日本のヒップホップシーン代表する4大クルーが夢の共演!Awichはアンコールで日本武道館公演の開催発表

3

64

この記事に関するナタリー公式アカウントの投稿が、SNS上でシェア / いいねされた数の合計です。

  • 10 50
  • 4 シェア

ヒップホップイベント「THE CREW」が11月21日に大阪・Zepp Osaka Bayside、12月4日に東京・Zepp DiverCity(TOKYO)で開催された。

YENTOWNのパフォーマンスの様子。

YENTOWNのパフォーマンスの様子。

大きなサイズで見る(全5件)

本公演には日本のヒップホップシーンの最前線で活躍するBAD HOP、CreativeDrugStore、KANDYTOWN、YENTOWNという4つのクルーが出演。メンバー同士で交流はありつつも、1つのイベントに集結したのは今回が初であり、ヒップホップファンにとっては夢のようなイベントだ。この公演のために用意されたスペシャルなセットで4つのクルーはそれぞれショーケース的なパフォーマンスを繰り広げ、コラボレーションも披露。この記事ではABEMAで生配信も行われた東京公演の模様をレポートする。

BAD HOP

イベントのトップバッターは双子のT-PablowとYZERRを含む幼馴染8人組のクルーBAD HOP。現行のUSヒップホップを取り込みつつ、生まれ育った神奈川・川崎の過酷な環境をラップするスタイルで一気に成り上がり、2018年には東京・日本武道館でのワンマンライブを成功させたスター集団だ。DJを務めるCHARIの「ここにいるみんながFriends!」というシャウトからJIGGのビートが流れると、2段組のステージに8人全員が登場。その威圧的なオーラで空気を一変させた彼らは「Friends」を皮切りに「BAT MAN」や「Poppin」といったハードなナンバーを次々に繰り出し、怒涛のラップを観客に浴びせていく。

銃声のSEが鳴り響く中、「I Feel Like Goku」「2018」といった人気曲を畳みかけ、観客を圧倒し続けたBAD HOP。ライブ後半には開放感あふれる「Ocean View」やTiji Jojoが切なく歌い上げる「Suicide」でムードを切り替え、ポジティブなメッセージが込められた「Bayside Dream」をしっかりと聴かせる。そして最後は「Kawasaki Drift」。全員参加のマイクリレーで、クルーとしての完成度の高さを見せつけた。

KANDYTOWN

2番手を務めたのは、東京・世田谷エリア発のヒップホップクルーKANDYTOWN。ストリートに根差して活動しつつ、2016年にワーナーミュージック・ジャパンからメジャーデビューを果たした。今回出演した4つのクルーでもっとも大所帯だが、DJとラップするメンバーのみがステージに登場するスタイルで、クールにパフォーマンスを展開。メンバー全員が一斉に飛び出し勢いあふれるライブを繰り広げたBAD HOPとは対照的だが、ソウルフルなトラックと熱いリリックで観客の心を動かしていく。

中盤にはGottzを中心としたメンバーが「Last Week」「Prove」「Cook Good」「Local Area」とトラップビートのナンバーを連発。フロアをしっかり沸かせつつ、IOKEIJUがスタイリッシュな魅力で観客を惹き付ける。そしてMUDやRyohuのソロ曲からファンキーなマイクリレー曲「R.T.N」につなげると、そこから「One More Dance」へ。それまで姿を見せなかったHolly Qを含むメンバーがステージに集結し、堂々たるクライマックスを作り上げた。

CreativeDrugStore

続いて登場したのはCreativeDrugStore。ほかの3つのクルーとはやや雰囲気が異なり、親しみやすいポップな魅力にあふれたチームだ。DJのdooooがトレードマークである人肉MPCを叩くと、そのビートに乗ってin-dJUBEEVaVaBIMが現れ、フリースタイルでライブを開始。ユルいトークを交えて笑いを起こしながら、それぞれの代表的な楽曲や新曲を順番にパフォーマンスしていく。

観客を驚かせたのは中盤に披露された「Theme Song」。この曲はヒップホップレーベルSUMMITのポッセカットであり、オリジナルバージョンにはBIMとin-dのみが参加しているが、VaVaとJUBEEも「FUJI ROCK FESTIVAL '21」で初披露したヴァースでフロアを盛り上げた。「活動し始めたときはヒップホップの輪の中に入れないコンプレックスがあった」と明かし、このステージでほかのクルーと競演できたことを感謝したBIMは、最後に「Bonita」をほかのメンバーとともにパフォーマンス。リラックスしたムードでライブを終えた。

YENTOWN

Awich

Awich[拡大]

そしてイベントのトリを務めたのは、JNKMNPETZ、MonyHorse、kZmAwichらのクルー・YENTOWN。ステージはスモークに包まれ、これまでにない怪しげなムードが漂う。先陣を切って現れたAwichが「洗脳」で口火を切ると、飛び出してきたkZmが「TEENAGE VIBE」でフロアをブチ上げ、「How Many」でMONYPETZJNKMNも登場。「NEBUTA」「27CLUB」でバイブス全開のライブを繰り広げた。

Awichのパフォーマンスの様子。

Awichのパフォーマンスの様子。[拡大]

AwichはYENTOWNについて「どこの馬の骨かもわからないようなやつらが同じ場所に集まって応援し合って、それぞれの道を進んでいく。そのツールに音楽を選んだ。そういう仲間です」と説明し、MONYPETZJNKMNとのコラボ曲「WHOUARE」をパフォーマンス。その後はそれぞれのソロ曲が披露され、歌唱メンバー以外は2階からパフォーマンスを見守る。バラードを中心としたセットリストにより静かな空気が流れるが、kZmの「Aquarius Heaven」やPETZの「CHROME HEARTS」が再び場内の熱気を高めると、Awichの「WHORU?」、MONYPETZJNKMNの「UP IN SMOKE」で爆発的な盛り上がりが生み出された。

イベントはここで終わりかと思いきや「みんなまだ聴きたい曲あるよね?」というAwichの言葉から「Remember」が始まり、彼女はKANDYTOWNのKEIJUと2人でセクシーなパフォーマンスを披露。さらにkZmとBIMによるコラボ曲「Dream Chaser」でエモーショナルなムードが生み出されると、ここでAwichは自身初の東京・日本武道館単独公演を3月14日に開催することを発表した。

Awich、JP THE WAVY、YZERRによる「GILA GILA」のパフォーマンスの様子。

Awich、JP THE WAVY、YZERRによる「GILA GILA」のパフォーマンスの様子。[拡大]

「私の武道館、みんな連れてくる。お祭りにする。約束する。もっともっと日本のヒップホップがオーバーグラウンドに行けるように、私は行けるところまで行こうと思ってるので付いてきてくれますか!」という彼女の呼びかけにオーディエンスが拍手で応じると「GILA GILA」に突入。鬼気迫るラップを繰り広げたAwichに続いて、サプライズゲストのJP THE WAVY、そしてBAD HOPのYZERRが個性あふれる巧みなフロウでラップし、熱狂的な空気の中でイベントは締めくくられた。

この記事の画像・動画(全5件)

Awich「Welcome to the Queendom at 日本武道館」

2022年3月14日(月)東京都 日本武道館

全文を表示

読者の反応

  • 3

J_ROCKNews @J_ROCKNews

日本のヒップホップシーン代表する4大クルーが夢の共演!Awichはアンコールで日本武道館公演の開催発表 https://t.co/KFbLWY433j

コメントを読む(3件)

リンク

このページは株式会社ナターシャの音楽ナタリー編集部が作成・配信しています。 Awich / BAD HOP / T-Pablow / KANDYTOWN / Ryohu / KEIJU / IO / Gottz / BIM / VaVa の最新情報はリンク先をご覧ください。

音楽ナタリーでは国内アーティストを中心とした最新音楽ニュースを毎日配信!メジャーからインディーズまでリリース情報、ライブレポート、番組情報、コラムなど幅広い情報をお届けします。