HYDEがアコースティック&ロックの二面性で魅せた、羽田5DAYSライブ

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HYDEの有観客ワンマンライブ「HYDE LIVE 2020 Jekyll & Hyde」が、9月5~7日、11日、12日の5日間にわたり東京・Zepp Haneda(TOKYO)で開催された。

「『HYDE LIVE 2020 Jekyll & Hyde』Rock Day」の様子。(写真提供:ユニバーサルミュージック)

「『HYDE LIVE 2020 Jekyll & Hyde』Rock Day」の様子。(写真提供:ユニバーサルミュージック)

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HYDEは5~7日の公演は「Acoustic Day」、11日と12日の公演は「Rock Day」と銘打ち、それぞれまったく異なるセットリストと演出によるライブを展開。新型コロナウイルス感染拡大予防のため、東京都在住のファンクラブ会員を椅子使用時の会場収容人数の50%以下の人数のみ収容する形で行われた。この記事では5日の「Acoustic Day」、12日の「Rock Day」の模様をレポートする。

Acoustic Day

開演時刻を迎えてステージを覆う幕が開くと、退廃的な近未来の都市を思わせるセットの中にHYDEとバンドメンバーの姿が。フードを被ったHYDEはドラム缶に腰掛けて1曲目「WHO’S GONNA SAVE US」をエモーショナルに歌う。スモークがたなびく中で「AFTER LIGHT」を披露したあと、HYDEは自らタムを打ち鳴らしつつ「UNDERWORLD」を熱唱。これまでのHYDEのアコースティックライブとはまったく異なる世界観でオーディエンスを釘付けにした。

「『HYDE LIVE 2020 Jekyll & Hyde』Acoustic Day」の様子。(写真提供:ユニバーサルミュージック)

「『HYDE LIVE 2020 Jekyll & Hyde』Acoustic Day」の様子。(写真提供:ユニバーサルミュージック)[拡大]

次の曲に入る前、HYDEは「古い曲なんだけど、つらい時期に作ったからつらそうな歌詞で……でも今振り返ってみるとなんてことはないな、時間や経験は大事なんだなと思いました。みんなも今つらいことも数年後には大したことはないから、一緒にがんばりましょう」と語りかける。そしてアコースティックギターをかき鳴らしつつ「HORIZON」を力強く歌った。

この「Acoustic Day」について「『黒ミサ』とは違う感じのアコースティックで。暗い曲ばっかりやっていこうと思うんで(笑)」と話したあと、マイクを握ったHYDEはワイルドなアレンジに乗せてNirvanaの「Rape Me」を熱唱。続く「MAD QUALIA」では感染拡大防止のために声を出せないオーディエンスの手拍子を煽り、会場の一体感を高めた。哀切なピアノイントロから始まったのは「ANOTHER MOMENT」。HYDEのウィスパーボイスによってまったく趣を変えたこの曲に、観客はじっくりと聴き入っていた。

「『HYDE LIVE 2020 Jekyll & Hyde』Acoustic Day」の様子。(写真提供:ユニバーサルミュージック)

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オリエンタルな雰囲気を漂わせるイントロセッションから「SET IN STONE」が始まると、HYDEは存在感たっぷりの歌声で会場の空気を支配する。その後はドラムソロ、そしてHYDEのカウントから「LION」へ。強力なロックサウンドを響かせたのち、HYDEは今回のライブの配信を決めた理由を、7月に「ミュージックステーション」でも生中継された無観客ライブ「LIVE EX」への出演がきっかけだったと話し「やってみたらみんなとつながってるのがわかって感動して。みんなに会いたいなと思って」と語る。そして「東京マラソン2020」のために書き下ろした「BELIEVING IN MYSELF」をエネルギッシュに歌い上げた。

アコギを抱えたHYDEが「このブロックは妙に泣けるんですよ……がんばらないと。ひさしぶりにみんなに会えて感情が高まってるからやばい気がする」と話してから歌い始めたのはL'Arc-en-Cielの「I'm so happy」。HYDEは自身の言葉通りに途中で涙を流しつつ、自身の思いを歌に乗せて届けた。続く「EVANESCENT」では一瞬声をつまらせながらも深みのあるボーカルを響かせ、オーディエンスを惹き付けた。

本来は次の曲がラストナンバーだったが、HYDEは「さみしいんで、日替わりでやろうって言ってた曲やりません?」とメンバーに話しかけ、予定になかった曲を急遽追加した。ここで披露されたのはソロデビューシングルでもある「EVERGREEN」。柔らかなアンサンブルに乗せて楽しげに思い出の曲を歌ったあと、HYDEは「お客さんを入れて観てもらってすごくうれしいけれど、うれしいだけで終わっちゃダメで。次につなげていきたいです。これが成功すればきっと地方でもできるので、それまで楽しみに待っていてください」と、全国のファンに呼びかけた。そして「最後に普通の生活に戻れるように『ORDINARY WORLD』を聴いてください」と紹介。観客が点けたライトが光る中、HYDEは自身の思いを届ける丁寧な歌声でライブ初日を締めくくった。

Rock Day

近未来の東京をイメージした架空都市、NEO TOKYOの町並みが広がる中、玉座に腰を下ろしたHYDEは「SET IN STONE」をけだるげに歌う。青白く光る眼が楽曲の幻想的な空気をさらに引き立てた。続く「AFTER LIGHT」ではステージ上をアグレッシブに動き回りながら熱唱する。この「Rock Day」では2階席は50%以下の人数のみ観客を入れ、1階は無観客のフロアにLEDスクリーンが置かれ、SHOWROOMの新システム「SHOWROOM Arena (β)」を通じて自宅で鑑賞する全国のファンの様子を映し出した。

「羽田、茶の間! 悪魔見せて!」というHYDEの言葉に応え「DEVIL SIDE」では会場と全国のファンがそれぞれの形で盛り上がりを見せる。ヘビーなギターロックチューン「OUT」、流麗なメロディラインが印象的な「TWO FACE」といった曲では、フロアの最前列やステージから何台ものカメラがHYDEの姿を捉え、臨場感たっぷりの映像で楽しませた。スモークが吹き上がる中で拡声器を握り、激しいパフォーマンスを展開したのは「SICK」。HYDEはステージ横のスピーカーに登り、気迫のこもったボーカルを届けた。続く「ZIPANG」では雰囲気が一変。衣装を改めたHYDEはスタンドマイクに向かい、ピアノの音色に乗せて妖艶な歌声を響かせた。

「『HYDE LIVE 2020 Jekyll & Hyde』Rock Day」の様子。(写真提供:ユニバーサルミュージック)

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「羽田、声出せなかったら鳴らそうぜ! お茶の間は叫べ! 一緒に楽しもうぜ!」というHYDEの煽りから始まった「ANOTHER MOMENT」では2階席から、そして配信を通じて見守るファンがジャンプしたり腕を上げたりしながらステージとの一体感を堪能する。「お待ちかね、New Songの登場! みんなわくわくして待ってたでしょ?」という言葉のあとは11月25日にシングルリリースする新曲「LET IT OUT」を披露。ファンの期待を裏切らない圧巻のロックサウンドに、大きな喝采が沸き起こった。

「『HYDE LIVE 2020 Jekyll & Hyde』Rock Day」の様子。(写真提供:ユニバーサルミュージック)

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「ORDINARY WORLD」でHYDEはフロアに降り立ち、多数のキャンドルに囲まれながら「早く普通の世界に戻れるように」という祈りを込めて壮大に歌い上げ、会場を感動に導いた。その後HYDEはカメラを掴み、世界中のファンに向けて「2020年、まさかこんな時代になるとはな? おかげで全部むちゃくちゃになって。でも俺たちはこうやってつながってるじゃん、デジタルではっちゃけることもできる。やれるか?」と絶叫。自身の思いをぶつけるように「MAD QUALIA」を熱唱する。曲中にはフロアに降り立ち、LEDスクリーンに映るファンに話しかける一幕もあった。

「『HYDE LIVE 2020 Jekyll & Hyde』Rock Day」の様子。(写真提供:ユニバーサルミュージック)

「『HYDE LIVE 2020 Jekyll & Hyde』Rock Day」の様子。(写真提供:ユニバーサルミュージック)[拡大]

ライブはいよいよ終盤へ。「LION」のイントロではHYDEの攻撃的なシャウトとメンバーの掛け合いが繰り広げられた。フラッグを背負い「一緒にぶっ壊れようぜ! 日頃のうっぷん全部出してけよ!」と叫んだHYDEは「UNDERWORLD」の重厚なアンサンブルでファンの熱気をピークまで高める。「燃えカスも残らないぐらい真っ白な灰になろうぜ」という言葉のあと、最後に披露されたのは「MIDNIGHT CELEBRATION II」。上半身裸になったHYDEはフロアに再び降りて血糊を浴び、さらに雪が降る中でシャウトを繰り返す。横たわったHYDEを俯瞰で捉えた画面は突如暗転し、衝撃を残す形でライブの幕が閉じられた。

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「HYDE LIVE 2020 Jekyll & Hyde」Zepp Haneda(TOKYO)セットリスト

「Acoustic Day」2020年9月5日

01. WHO’S GONNA SAVE US
02. AFTER LIGHT
03. UNDERWORLD
04. HORIZON
05. OUT
06. Rape Me ※Nirvana Cover
07. MAD QUALIA -Japanese Version-
08. ANOTHER MOMENT
09. ZIPANG -Japanese Version-
10. SET IN STONE
11. LION
12. BELIEVING IN MYSELF
13. KISS OF DEATH
14. I'm so happy
15. EVANESCENT
16. EVERGREEN
17. ORDINARY WORLD

「Rock Day」2020年9月12日

01. SET IN STONE
02. AFTER LIGHT
03. DEVIL SIDE
04. OUT
05. TWO FACE
06. FAKE DIVINE
07. SICK
08. ZIPANG -Japanese Version-
09. WHO'S GONNA SAVE US
10. ANOTHER MOMENT
11. INTERPLAY
12. LET IT OUT
13. BELIEVING IN MYSELF
14. ORDINARY WORLD
15. MAD QUALIA -Japanese Version-
16. DON'T HOLD BACK
17. LION
18. UNDERWORLD
19. BLOODSUCKERS
20. MIDNIGHT CELEBRATION II

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【ライブレポート】HYDEがアコースティック&ロックの二面性で魅せた、羽田5DAYSライブ(写真12枚) https://t.co/qtvSjXRzeo

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