豊崎愛生、みんなに“心の栄養分”届けた幸せいっぱいのコンサート

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豊崎愛生が7月17日から25日にかけて神奈川・神奈川県民ホールと東京・中野サンプラザホールでコンサート「LAWSON presents 豊崎愛生 コンサート2021~Camel Back hall~」を開催した。この記事では、25日昼に中野サンプラザホールで行われた公演の模様をレポートする。

豊崎愛生

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豊崎は6月に約5年ぶりとなるオリジナルアルバム「caravan!」をリリース。タイトルの“キャラバン”とは「ラクダと一緒に砂漠を旅する商人の集団」のことで、「世の中が砂漠のような状況でも、楽しい音楽とともに笑顔いっぱいに歩いていきたい」という彼女の気持ちが込められた幸せいっぱいの1枚となっている。コンサートでは最新アルバムの全曲が披露され、本作と同様に会場にも幸福感あふれる空気が終始満ちていた。

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開演時間になると、砂漠にラクダが並ぶ背景やアラブ風の赤い絨毯で彩られたステージに豊崎が笑顔で手を振って登場。“旅”というアルバムテーマにちなんで世界各国の布を集めたというパッチワークワンピースを身にまとい、バンドメンバーが奏でるきらめくようなサウンドに乗せて「walk on Believer♪」を晴れやかに歌ってライブをスタートさせた。「music」では芳醇なバンドアンサンブルに観客の温かなハンドクラップが重なり、会場がひとつになっていく。その中心で豊崎は体中で音を浴びながら伸びやかな歌声を場内いっぱいに響かせた。

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「リンゴのせい」を可憐に歌った豊崎は「中野サンプラザホールは個人的に“ホーム”と言ってる場所なので、こうしてみんなの前に帰って来れてうれしいです」と声を弾ませ、「ラクダのこぶには栄養分が詰まっているそうで。今日の思い出やライブの空気感が皆さんの心の栄養分になったらいいなと思って、『Camel Back』というライブタイトルにしました。今日は全力でのんびりしていってください」と語った。

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「TONE」の演奏が始まると、カントリー調のサウンドと透き通った歌声によって会場に幻想的な雰囲気が広がっていく。「ランドネ」ではコントラバスを取り入れた柔らかなアンサンブルに乗せて、知らない世界を目指して旅する気持ちが穏やかに歌われた。「さすらいの迷える仔猫」の演奏が始まると豊崎は中央の赤い絨毯を離れてステージの端から端まで歩き、手で猫のポーズを楽しげに取ってみせる。豊崎はこうしてライブができることの喜びを噛み締め、「奇跡のようなこと」だと語るも、「でもよく考えたら、そういえば私はデビューしてから12年間ずっと『奇跡みたいだな』って毎回思ってました。ずっと奇跡が起こっていて、そこに感謝をしてたなって」と微笑んだ。

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その後、跳ねるリズムに乗せて「Cheers!」を歌い上げた豊崎。さらに彼女は音に身を任せるように体を揺らしながら「Alright」や「パティシエール」を心地よさそうに歌唱したあと、光が散らばった美しい砂漠の星空の下で「何かが空を飛んでくる」をゆったりと披露した。バンドメンバー全員が立ち上がって豊崎の横に並び、シェーカーやビブラスラップなどのユニークな音色を交えてアコースティックサウンドを紡ぎ上げたのは「マイカレー」。豊崎とバンドメンバーの息ぴったりの演奏と歌に会場が拍手に包まれると、豊崎は「決まりましたね! 私たちはやってやりましたよ!」とメンバーと得意げに顔を見合わせた。

豊崎愛生「LAWSON presents 豊崎愛生 コンサート2021~Camel Back hall~」の様子。

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レトロなサウンドが印象的なナンバー「MORNING:GLORY」を華やかに披露したあと、豊崎は澄み渡るようなサウンドをバックに「See You Tomorrow」を晴々と歌う。「シャムロック」では心躍るような軽やかなリズムに合わせて、一際大きな観客のクラップが会場に鳴り響いた。「ライフコレオグラファー」ではエフェクトのかかった豊崎の歌声やビビッドなライティングが独特の空気を生み出す。そしてミラーボールが放つ眩い光の下で豊崎は振り付けを交えながら「ハニーアンドループス」を元気いっぱいに披露した。

残すところあと1曲となり、豊崎は「めちゃめちゃ楽しいコンサートでした。1stツアーで立った場所が中野サンプラザホールで、今回、当時セトリに入っていた曲もやって。そのときのみんなの顔が思い浮かんで、このアルバムを出す前からキャラバンのように一緒に旅をして歩いてきたんだなと思いました」としみじみと語り、「最後の曲は『caravan!』というアルバムの旗を立ててもらった曲で。今一番みんなに伝えたい思いを詰め込みました。みんなの明日が幸せで会えるように。元気でいれば必ず会えるように」と願いを口にする。ラストナンバー「それでも願ってしまうんだ」ではそんな豊崎の言葉に応えるようにオーディエンスはクラップに力を込め、声は出せなくとも思いを重ね合わせた。

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アンコールを求める拍手に呼ばれて再びステージに現れた豊崎は「春風 SHUN PU」で透明感のある美しい歌声を響かせ、場内にさわやかな風をもたらす。日替わりナンバーで選ばれた「ソラソラ☆あおぞら」では、絨毯の上で飛び跳ねて大きく手を叩く豊崎の姿が見られた。ライブを締めくくるのは、最新アルバムのラストを飾るEDMナンバー「March for Peace」。ミラーボールに照らされた会場でオーディエンスは自由に体を揺らしたりクラップしたりと、思い思いに音楽を楽しむ。まるでダンスホールのような幸せに満ちた空間を生み出し、豊崎は弾けるような笑顔で「また必ず会いましょう!」と告げてステージを去って行った。

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豊崎愛生「LAWSON presents 豊崎愛生 コンサート2021~Camel Back hall~」2021年7月25日 中野サンプラザホール 昼公演セットリスト

01. walk on Believer♪
02. music
03. リンゴのせい
04. TONE
05. ランドネ
06. さすらいの迷える仔猫
07. Cheers!
08. Alright
09. パティシエール
10. 何かが空を飛んでくる
11. マイカレー
12. MORNING:GLORY
13. See You Tomorrow
14. シャムロック
15. ライフコレオグラファー
16. ハニーアンドループス
17. それでも願ってしまうんだ
<アンコール>
18. 春風 SHUN PU
19. ソラソラ☆あおぞら
20. March for Peace

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※記事初出時、作品名および一部曲名の表記に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。

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