森七菜「アルバム」曲や貴重カバーで“㐂”あふれた初ワンマン、最後は“スマイル”でファン送り出す

3

1009

この記事に関するナタリー公式アカウントの投稿が、SNS上でシェア / いいねされた数の合計です。

  • 115 893
  • 1 シェア

森七菜のワンマンライブ「もりなな LIVE 2022『㐂~よろこび~』」が9月24日に大分・T.O.P.S Bitts HALL、27日に東京・harevutaiで開催された。

「もりなな LIVE 2022『㐂~よろこび~』」東京・harevutai公演の様子。(撮影:後藤壮太郎)

「もりなな LIVE 2022『㐂~よろこび~』」東京・harevutai公演の様子。(撮影:後藤壮太郎)

大きなサイズで見る(全6件)

「もりなな LIVE 2022『㐂~よろこび~』」東京・harevutai公演の様子。(撮影:後藤壮太郎)

「もりなな LIVE 2022『㐂~よろこび~』」東京・harevutai公演の様子。(撮影:後藤壮太郎)[拡大]

女優として活躍する一方で、2020年1月公開の映画「ラストレター」の主題歌「カエルノウタ」で歌手デビューし、コンスタントに楽曲を発表してきた森七菜。21歳の誕生日にあたる今年8月31日に彼女はコレサワ、オカモトコウキ(OKAMOTO'S)、kiki vivi lily、福岡晃子(チャットモンチー済)、佐藤千亜妃らを作家として迎えた念願の1stアルバム「アルバム」をリリースした。ひたむきに音楽活動を続ける森七菜にとって「㐂~よろこび~」は記念すべき初のワンマン。この記事では地元・大分での凱旋公演を経て行われた東京公演の模様をレポートする。

「もりなな LIVE 2022『㐂~よろこび~』」東京・harevutai公演の様子。(撮影:後藤壮太郎)

「もりなな LIVE 2022『㐂~よろこび~』」東京・harevutai公演の様子。(撮影:後藤壮太郎)[拡大]

森七菜描き下ろしのイラストが使用されたオリジナルグッズを身につけ、彼女の登場を待ち望む観客たち。開演時刻を過ぎた頃にフロアが暗転し、天井のミラーボールが回り始める。そしてバンドメンバーの清水“カルロス”宥人(G)、佐々木恵太郎(B)、森谷優里(Key)、裕木レオン(Dr)に続いて、Tシャツ、ジーンズスタイルの森七菜が姿を現した。ライブの幕開けを飾ったのは「背伸び」。新海誠監督がつづった歌詞の世界観を、彼女は力強くも儚い歌声で表現した。ホフディラン「スマイル」のバンドサウンドに合わせ、森七菜は弾ける笑顔でハイジャンプ。拳を掲げながらハツラツとしたパフォーマンスを繰り広げると、そのパワーに呼応するかのようにフロアから大きなハンドクラップが起こった。集まった観客を前に彼女は「これだけたくさんの方に集まってもらえてうれしいです!」と目を輝かせ、「東京でライブするのは初なので、少し緊張してます」と心境を明かした。

「もりなな LIVE 2022『㐂~よろこび~』」東京・harevutai公演の様子。(撮影:後藤壮太郎)

「もりなな LIVE 2022『㐂~よろこび~』」東京・harevutai公演の様子。(撮影:後藤壮太郎)[拡大]

複雑な乙女心を表現した「君の彼女」のあとには、子供にも聴いてほしいという思いから作られた「ロバとギターときみとぼく」の披露へ。カントリー調のサウンドに合わせ、会場スクリーンでは森七菜描き下ろしのロバのアニメーションが上映され、楽曲に彩りをもたらした。楽しげなムードが広がる中、場内は仄暗い闇に包まれ、青いライトで染まる。その後、繊細なキーボードの音色をきっかけにスタートしたのは「深海」。彼女の持ち味とも言える透き通るような歌声に、観客はじっくりと耳を傾けていた。深い余韻が残るフロアで森七菜は上京後の2年半について「いろいろあったなと感じました。上京して多くの人に支えられたなと。今日はその恩返しができたらいいなと思っています」と語る。さらに「ラストレター」の岩井俊二監督との思い出も振り返り、「岩井さんたちと焼肉に行って、そのあとカラオケに行ったんです。がんばって歌う自分の姿を、岩井さんが携帯で撮っていて、その動画をきっかけに私が主題歌を歌うことが決まって。今日はそのときの曲を歌おうと思います。皆さん、岩井さんの気持ちになって聴いてください(笑)」とコメント。マイクを握りしめた森七菜は森田童子「ぼくたちの失敗」をささやくような声で歌い、寂寥感を演出した。

「もりなな LIVE 2022『㐂~よろこび~』」東京・harevutai公演の様子。(撮影:後藤壮太郎)

「もりなな LIVE 2022『㐂~よろこび~』」東京・harevutai公演の様子。(撮影:後藤壮太郎)[拡大]

「ここからは自由時間なんですよ」と伝え、観客とコミュニケーションを図ろうとする森七菜。「どこから来たんですか」「1人で来た人ー!」とさまざまな質問を投げかけた彼女は「盛り上がってますかー!」と声を張り上げる。さらに「このコーナーでは普通は盛り上がれないようなことを大声で言って、最高の喜びに変えたいんです」と提案し、「落胆した!」「5分遅れちゃった!」「森“八”です!」などオーディエンスから募ったひと言をハイテンションに叫んで会場を温めた。再びマイクの前に立ち、姿勢を正した森七菜は「ぜひチルな気分になってください」という言葉をきっかけに浮遊感のあるラブソング「Lovlog」を歌唱。自身の歌声と真摯に向き合うように「カエルノウタ」「かたつむり」を丁寧に歌い上げた。

「もりなな LIVE 2022『㐂~よろこび~』」東京・harevutai公演の様子。(撮影:後藤壮太郎)

「もりなな LIVE 2022『㐂~よろこび~』」東京・harevutai公演の様子。(撮影:後藤壮太郎)[拡大]

本編も残すところあと2曲となり、森七菜は「皆さんがここに来てくれて本当にうれしいです。これからも皆さんに楽しんでもらえるものをがんばって作ります」と思いを伝える。そして、PUFFY「愛のしるし」のカバーと「bye-bye myself」を全身で喜びを表現するかのように歌い、晴れやかな表情でステージを去った。

「もりなな LIVE 2022『㐂~よろこび~』」東京・harevutai公演での記念写真。(撮影:後藤壮太郎)

「もりなな LIVE 2022『㐂~よろこび~』」東京・harevutai公演での記念写真。(撮影:後藤壮太郎)[拡大]

アンコールを求める拍手に応え、舞台に戻ってきた森七菜は、家族とよく車の中で聴いていた思い出の曲だという植村花菜のバラード「猪名川」をしっとりと歌唱。「さっき『バイバイ』と言っておきながら帰りたくないなあと思ってたんですよ。また皆さんと会えるように私もがんばります!」と気合いを入れ、広瀬香美「ロマンスの神様」を元気いっぱいに披露した。「最後はやっぱりあれで終わろうと思います」という言葉のあとには、再び「スマイル」のパフォーマンスへ。最後の曲を歌い終えた彼女は「ありがとうございました」と惜しみない感謝を伝え、“スマイル”で観客を送り出した。

なおSMAの公式オンラインショップ「ROCKET-EXPRESS」では10月5日までオリジナルグッズの受注販売が実施されている。

関連する特集・インタビュー

この記事の画像(全6件)

もりなな LIVE 2022「㐂~よろこび~」2022年9月27日 harevutai セットリスト

01. 背伸び
02. スマイル
03. 君の彼女
04. ロバとギターときみとぼく
05. 深海
06. ぼくたちの失敗
07. Lovlog
08. カエルノウタ
09. かたつむり
10. 愛のしるし
11. bye-bye myself
<アンコール>
12. 猪名川
13. ロマンスの神様
14. スマイル

全文を表示

読者の反応

  • 3

J_ROCKNews @J_ROCKNews

森七菜「アルバム」曲や貴重カバーで“㐂”あふれた初ワンマン、最後は“スマイル”でファン送り出す https://t.co/nP35ULR4qc

コメントを読む(3件)

リンク

このページは株式会社ナターシャの音楽ナタリー編集部が作成・配信しています。 森七菜 / ホフディラン / PUFFY / 植村花菜 / 広瀬香美 の最新情報はリンク先をご覧ください。

音楽ナタリーでは国内アーティストを中心とした最新音楽ニュースを毎日配信!メジャーからインディーズまでリリース情報、ライブレポート、番組情報、コラムなど幅広い情報をお届けします。