本来ならツアーファイナルとなる予定だったこの日の公演。JIM(G)とMARCY(Dr)が9月末の交通事故で腰椎を痛めたことにより、ツアー5公演を延期するというハプニングを挟み、約2週間ぶりに4人揃ってのステージとなった。
会場には約1700人の観客が集結。アクシデントから復帰したメンバーを祝福しようと、開演前からステージに向けて大声援が送られた。
熱気に満ちた会場が暗転すると、おなじみのオープニングSE「Soul Man」(SAM & DAVE)が流れ始め、天井のミラーボールが回転。最高のムードの中、4人がステージ上に登場し、ROY(Vo,B)が「AHHHHHH!!!」とシャウトして完全復活をアピールした。そして、MARCYの「1, 2, 3, 4!」のカウントとともに「I'M A LOVE MAN」からライブがスタート。まるでパンクバンドのような荒々しくテンポアップした演奏で、フロアの観客を煽っていった。その様子は、この2週間にため込んだ何かを吐き出すかのような激しいものだった。
序盤にアッパーチューンを連発し、フロアを熱気の渦に巻き込んだTHE BAWDIES。4曲目の「KEEP YOU HAPPY」で一度クールダウンさせた後、新旧の名曲を次々に演奏していった。TAXMAN(G,Vo)は「今日は120%とは言わず200%でいくので、最後までついてきてください」と、この日のステージにかける意気込みを観客にアピール。ROYも「楽しいですね! 今日はゆっくりいきましょう」と、久しぶりに4人が揃ったステージを満喫していることを語った。
ライブ中盤にさしかかると、ROYの「今日はスペシャルゲストが来てくれています。カモン、THE BAWDIES!」という掛け声にあわせて、ステージ天井からバンドロゴを模った巨大電飾が登場。シンプルなステージが一気に華やかになり、客席から大歓声が沸き起こった。そしてバンドは、リリースされたばかりのニューシングル「JUST BE COOL」を披露。曲中ではROYが歌詞を飛ばしてしまうというハプニングもありつつ、いつもとは違った雰囲気の中、復帰公演は進行していった。
ライブ後半では、TAXMANがメインボーカルを取る「B.P.B」やヒットシングル「IT'S TOO LATE」などを次々に演奏。ラストナンバー「YOU GOTTA DANCE」では、ROYの「復活を祝って、大きな花火を打ち上げてもいいですか?」の呼びかけに応えるかのように、観客がROYの合図にあわせてジャンプ。JIMが客席まで降りていくというサプライズを挟んで、大興奮の中ライブ本編が終了した。
バンドはこの後も、2度のアンコールでステージに再登場。普段は口数の少ないMARCYは「本当、一時はどうなることかと思ったんですけど、こんな僕でもまたメンバーと一緒に音楽ができることをうれしく思います」とはにかみながら現在の心境をファンに打ち明けた。ROYも「みんなでやるパーティがこんなに楽しいのか、4人揃うのがこんなにうれしいのかと、喜びを噛みしめてます」としみじみと語り、改めて会場に集まってくれたファンに向けて感謝の言葉を送った。
ROYの「ラストに、残ったソウル汁、残らず出して帰ってください!」という呼びかけに続いて演奏されたのは、この日最後のナンバー「Shake Your Hips」。ステージ上も客席も熱いダンス天国と化し、最高の盛り上がりでTHE BAWDIES復帰ライブが終了した。
なお、この日のライブの模様はライブDVDとして12月22日にリリース。残念ながら会場に足を運ぶことができなかったファンは、こちらの発売をお楽しみに。
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音楽ナタリー @natalie_mu
THE BAWDIES、事故を乗り越え復帰パーティでファンをKO http://natalie.mu/music/news/39094