BBHF新体制初ワンマンでGalileo Galileiの楽曲も多数披露、あふれるバンドのエネルギー示す

BBHFが6月10日に東京・USEN STUDIO COASTで新体制初の有観客ワンマンライブ「BBHF BACK TO THE FUTURE」を開催した。

今年3月から尾崎雄貴（Vo, G）、尾崎和樹（Dr）、DAIKI（G）の3人体制となったBBHF。有観客のワンマンライブを行うのは、2019年12月に開催されたワンマンライブ以来、約1年半ぶりで、「BACK TO THE FUTURE」というライブタイトルには“過去あった未来に戻ろう“というバンドの願いが込められている。

Streaming+でのライブ配信も行われる中、開演時刻の19:00を迎えると、Crosby, Stills, Nash & Young「Carry On」が流れ、メンバー3人とサポートメンバーの岡崎真輝（B）、岩井郁人（Key, G ,Cho）がステージに登場。この日を待ちわびた観客の拍手が会場いっぱいに広がり、準備の整った雄貴が手を挙げると、いよいよライブが幕を開ける。1曲目に披露されたのは、ECCコンピュータ専門学校のCMソングとして制作された新体制初の楽曲「黒い翼の間を」。それぞれにスポットライトが当たる中、5人は聴く者を鼓舞するストレートなロックサウンドを鳴らし、バンドの新しい姿を観客に強く印象付ける。

その後、最新アルバム「BBHF1 -南下する青年- 」から「僕らの生活」を生き生きと演奏したBBHFは、1stシングル「ページ」を交えつつ、「流氷」「Siva」とアルバムの収録曲を続けて披露。観客は途中まで着席して演奏に聴き入っていたが、雄貴が促すと立ち上がり、バンドが奏でる音を体全体で受け止めた。このライブで会場のファンと配信の視聴者を驚かせたのは「懐かしい曲を何曲か」という雄貴の言葉から披露された前身バンドGalileo Galileiのポップな人気曲の数々。「恋の寿命」を皮切りに「鳥と鳥」「星を落とす」が畳みかけるように演奏され、懐かしさと新鮮さの合わさった深い感動が会場を包み込んだ。

「君はさせてくれる」でBBHFの楽曲に戻った雄貴は、有観客でワンマンライブを開催できた喜びとファンへの感謝を口にする。ライブタイトルについて「コロナがなかったら存在したであろう未来に戻ろうという意味で付けた」と改めて説明しつつ、雄貴は「バンドがいい状態になっていることを伝えたい。今までで一番エネルギーに満ちあふれている状態」と語り、「クレヨンミサイル」で勢いよくパフォーマンスを再開。その言葉を裏付けるように5人は「あこがれ」「N30E17」を力強く演奏し、ミラーボールが光を放つ中、壮大なスケールの「太陽」で場内に開放感をもたらした。

そしてライブはアンコールへ。BBHFのどの曲でライブは締めくくられるのかと観客が思いを巡らせる中、5人が演奏したのはGalileo Galileiの「青い栞」だった。この曲は10周年を迎えたアニメ「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」のオープニングテーマとしても知られる人気曲。女性ボーカルと絡み合う雄貴の歌声とドラマチックなサウンドが響きわたり、静かな興奮がフロアに広がっていく。大きな拍手を浴びた雄貴は「今、新しい未来にバンドが向かって行ってるのを感じていて」と切り出し、新たなライブツアーの開催を発表。希望に満ちあふれた空気の中、5人は「黄金」を伸びやかに演奏し、「なにもしらない」で約1年半ぶりのワンマンライブに幕を下ろした。

なおイープラスでは6月16日22:00まで本公演の配信チケットが販売されており、購入者は同日23:59までアーカイブを視聴可能。またBBHFのファンクラブでは6月27日23:59までツアーのチケットの先行予約を受け付けている。