PEDRO初の日本武道館ワンマン「生活と記憶」大団円、夏にツアー開催を発表

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PEDROが本日2月13日に東京・日本武道館でワンマンライブ「生活と記憶」を開催した。

PEDRO「生活と記憶」の様子。(Photo by sotobayashi kenta)

PEDRO「生活と記憶」の様子。(Photo by sotobayashi kenta)

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PEDROはBiSHのアユニ・Dによるソロバンドプロジェクトで、アユニ・D(B, Vo)、田渕ひさ子(G / NUMBER GIRLtoddlebloodthirsty butchers)、毛利匠太(Dr)による3人編成で2018年9月に始動。アユニはPEDROで活動するにあたって初めてベースを手に取り、始動発表直後に東京・新代田FEVERでPEDROとしての初ライブ「PEDRO first live "happy jam jam psycho"」を行った。アユニが所属する音楽事務所WACKにはBiSH、BiSをはじめ多数のアーティストが在籍しているが、所属アーティストが日本武道館の舞台に立つのはPEDROが初。アユニは先日2月8日にYouTubeで1回限り上映された、映像作家・エリザベス宮地によるドキュメンタリー映画「SKYFISH GIRL -THE MOVIE-」の中で、武道館公演のタイトル「生活と記憶」について、「一番大切にしたいものってなんだろうと考えたときに、『生活と記憶』だなって。何気ない日常も当たり前ではない。生活を大切にしたいとPEDROを始めてから思うようになった。PEDRO以前は生まれてこの方、自分のことを写真に残すことも好きじゃなくて、昨日のことも忘れようといろんな記憶を忘れたがってました。でもBiSHやPEDROを始めて大好きな人やものに出会って、自分自身を大切にしたいと思った。過去の自分は恥ずかしいと思っていたけど、愛おしいもので。今は何も忘れたくないくらい、記憶は大事なものだと思っています」と言及していた。

アユニ・D(B, Vo)(Photo by sotobayashi kenta)

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そんなアユニの思いをタイトルに冠した武道館公演。ステージは会場の中央に設置され、その周りを観客が取り囲むというスタイルになっていた。1曲目「自律神経出張中」の演奏が始まると同時に、ステージと客席の間に張られていた紗幕が一気に降ろされる。不意に姿を見せたアユニが「武道館!」と叫び、3人だけで奏でる楽曲のアンサンブルが場内に響き渡った。ライブハウスでのライブを積み重ねてきたPEDROは普段と変わらぬTシャツにデニムといったラフなファッションでステージに立ち、序盤こそ緊張感のある雰囲気だったが、メンバー同士で演奏を重ねていくうちに肩の力が抜けて本来のパフォーマンスを発揮していった。

PEDRO「生活と記憶」の様子。(Photo by sotobayashi kenta)

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MCでアユニはメンバー紹介に続いて、先日まで3都市のライブハウスでそれぞれ数十人の前でパフォーマンスを行っていたことを振り返る。そして「今日は武道館。360度お客さんがいて、何千人の前でライブをしております。感慨深いです。私は武道館に初めて立ったんです」と話すと、田渕も毛利も同じく初めての武道館ライブであることを口にした。ライブの折り返し地点では、「回転スターティン!」とアユニが叫ぶと、ステージが180度回転。PEDROは前半で背中を見せながら演奏していた北側エリアの観客と向き合って、「浪漫」を演奏して大きな拍手を浴びた。また「無問題」ではミュージックビデオにも登場した半牛半馬のケンタウロスのような格好のパフォーマーがステージに乱入して踊り狂っていた。

PEDRO(Photo by sotobayashi kenta)

PEDRO(Photo by sotobayashi kenta)[拡大]

PEDRO(Photo by sotobayashi kenta)

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また自身が作詞作曲を手がけた新曲「丁寧な暮らし」の演奏前には、BiSH加入が決まったあとに上京した頃の思い出を振り返ったアユニ。最初に住んだ部屋は六畳一間で、生活に追いつかず眠れない日々が増え、部屋には生ゴミの袋が溜まっていったという。「“丁寧な暮らし”と正反対の生活をしていました。でもそんなほんのちっぽけな地球の片隅の小さな部屋で、私はずっとずっと大きな声で叫びたがっていました。そんな曲です」と楽曲に込めた思いを解説した。ライブ後半、PEDROは「SKYFISH GIRL」で田渕の在籍するNUMBER GIRLを彷彿とさせるスリリングかつエッジの効いたセッションを展開。ロックバラード「生活革命」や、キャッチーなメロディの「感傷謳歌」などを挟み、アユニは「今日のこの数時間、誰かにとってはただの数時間かもしれません。私は今日ここで音楽を鳴らしている間、歌っている間、いろんな感情になりました。私にとってこの時間はとっても愛おしい時間です。今日は本当にありがとうございました。最後に、私が上京してアユニ・Dになったということ、アユニ・Dとして今まで生きてこれたこと、そして私と私の音楽をあなた方を生かしてくれたということ、これからもこの街で生きていきたいということ、今の思いがすべて詰まっている曲を聴いてください」と話し、ラストナンバー「東京」でライブを締めくくった。

アユニ・D(B, Vo)(Photo by sotobayashi kenta)

アユニ・D(B, Vo)(Photo by sotobayashi kenta)[拡大]

PEDRO「生活と記憶」の様子。(Photo by sotobayashi kenta)

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ライブ本編終了後、アンコールの拍手に応え、3人は再び観客の前に姿を見せる。ステージに向かう途中の花道では田渕がカメラを片手に写真を撮るなど、メンバーは笑顔を浮かべて定位置に戻った。「皆様の人生を祝しまして、乾杯!」と音頭を取ってから「乾杯」を演奏したあと、アユニは「少しお話させてください」と切り出し、語り始めた。武道館ライブの当日を迎えても、ずっと夢見心地だったというアユニは、「正直、武道館でのライブが決まってから何度も時間止まってくれとか思いました。でも今日こうしてあなたたちを目の前にした瞬間、すごく怖かったのが楽しいに変わりました」と心境の変化を語った。そして「去年はいろいろなことがあって、長い時間、あなたたちと会えなくて。その間すごく気付いたことがいっぱいありました。当たり前のようにしていたライブも大切で貴重な時間だったんだなとか、音楽の尊さ、強さとか、人が存在している事実の強さとかいろんなことに気付けました。あなたたちもいろんなことがあったと思います。今日まで生きていてくれて本当にありがとうございます」と感謝の言葉を重ねていく。「徹夜で準備してくれたスタッフの方々、私の人生に革命を起こしてくれたひさ子さんと毛利さん、私を人間にしてくれたPEDROチーム、BiSHチームの皆さん、愛をたくさん教えてくれたあなたたち。そして、いろんな喜怒哀楽を一緒に味わって、どんな困難な日も一緒にぶつかって乗り越えてくれたBiSHのメンバー。すべてが私の宝物で誇りです。いつもありがとうございます」と声を震わせた。「死ぬまで恩返ししてもし切れないなってつくづく思います。私は生活をしていくということ、日常を送っていくということ、記憶を紡いだり忘れたりすることも、怖がらないで大切にギュッと抱き締めて生きていきたいです。あなたもどうかたくさん笑って、たくさん泣いて、たくさんおいしいものを食べて、たくさん寝て、眠れない夜が来ませんように、元気に生きてください」とメッセージを伝え、作詞をアユニ、作曲を田渕が手がけた「日常」を演奏。最後にPEDROは「NIGHT NIGHT」をパフォーマンスし、銀色の紙吹雪が武道館に舞う中で、ライブは大団円を迎えた。

なおライブ終了後、PEDROは8月から全国8都市9会場を回るライブツアー「SENTIMENTAL POOLSIDE TOUR」の開催を発表した。

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PEDRO「生活と記憶」2021年2月13日 東京・日本武道館 セットリスト

01. 自律神経出張中
02. 猫背矯正中
03. 来ないでワールドエンド
04. WORLD IS PAIN
05. 愛してるベイベー
06. 後ろ指さす奴に中指立てる
07. GALILEO
08. pistol in my hand
09. ボケナス青春
10. うた
11. 浪漫
12. へなちょこ
13. 無問題
14. Dickins
15. 丁寧な暮らし
16. ゴミ屑ロンリネス
17. SKYFISH GIRL
18. EDGE OF NINETEEN
19. 生活革命
20. 空っぽ人間
21. 感傷謳歌
22. 東京
<アンコール>
23. 乾杯
24. 日常
25. NIGHT NIGHT

「SENTIMENTAL POOLSIDE TOUR」

2021年8月11日(水)東京都 USEN STUDIO COAST
2021年8月17日(火)北海道 札幌PENNY LANE24
2021年8月24日(火)福岡県 DRUM LOGOS
2021年8月26日(木)宮城県 仙台Rensa
2021年9月1日(水)大阪府 なんばHatch
2021年9月2日(木)愛知県 DIAMOND HALL
2021年9月5日(日)新潟県 NIIGATA LOTS
2021年9月7日(火)東京都 Zepp DiverCity TOKYO
2021年9月10日(金)沖縄県 桜坂セントラル

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