この公演はプロレスをリスペクトしたスペシャルライブ。会場にはプロレスリングのある新宿FACEが選ばれた。まずリングには実況および解説のBAN BAN BANが入場し、フリーザの格好をした山本正剛がデスビームをコーナーの四隅に登って飛ばした。彼らは「新宿バトルロイヤル」が音楽ライブとプロレスのバトルロイヤルを融合させたイベントであることを説明し「盛り上がっていくぞ!」と呼びかけるとともにポンズの2人の名前をコールした。
リングに舞い降りたアイキッドとサイボーグジョーは、リングコーナーに駆け上がり、おなじみのハンドサインを天高く掲げて開幕をアピール。1曲目にキラーチューン「80年代アクションスター」を投下し、シルベスター・スタローンやメル・ギブソンらスターの名前を連呼する同曲で場内の熱気を一気に高めた。続いて、アイキッドの幼なじみだという一般人“バイク整備の鬼”ディーゼルが作業服姿で登場。世界に誇る「スーパーカブ」を称える内容のポップチューン「スーパーカブ イズ No.1」を届けた。ディーゼル氏はスパナによる凶器攻撃をポンズに仕掛けるも、アイキッドが振り下ろすギターで一刀両断され、リングをあとにした。
続く「熱血ティーチャー」では、学園ドラマ「スクール☆ウォーズ」を彷彿とさせるラガーマンの格好をした芸人・ナミダが登場。サイボーグジョーが「お前最近、子供産まれたらしいな。パパになったのにその格好して悔しくないのか?」「俺は今からお前を殴る!」と宣言するも、ナミダは奇襲を仕掛けてポンズを倒した。その後、鬼岩怪人・ウィップ星人がリングロープに引っかかりながらもリングイン。給料を待ちわびる思いを歌った「シェイキン月給日」でコラボした。続いてライブ当日が“13日の土曜日”という微妙な関連性を実況に指摘されつつ入場したのは、Mrブラック企業・ホッケー社長。「プレミアムフライデーナイト」をサイボーグジョーが熱唱し、アイキッドがギターを弾くリングでは、ナミダ、ウィップ星人、ホッケー社長がバトルを展開するというカオスな光景が広がり、ナミダとウィップ星人は場外に追いやられた。
ポンズは演奏後にホッケー社長と対戦し、CO2を噴射して勝利するなどタフなステージを展開。サイボーグジョーは「もう疲れたよ!」と本音を漏らすも、まだまだライブを続けると宣言して「毎日たのしい1週間」を歌った。ライブ序盤から情報量の多いステージが展開されたが、音楽ライブとプロレスを融合したエンタテインメントの連続に、オーディエンスがマスクの下で笑みを浮かべている様子がうかがえた。
続いて現れた“ストII芸人“Noモーション。は、エドモンド本田とケン・マスターズの格好をして入場し、1ラウンドだけ「ストリートファイターII」のバトルモノマネを披露。ポンズはCAPCOMによる協力を得て生まれた楽曲「昇龍拳が出ない」を届けた。続いては“都立家政の必要悪”ブックマート店長がリングに上がる。ポンズは「都立家政のブックマート」を披露したあとに私怨を晴らすかの如く、力強くブックマート店長を叩きのめす。リアクションに困った様子のブックマート店長のほか、「特攻!成人式」では実況、解説席にいたBAN BAN BANの山本もゲストに加わった。さらに映画「ネバーエンディング・ストーリー」の楽曲をBGMに腰の高さほどある“白い奇獣”ファルポンが入場し、コロナ禍に生まれたミディアムチューン「雨あがる」につなげるなど、情報量の多いステージが続く。「合体!ポンズロボ」のパフォーマンスでは“こけしの精霊”ポンズロボ with グリーン兄さんがやって来るなど、ミュージックビデオで使った小道具が惜しみなく動員された。なおこけしでできたポンズロボを持っていたグリーン兄さんはポンズの所属レーベル・ソニー・ミュージックレーベルズの新入社員とのことだ。
一旦ゲストをすべて排除したあと、アイキッドがサイボーグジョーにチョップ攻撃を仕掛け、三三七拍子を刻む。そのリズムに合わせて「東海道中膝栗毛」が披露された。その後、脱水症状によりアイキッドがダウン。“カナダの泥酔王”カイル・カードが乱入し、アイキッドにホッピーを飲ませたところ、彼はハルク・ホーガンのポーズを真似して復活して、次の楽曲「ホッピーでハッピー」の演奏に移った。
ライブ後半には芸人のラッシャー板前が登場し、「プータロー」でコミカルなステップを見せて観客を大いに沸かせた。畳み掛けるように次に披露された「半額タイムセール」では、大根を手に持った割烹着姿のグレート義太夫がリングへ。たけし軍団のメンバーが2人も登場するという豪華なサプライズに一層、場内が沸いた。
続いて、獣神サンダー・ライガーの登場がアナウンスされるも、彼はビデオで登場。ライガーは「なんでライブがあるのを俺に知らせないんだ! リモートで参加してやるけども、お前たちと勝負する。勝負はじゃんけんだ!」とポンズとじゃんけん対決するも敗北してしまう。ライガーが「次は会場でお前らをぶちのめしてやるからな、覚悟しておけよ!」とメッセージを残し、映像は終了。ライガーとの戦いに勝利した形のポンズは、このイベントのテーマに寄り添う楽曲「94年のジュニアヘビー」を披露した。
ライブが佳境に差しかかった頃、DJ KOOの登場がアナウンスされると、この日一番の拍手が沸き起こる。DJブースが用意されたリングでDJ KOOは一瞬だけ「アントニオ猪木 VS モハメド・アリ」の対決を彷彿とさせるローキックをして見せたあと、「押すだけDJ」でポンズと共演した。アイキッドとサイボーグジョーはDJ KOOに忖度して攻撃を仕掛けず、退場を促して深々とお辞儀をしてフィニッシュ。これにより、記念すべき第1回「バトルロイヤル」の覇者はザ・リーサルウェポンズとなった。見事、戦いに勝利したポンズは金テープを浴び、ラストに「きみはマザーファッカー」を投下してライブを終えた。最後にはこの日のゲストがリングに集結し、大団円を迎えた。
その後、12月3日に新曲「マジカルスーパースター」を配信リリースすること、12月に大阪、神奈川、東京で「年忘れ大ポンズサミット2021」を開催することが発表された。さらに2022年2月23日にメジャー1stアルバム「アイキッドとサイボーグジョー」がリリースされること、ポンズ初のライブツアーが全国4都市で開催されることも告知された。
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ザ・リーサルウェポンズ「新宿バトルロイヤル」2021年11月13日 新宿FACE セットリスト
01. 80年代アクションスター
02. スーパーカブ イズ No.1
03. 熱血ティーチャー
04. シェイキン月給日
05. プレミアムフライデーナイト
06. 毎日たのしい1週間
07. 昇龍拳が出ない
08. 都立家政のブックマート
09. 特攻!成人式
10. 雨あがる
11. 合体!ポンズロボ
12. 東海道中膝栗毛
13. ホッピーでハッピー
14. プータロー
15. 半額タイムセール
16. 94年ジュニアヘビー
17. 押すだけDJ
18. きみはマザーファッカー
「年忘れ大ポンズサミット2021」
2021年12月12日(日)大阪府 ロフトプラスワン ウエスト
2021年12月18日(土)神奈川県 NAKED LOFT YOKOHAMA
2021年12月28日(火)東京都 阿佐ヶ谷ロフトA
「ポンズの野望・全国版~もうがまんできねえ~」
2022年2月26日(土)大阪府 BananaHall
2022年3月5日(土)北海道 BESSIE HALL
2022年3月12日(土)愛知県 ElectricLadyLand
2022年3月21日(月・祝)東京都 LIQUIDROOM
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