DESURABBITSが笑顔で解散!8年間の感謝を伝えた完売御礼Zepp羽田ワンマン

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DESURABBITSが6月20日に東京・Zepp Haneda(TOKYO)で解散ライブ「LAST JUMP」を開催した。

DESURABBITS「LAST JUMP」の様子。(Photo by Sana Utsumi)

DESURABBITS「LAST JUMP」の様子。(Photo by Sana Utsumi)

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DESURABBITSはEMI、YUZU、KARINの女性3人と、覆面男性のBUCHOからなる4人組アイドルグループ。2013年の結成時、EMIは小学校6年生、YUZUとKARINは中学1年生だった。クオリティの高いラーメン付きCDなど奇抜なプロモーションで話題を呼び、楽曲はラウドロックとアイドルソングを軸としたサウンドで、かつてはマーティ・フリードマンからも高評価を得た。しかし2020年11月に行われた活動7周年記念ライブにおいて、2021年6月をもって解散することを発表。結成時に12歳だった最年少メンバーのEMIは19歳、そしてYUZUとKARINは20歳になった。結成から約8年、この4人のオリジナルメンバーで“跳躍”してきたDESURABBITSがこの日、Zepp Hanedaで解散前最後のワンマンライブに臨んだ。

ステージにはBUCHOのDJブースが置かれ、パフォーマンスを盛り上げる照明セットやスクリーンが設置された。開演時間になり、スクリーンではこれまでの活動を振り返る「全力!おだましタイムズ」と題したトーク番組がスタート。BUCHOのプロフィール改ざん疑惑「実は“相撲取り”だった!」の真実に迫る検証動画や、過去映像を編集して捏造したスキャンダル映像などが紹介された。またKARINによるたどたどしいナレーションでチーズインハンバーグの調理工程を紹介するシーンでは調理する男性がKARINの実の父だったなど予測不能の展開に。最後はNaNoMoRaL、せのしすたぁ、つぼみ革命、Ladybeard、ギュウゾウや、ファンがそれぞれ寄せた「YUZU、EMI、KARIN、BUCHO」と繰り返しコールする映像が流れ、DESURABBITSがいよいよステージに登場した。

EMI(Photo by Sana Utsumi)

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YUZU(Photo by Sana Utsumi)

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DESURABBITS「LAST JUMP」の様子。(Photo by Sana Utsumi)

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ライブは「茶番茶バンバン」で元気よく始まり、初期ナンバー「2nd Attack」ではステージ前方から火花が噴出する派手な演出がパフォーマンスを盛り上げる。YUZUは「今日は私たちの最後のライブにお越しいただきありがとうございます。皆さんのおかげでチケットがソールドアウトしました!」と歓喜。これまでチケットが売れ残ることが多かったため、スタッフから完売を告げられたときはドッキリだと思ったとのことだが、「最後、最高のライブで終わりたいと思います。最後までよろしくお願いします!」と挨拶した。続いての曲はEMIによる「私たちにとって大切な曲です」という紹介で始まった「一瞬で」。壮大なシンセストリングスサウンドとロック系のバンドサウンドが融合した楽曲を届けたあと、デスラビはヘビーなサウンドにキャッチーなメロディが乗る「うさぎのダンス」につなげる。観客はメンバーと同じように両手でうさぎの耳を作るポーズをするなど、踊ったり手を叩いたりしながらライブを楽しんだ。デスラビはさらにメドレーで「Hell Near部長」「なんで?」「失恋したらWASABI」「日本たまご協会公式ソング」、そしてデジタルハードコアチューン「Riot Zone▽」を披露。DJであるBUCHOは楽曲のハイライトを凝縮したミックスで、テンポよくスピンしていった。「今日が終わったらDESURABBITSの曲もうやらないから、大好きな曲をやりたいの!」というYUZUの言葉のあと、デスラビは「早く見ないと、オトナになっちゃうぞ。」というキャッチコピーとともにプロモーションされた2017年発表のシングル曲「ですまスプリング ~そろそろ敬語を使ってみませんか~」を披露。そして3月に配信されたラストシングル「無視するな、君の色は君で決めればいい」というメッセージ性の強い楽曲を連投し、感動を誘った。

KARIN(Photo by Sana Utsumi)

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BUCHO(Photo by Sana Utsumi)

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ライブ中盤、「うさぎストリーム2」「恋する季節」がパフォーマンスされたあと、スクリーンに映像が映し出され、ここでは4人のラストライブに向けたコメント、そしてデスラビではなくなる6月21日の自分に向けてのビデオメッセージが流された。再びステージに姿を見せた4人はミラーボールの光が場内いっぱいに広がる中でラストアルバム「JUMP」の収録曲「I'M ON MY WAY」を初披露。さらにドラマチックな展開の「Magic of Butterfly -成蝶-」、泣きのギターフレーズが印象的な「アイコトバ」を気持ちを込めてパフォーマンスしていった。2回目のメドレーでは「卒業少女-未来絵-」「でも、逃げんな」「Don’t think, Feel!」「RAY WORD」という近年のリリース曲が並び、盛大な拍手が送られた。MCでは「I'M ON MY WAY」のパフォーマンスは、この解散ライブが最初で最後になったことについて触れてから、YUZUが「みんなからの愛をもっとください。立ってください。待って、YUZUの号令でこの人数が立つの面白い!」と観客に指示を出す喜びを知り、EMIが「着席って言ったら座るよ」とそそのかす。その流れでYUZUが「起立! 礼! 着席!」と号令して、学校の先生気分を味わっていた。一部で着席しない観客に向けてBUCHOは「あの人たちはもう出禁だな」と言うも、メンバーから「もうライブないじゃん」とツッコミが入るというゆるいトークで場を和ませた。

DESURABBITS「LAST JUMP」の様子。(Photo by Sana Utsumi)

DESURABBITS「LAST JUMP」の様子。(Photo by Sana Utsumi)[拡大]

そしてデスラビは初期のキラーチューン「デスラビッツ軍の七ヶ条」、EMIが思わず涙を浮かべた「世界中にありがとう」を歌唱し、いよいよクライマックスへと向かう。祭にまつわる恋模様を描く「お祭りJAPAN!!告白Night」では3人が最後に肩を組んで「大好きです!」と叫び、特効の火花が花火のように美しく散っていった。デスラビは最後に「LAST SONG」で笑顔を届け、「8年間、本当にありがとう!」とファンにメッセージを送った。

KARIN(Photo by Sana Utsumi)

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EMI(Photo by Sana Utsumi)

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YUZU(Photo by Sana Utsumi)

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アンコールではまず映像が流れ、ラスト2曲で8年間の集大成を見せるという予告がなされ、いよいよ“LAST JUMP”の時間を迎えた。EMI、YUZU、KARINはTシャツに着替えて登場し、デビュー曲「アイドルSTAR WARS」でファンとともにぴょんぴょんと飛び跳ねた。そしてそれぞれが最後にコメント。KARINは「Zepp Haneda、初めての会場ですっごく広くてソールドアウトできたことがすごくうれしいです。8年間、DESURABBITSをやってきたんですけど、やっぱり解散の実感がわかなくて、来週もライブやってるんじゃないかって感じがします。でも今日がラストで、1人ひとりの顔をちゃんと見ようと思ってました」とフロアを見渡す。続けて「本当は何しゃべるとか考えたかったけど、全然思い付かなくて、夜も眠れませんでした。いや、よく眠れました」とマイペースなトークを展開しつつ、「ファンの皆さんはとても温かくて。ステージに立つと元気をもらえました。こっちが元気を与える立場なのに、ファンの方を見ていると元気がもらえます。本当にDESURABBITSのメンバーでよかったなと思いました。ありがとうございました」と結んだ。次にEMIはKARINが話している最中で涙腺が崩壊。涙と鼻水をこらえながら「今日は来ていただいて本当にありがとうございます。みんなに直接こうして何か言葉を伝えるのは今日が最後だと思うから、何を一番伝えたいかなって考えたときに、やっぱり『ありがとう』って一番に伝えたいと思ったの。時間やお金、いろんなことを犠牲にして……」と話したところで、YUZUが「犠牲にしてるわけじゃないからね!」とツッコミを入れ、EMIは「……使用してくれて」と話を続ける。「ファンのみんなが思っている以上に、みんなの存在は大きいんだよ。いつも本当にありがとう。このメンバーでよかったなと思うし、みんながデスラビのファンでいてくれてよかった。みんなのおかげで新しいファンの方からも『デスラビはあったかい現場だね』って言ってもらえてうれしかったです。8年間本当にありがとうございました。みんなのことが大好きです」と述べた。

BUCHO(Photo by Sana Utsumi)

BUCHO(Photo by Sana Utsumi)[拡大]

YUZU(Photo by Sana Utsumi)

YUZU(Photo by Sana Utsumi)[拡大]

BUCHOは「『茶番茶バンバン』で大泣きしてた。大変な時期にお越しいただきありがとうございます。なんで泣くのかと言うと、あのときもっとこうしてたらというのがあって。『デスラビッツ軍の七ヶ条』のとき(2014年)にもっと海外展開していれば、とか。デスラビはビジネスではあったけど、BUCHOにとっても青春でした。今後、レッスンとかライブとか、こういう時間がなくなるだなと思うと」と言葉を詰まらせる。ひと息付いてから「我々はここで解散という形を取りました。悲しいなと思うことがあったら、4人の笑顔を思い出してほしいです。8年間、本当にありがとうございました」と頭を下げて、マスクの奥で男泣き。最後にリーダーのYUZUは「みんなのおかげでZepp Haneda、ソールドアウトできて本当にうれしいです。みんなありがとう。去年の11月に解散発表したときから、自分たちから解散しようと決めたことだから、メンバーが泣くのはお門違いだなって思ったけど、『LAST SONG』で最後なんだって思ったら、やぱり寂しいね。寂しいけど、“それもまた人生”だと思うんですよ」と唐突に格言じみた発言をして笑いを起こす。続けて「終わりがあれば始まりもあるし、今日でDESURABBITSを終わりにするという選択をしたことを後悔しないように、私たちもみんなも明るく前を向いて生きていったほうがいいです。この8年間、どんなレッスンもお仕事も1度も休まずできたのは、メンバーやスタッフのおかげでもあるし、何よりみんながいてくれたおかげだから。解散しても音楽は消えない。これからもDESURABBITSのことを、DESURABBITSの音楽を愛してほしいです。このライブがみんなの心にずっと残っていてほしいなって。またいつか、みんなに会えることを、そしてみんなが幸せでいてくれることを心から願っています。本当に8年間ありがとうございました」と話した。

KARINは「終わりたくないよね」と素直な思いを口にし、メンバー一同は後ろ髪を引かれる思いでいっぱいに。YUZUが「最後は泣き顔じゃなくて笑顔でね!」と仕切り直すも思いがこみ上げてきてしまい、最後の曲紹介がなかなかできず泣き出す。KARINもおろおろと泣き、EMIも再び泣く。BUCHOもマスク越しに泣いている様子。そんな中、覚悟を決めて「みんなの笑顔が心から大好きです」「最後は笑顔で」と会話を交わし、ラストナンバー「I love DESURABBITS」へ。ファンが一斉に白いサイリウムを掲げて美しい光景が広がる中、デスラビは最後のパフォーマンスを笑顔で届け、約8年の活動に幕を下ろした。終演後にはメンバーがロビーで待機し、ファンを見送った。

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「DESURABBITS FINAL LIVE LAST JUMP」2021年6月20日 東京・Zepp Haneda(TOKYO)セットリスト

01. 茶番茶バンバン
02. 2nd Attack
03. 一瞬で
04. うさぎのダンス
05. メドレー1(Hell Near部長 / なんで? / 失恋したらWASABI / 日本たまご協会公式ソング / Riot Zone▽)
06. ですまスプリング ~そろそろ敬語を使ってみませんか~
07. 無視するな、君の色は君で決めればいい
08. うさぎストリーム2
09. 恋する季節
10. I'M ON MY WAY
11. Magic of Butterfly -成蝶-
12. アイコトバ
13. メドレー2(卒業少女-未来絵- / でも、逃げんな / Don’t think, Feel! / RAY WORD)
14. デスラビッツ軍の七ヶ条
15. 世界中にありがとう
16. お祭りJAPAN!!告白Night
17. LAST SONG
<アンコール>
18. アイドルSTAR WARS
19. I love DESURABBITS

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