ライブイベント「若者のすべて #02 -YOUNG, ALIVE, IN LOVE MUSIC」が昨日9月4日に東京・TSUTAYA O-EASTで開催された。
「若者のすべて」は若手アーティストをフィーチャーしたイベント。サンライズプロモーション東京とフジテレビ「Love music」により今年4月に初開催され、第2弾の今回は企画チームにライブナタリーが加わった。この日出演したのは、
トップバッターのプッシュプルポットは「愛していけるように」でイベントの幕を開けた。力強い演奏に観客は拳を突き上げる。続いて山口大貴(G, Vo)の挨拶ののち、「曙光」と新曲が披露された。山口は観客とスタッフに改めて感謝を伝え、「生きていればなんでもできるって思います、本当に」と語る。そして「3月11日14:46」の言葉を合図に始まったのは「13歳の夜」。突然の喪失体験を綴ったこの曲に、観客は静かに耳を傾けた。「悲しい歌を歌いに来たわけじゃない!」と切り替えた彼らは「笑って」「こんな日々を終わらせて」を全員で叫ぶように歌唱し、にぎやかに演奏を終えた。
2番手はkobore。佐藤赳(G, Vo)の「どうも、若者です」というイベント名に絡めた言葉を皮切りに、「ティーンエイジグラフィティー」「FULLTEN」「HEBEREKE」といったメロディックなナンバーを連発した。「海まで」では一転、浮遊感のあるサウンドで観客を楽曲の世界に引き込む。佐藤は「この頃いろいろありますね、カッコいいこと、悪いこと。俺はあなたたちの前で、ありのままの自分でいられることを誇りに思う」と胸を張り、「ダイヤモンド」をテンション高くパフォーマンス。そして「じゃ、また!」という佐藤の挨拶をきっかけに、koboreは「爆音の鳴る場所で」をスピーディに届け、去り際にハウリングを轟かせた。
さとうもかはバンド編成で登場。ジングル後すぐに「melt bitter」の軽快なシンセと歌声が会場に響く。続いてさとうはギターを手に取り、「オレンジ」「愛ゆえに」を丁寧に歌い上げた。次に披露されたのは、さとうが10月13日にリリースするアルバム「WOOLLY」のタイトル曲。ワウの効いたギターと切ないメロディのボーカルが絡み合う。終盤、さとうはこの日初めてステージをともにしたバンドメンバーを「弟みたい」「世界一優しい」など、ひと言ずつ添えて紹介。このメンバーでツアーを行うこともアナウンスした。最後にさとうは「パーマネント・マジック」で恒例のパラパラを踊り、ノリノリでステージを終えた。
SUNNY CAR WASHは暖色の照明に包まれながら「それだけ」でライブをスタート。そのまま「カーステレオ」「ムーンスキップ」といった楽曲をアグレッシブにパフォーマンスして会場の熱気を高めていく。岩崎優也(Vo, G)は「勇気がある人たちが開いたイベントで、勇気がある人たちが集まって僕たちの歌を聴いてくれて。毎日をちょっとでも最高にできたらいいと思う。みんなありがとう」と挨拶すると、ミディアムナンバー「週末を待ちくたびれて」を情感豊かに歌い上げて観客を魅了。最後は「ティーンエイジブルース」でまっすぐな歌声を届けてステージをあとにした。
続いてステージに現れたのはインナージャーニー。Kaito(Dr)の力強いドラムを起点に「クリームソーダ」の演奏が始まると、カモシタサラ(Vo, G)はギターをかき鳴らしながら澄んだボーカルを響かせた。バンドはその後、9月1日リリースの新作音源「風の匂い」の楽曲を中心としたセットリストを展開。どこかノスタルジックなメロディが心地よい「深海列車」や、バンド結成のきっかけになったというキラーチューン「グッバイ来世でまた会おう」で場内をさわやかなバンドサウンドで満たした。カモシタは「また会いましょう!」と観客に呼びかけ、最後に「ペトリコール」を軽やかに歌い上げた。
トリを飾るハンブレッダーズのステージは、疾走感あふれる「ユースレスマシン」で幕開け。そのまま「DAY DREAM BEAT」「フェイバリットソング」を演奏してオーディエンスの拳を突き上げさせるも、続く「SUMMER PLANNING」ではキレのあるギターリフとダンサブルなリズムで観客の体を揺らすなど、表現力豊かなパフォーマンスを展開した。またMCではムツムロアキラ(Vo, G)が「オープニング(SE)でフジファブリックの『若者のすべて』が流れるじゃないですか。あれ嫌だなと思って」と一言。でらし(B, Cho)にその理由を聞かれると、「あの大名曲を持ってこられたら、どれだけいいライブをしてもかき消されません?(笑)」と答えて会場の笑いを誘った。ムツムロは最後に「今、SNSとかテレビとかでライブが糾弾されることがあって、嫌でもそれが目に入ってきてしんどい思いをしてる人がいっぱいいると思うんですよ。でも全然気にしなくていい」「ただ俺たちはライブハウスが好きだって、イベントが好きだって、それを自分の心に持って内緒にしておけばいいと思うんですよね。ライブハウスへのラブソングを歌って終わります」と話して「ライブハウスで会おうぜ」を熱唱。会場に深い余韻を残して本公演の幕を降ろした。
なお本公演の模様は、後日「Love music」でオンエアされる。
「若者のすべて #02 -YOUNG, ALIVE, IN LOVE MUSIC」2021年9月4日 TSUTAYA O-EAST セットリスト
プッシュプルポット
01. 愛していけるように
02. 街
03. 曙光
04. ※新曲
05. 13歳の夜
06. 笑って
07. こんな日々を終わらせて
kobore
01. ティーンエイジグラフィティー
02. FULLTEN
03. HEBEREKE
04. SUNDAY
05. 海まで
06. 夜空になりたくて
07. ダイヤモンド
08. テレキャスター
09. 爆音の鳴る場所で
さとうもか
01. melt bitter
02. オレンジ
03. Lukewarm
04. 愛ゆえに
05. Woolly
06. パーマネント・マジック
SUNNY CAR WASH
01. それだけ
02. カーステレオ
03. bbb
04. ムーンスキップ
05. ラブソング
06. 週末を待ちくたびれて
07. ※新曲
08. ファンシー
09. キルミー
10. ティーンエイジブルース
インナージャーニー
01. クリームソーダ
02. 夕暮れのシンガー
03. Fang
04. 深海列車
05. グッバイ来世でまた会おう
06. ペトリコール
ハンブレッダーズ
01. ユースレスマシン
02. DAY DREAM BEAT
03. フェイバリットソング
04. SUMMER PLANNING
05. ユアペース
06. ファイナルボーイフレンド(2021)
07. ワールドイズマイン
08. 弱者の為の騒音を
09. ライブハウスで会おうぜ
リンク
音楽ナタリー @natalie_mu
【ライブレポート】ハンブレ、さとうもか、サニカーら気鋭のアーティスト6組がフロア沸かせた「若者のすべて #02」(写真33枚)
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