SPYAIR、無観客配信でファンに思い届けたツアーファイナル「またいつか一緒に歌える日をあきらめずに」

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SPYAIRの全国ツアー「SPYAIR ALBUM TOUR 2021 -UNITE-」のツアーファイナル公演が、昨日5月4日に東京・Zepp DiverCity(TOKYO)にて行われた。

SPYAIR(撮影:鳥居洋介)

SPYAIR(撮影:鳥居洋介)

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このツアーは最新アルバム「UNITE」を携え、約3年ぶりの全国ツアーとして4月4日にスタート。しかしその最中に発令された新型コロナウイルス感染拡大の影響による緊急事態宣言を受け、ファイナル公演は無観客の生配信ライブとして開催された。当日は朝9:00過ぎより会場設営やリハーサルの様子をYouTubeで生配信。さらにツアーファイナル公演の会場チケットを購入していたファンは、会場内のスクリーンに中継されるZoom画面へ招待され、それぞれの生の姿を通じてメンバーに思いを届けていた。

IKE(Vo)(撮影:鳥居洋介)

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開演時刻を迎えUZ(G)、KENTA(Dr)、MOMIKEN(B)、IKE(Vo)、そしてサポートメンバーのtasuku(G)がステージに姿を現し、最初に奏でられたのは「I Wanna Be...」。全国のファンに思いを届けるように、無人のフロアに向けて力強く拳を突き上げ、「ようこそ、SPYAIRの配信ライブへ! さあどうぞ、遊ぶ準備はできてますか?」というIKEの言葉のあとは「現状ディストラクション」を披露した。配信画面ではメンバーのパフォーマンスに映像エフェクトが乗せられ、楽曲の世界をさらに盛り上げた。レーザー光線が飛び交う中で重低音が鳴り響いた「INSIDE OF ME」では、配信のチャット欄にファンのコメントによる大合唱が流れた。

UZ(G)(撮影:鳥居洋介)

UZ(G)(撮影:鳥居洋介)[拡大]

IKEはファンに「音は無事に届いていますか?」と呼びかけ、急遽無観客となったこの日のライブについて「いろいろなところを工夫して、みんなと楽しんでいこうと思います」と意気込みを明かす。オレンジのライトが照らす中で披露された「One Day」では、ステージ上のカメラマンが捉えた臨場感たっぷりの映像が届けられた。続く「B-THE ONE」はIKEがカメラ用のクレーンに乗り、フロア上方や2階席近くを自在に行き来する。画面には過去の山梨・富士急ハイランドでの野外ライブ「JUST LIKE THIS」の映像も差し込まれ、ライブならではの臨場感を高めた。熱狂から一転し、UZの深みのあるギターの音色が印象的な「iris」そして「La la la...」へ。SPYAIRの新境地とも言える温かくも力強いアンサンブルが届けられた。

ステージ上がアコースティックセットにチェンジされたのち、MOMIKENは無人のフロアを見つめながら「普通の状態が戻ってきたらこういう景色も見られなくなると思うから、目に焼き付けておきたい」、KENTAは「(観客が声を出せるようになったら)ものすごい声援に圧倒されてビビっちゃうんじゃないかって不安なんだよね(笑)」と、今の状況が過ぎ去ったあとの世界に思いを馳せる。一方、IKEは「B-THE ONE」でクレーンに乗ったときのほかのメンバーの様子を「メンバーの目が冷たすぎる! UZなんか全然目を合わせてくれない。もうちょっと優しい目で見てよ」と暴露し、3人を笑わせた。UZは「正直に言えば、特に負の気持ちもないし……」とまったくフラットな感情だったことを苦笑しながら明かす。そんなやり取りのあとは恒例の“SPYAIRのアコースティックカバーユニット”・キャンプファイヤーによるコーナーへ。IKEは「SPYAIRのヤツらの原点となっている曲を演奏したいと思います」と紹介し、「LIAR」をシンプルなアコースティックアレンジで奏でた。

MOMIKEN(B)(撮影:鳥居洋介)

MOMIKEN(B)(撮影:鳥居洋介)[拡大]

「Get over it」「PRIDE OF LIONS」と疾走感に満ちたナンバーを連投したのち「We'll Never Die」へ。MOMIKENとKENTAが刻むヘヴィなリズムに合わせて、ステージ上には大量のスモークが吹き上がった。豪速チューン「What is Love」でファンを熱狂させたあとは「サムライハート(Some Like It Hot!!)」でIKEが再びクレーンに乗り込む。彼の煽りにチャット欄のファンは渦巻の絵文字で、Zoomに映し出されたファンはタオルを振り回して応え、UZも先ほどとは打って変わって満面の笑顔でIKEに手を振っていた。

KENTA(Dr)(撮影:鳥居洋介)

KENTA(Dr)(撮影:鳥居洋介)[拡大]

最後の曲に入る前、IKEはメンバーを代表し「アルバムツアーのファイナル、観てくれてありがとう。いいアルバムができたと思っています。このまま7枚目、8枚目とまた皆さんにいい音が届けられるようにがんばります。これからも生のライブに遊びにきてくださいね」と話し、「今日1日を作ってくれた皆さん、ありがとうございます。ライブ楽しいです」と、スタッフやファンへの感謝を述べた。最後の曲は「轍~Wadachi~」。IKEの熱唱とUZ、MOMIKEN、KENTAの熱い演奏が、感動的な空気を作り上げた。

Zoomやチャット欄を通じた熱いアンコールの声に応え、メンバーは再びステージへ。IKEが紹介したのは「STORY」。水色のレーザー光線がきらめく中、伸びやかなサウンドが届けられた。最後にIKEは「また一緒に同じ空気を吸って、ライブを作っていこうね。またいつか一緒に歌える日をあきらめずに目指していきたいと思います」とファンとの再会を誓った。ラストナンバーは「SINGING」。メンバーたちの熱演に、配信を見守る全国のファンもそれぞれの形で力強い歌声を届けた。すべての曲を終えたあと、メンバーはフロアをバックに記念撮影。そしてIKEが「こういう形になってしまいましたが、今ライブができていることを幸せに思っています。また会いましょう!」と笑顔で呼びかけ、ツアーを締めくくった。このツアーファイナルのアーカイブ映像は5月6日23:59まで、各プラットフォームにて配信中。

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SPYAIR ALBUM TOUR 2021「UNITE」2021年5月4日 Zepp DiverCity(TOKYO)セットリスト

01. I Wanna Be...
02. 現状ディストラクション
03. INSIDE OF ME
04. One Day
05. B-THE ONE
06. iris
07. La la la...
08. LIAR
09. Get over it
10. PRIDE OF LIONS
11. We'll Never Die
12. What is Love
13. サムライハート(Some Like It Hot!!)
14. 轍~Wadachi~
<アンコール>
15. STORY
16. SINGING

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