UNISON SQUARE GARDENアルバムツアー完走、リリースから1年以上を経て届けた七色の世界

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UNISON SQUARE GARDENの全国ツアー「UNISON SQUARE GARDEN TOUR 2021-2022『Patrick Vegee』」のファイナル公演が、昨日1月26日に東京・東京ガーデンシアターで開催された。

UNISON SQUARE GARDEN(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])

UNISON SQUARE GARDEN(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])

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2020年9月発売の最新アルバム「Patrick Vegee」を携え、リリースから約1年を経てスタートしたこのツアー。全国20公演にわたり、バンドの最新のモードがファンに届けられた。

斎藤宏介(Vo, G)(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])

斎藤宏介(Vo, G)(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])[拡大]

開演時刻を迎え、観客の前に3人が姿を現すと大きな拍手が沸き起こる。最初の音を待ちわびるオーディエンスに向け、斎藤宏介(Vo, G)は軽やかにギターをストロークしながら「Simple Simple Anecdote」のイントロを歌い始めた。温かみのあるアンサンブルでゆったりと会場を包み込んだあと、斎藤の「ようこそ!」という言葉から「Hatch I need」がスタート。鈴木貴雄(Dr)が刻む緻密なビートが客席の熱気を急上昇させた。その後はアルバムと同じく間髪いれずに「マーメイドスキャンダラス」へ。斎藤の骨太なギターサウンド、鈴木の鮮やかなドラミングにオーディエンスはますますヒートアップしていった。

「Invisible Sensation」のあと、最初のMCで斎藤は観客に向け「1年以上待たせてしまったけど、その分何回も聴いてしっくり来る曲になっているんじゃないかと……が、今日はそのイメージをぶっ壊そうと思っています」と宣戦布告のように言い放ち、場内の期待を高める。「フライデイノベルス」が軽やかに奏でられたあとは2009年に発表された楽曲「カラクリカルカレ」へ。アルバムツアーの中に突然投下されたレアなナンバーに、観客は大いに驚いた様子を見せていた。

田淵智也(B)(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])

田淵智也(B)(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])[拡大]

その後3人は昨年10月にリリースされた、ユニゾンらしいポップネスと遊び心に満ちた最新曲「Nihil Pip Viper」を披露し、さらに「Dizzy Trickster」で一体感を高める。華やかな雰囲気から一気に暗転した場内に届けられたのは「摂食ビジランテ」の不穏なイントロ。赤いピンスポットが3人を照らす中で響くヘヴィなサウンドが会場の空気を重々しいものに変えていった。哀切なメロディラインと力強いアンサンブルで圧倒した「夜が揺れている」が終わると、「夏影テールライト」が涼やかに奏でられる。ステージ後方から照らされる光の中で「オーケストラを観にいこう」を壮大に披露したあとは「Phantom Joke」をドロップ。3人はライブ後半も緩急自在のパフォーマンスでオーディエンスを翻弄し続けた。

鈴木貴雄(Dr)(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])

鈴木貴雄(Dr)(Photo by Viola Kam[V'z Twinkle])[拡大]

鈴木が圧倒的なテクニックを存分に発揮したドラムソロに続いては「世界はファンシー」へ。アルバムよりもさらに攻撃性を増したアレンジで観客を盛り上げたあとは「スロウカーヴは打てない(that made me crazy)」につなげた。ステップを踏みながらステージを縦横無尽に行き来する田淵智也(B)に引っ張られるように、オーディエンスのテンションも上昇していった。その後は「天国と地獄」「シュガーソングとビターステップ」とキラーチューンを連投。最後の曲に入る前、3人は充実した表情で客席を見渡した。斎藤の「どうもありがとう。楽しかったです」という言葉に続き披露されたのは、アルバムでも最後を飾った曲「101回目のプロローグ」。大サビでは斎藤がファンに思いを伝えるようにマイクを離してその声を直接伝え、「世界は七色になる!」という歌詞に合わせて場内には7色のライトがきらめいた。

アンコールでは斎藤がツアーファイナルを迎えた心境を「『うれしい』と『ほっとしてる』が混ざり合っている気持ちです」と語り、「最近は『当たり前にライブを続けるバンドでいたい』と思っています。ルールを守ったうえで、声を出せなくてもマスクをしていてもこんなにめちゃくちゃ楽しいライブができるし、ライブの楽しさはライブじゃないと埋められないから」とライブに対する思いを明かす。そしてツアーに足を運べなかったファンに向けて「またフラッと来たときに楽しめるような場所であれば。いい曲をたくさん作って、その地に住んでいる人の前で演奏したいです」とメッセージを送り、再会を誓った。

アンコールで披露されたのは「crazy birthday」「オトノバ中間試験」そして「春が来てぼくら」。長い冬を越え、明るい春を待ち望むかのようなラストナンバーでステージ上と客席の思いをひとつにし、ライブを締めくくった。

ユニゾンは今回のツアーに続き、4月1日より全国対バンツアー「fun time HOLIDAY 8」を開催。各公演の出演アーティストのオフィシャルサイトでは明日1月28日12:00よりチケットの先行予約を受け付ける。また4月13日にはNetflixアニメ「TIGER & BUNNY 2」オープニングテーマのシングル「kaleido proud fiesta」のリリースも決定している。

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「UNISON SQUARE GARDEN TOUR 2021-2022『Patrick Vegee』」2022年1月26日 東京ガーデンシアター セットリスト

01. Simple Simple Anecdote
02. Hatch I need
03. マーメイドスキャンダラス
04. Invisible Sensation
05. フライデイノベルス
06. カラクリカルカレ
07. Nihil Pip Viper
08. Dizzy Trickster
09. 摂食ビジランテ
10. 夜が揺れている
11. 夏影テールライト
12. オーケストラを観にいこう
13. Phantom Joke
14. 世界はファンシー
15. スロウカーヴは打てない(that made me crazy)
16. 天国と地獄
17. シュガーソングとビターステップ
18. 101回目のプロローグ
<アンコール>
19. crazy birthday
20. オトノバ中間試験
21. 春が来てぼくら

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