UVERworldは12月19、20日と2DAYSで東京ドーム公演を行い、2日目を男性限定ライブ「男祭り」とした。「男祭り」はかつて男性ファンが少ないことにジレンマを感じていたUVERworldが、男性にも届くようなメッセージをしっかりと放っていくために2011年に滋賀・B-FLATで初開催された。230人の会場キャパシティから始まった「男祭り」だったが、その規模はどんどん拡大し、2017年には埼玉・さいたまスーパーアリーナで2万3000人のキャパシティを男性客のみで埋めるという日本記録を樹立。今回“ FINAL”と銘打たれた公演には約4万5000人の男性のCREW(UVERworldファンの呼称)が集結し、その日本記録を更新することとなった。
いつか東京ドームで「男祭り」を行うことを誓ってきたUVERworldと男性CREWにとって、この日はついに男同士の約束を果たす日。開演前から東京ドームには地鳴りのようなけたたましいコールが渦巻いていた。オープニングを告げる火花が打ち上がったと同時に、真太郎(Dr)とドラムを乗せたサブステージが上昇。オーディエンスが真太郎を見上げていると、TAKUYA∞(Vo, Programming)、信人(B)、誠果(Sax, Manipulator)、克哉(G)、彰(G, Programming)がステージに勢いよく飛び出し、大歓声の中「Don't think.Feel」で勢いよくライブの幕を切った。「ぶちかますぞ!」とTAKUYA∞は咆哮し、「WE ARE GO」を4万5000人と大合唱。すさまじい熱気が広がる中、6人はライブ序盤からありったけの力を放つように「Q.E.D.」をプレイし、熱のこもったサウンドでCREWをたぎらせた。
「前人未踏、誰も体験したことのない4万5000人対6人、特別な夜を楽しもうぜ!」とTAKUYA∞は花道の先端まで進み出て、「stay on」で気持ちよさそうにシンガロングを浴びる。「境界」では心地のいいリズムに合わせて、オーディエンスが一斉に腕を上げて体を揺らした。TAKUYA∞は「9年前、東京ドームでライブをやって、その頃は98%女性だった。男性にそっぽを向かれていて、その翌年から『男祭り』を始めた。230人から始まって、その翌年にZepp(Namba)でチケットを余らせた」と悔しい思い出を振り返るも、「でも1万人の日本武道館、1万4000人の横浜アリーナ、2万3000人のさいたまスーパーアリーナ、そして今日4万5000人の東京ドームにたどり着いたぞ!」と喜びを爆発させる。真太郎は「マジですごいな!」と男性が会場を埋め尽くす光景を見渡し、「新しい景色を見られたことに本当に感謝しています。今日初めて『男祭り』に参加する方もいるかもしれませんが、心配することはないです。これはただの“祭り”。みんなUVERworldからのメッセージを受けて、声を出すだけです!」とCREWを力強く煽った。
東京ドームが巨大なダンスフロアのごとく揺れた「ODD FUTURE」を経て、誠果が高らかにサックスを吹き鳴らし「CORE PRIDE」へとつなげる。さらにTAKUYA∞が「お前らが聴きたい、懐かしい曲もガッツリやってやるからさ!」と告げると、6人は「激動」をパフォーマンス。長く愛され続けてきた曲の演奏に、CREWは無我夢中で拳を振り上げて応えた。「PLOT」では4万5000人による力のこもったハンドクラップが響きわたり、あまりのすさまじい一体感にTAKUYA∞は「最高だよ!」と感無量の様子。「Making it Drive」ではオーディエンスが壮大なサウンドに身を委ねるように、自由に体を揺らして楽しんだ。
この日は抽選で選ばれた200人の幸運な女性CREWが招待され、ライブを見届けていた。ここでTAKUYA∞が「女の子に会いに行こうか」と言い出し、信人、彰、誠果、克哉はフロートに乗り込む。そしてインストナンバー「和音」「CORE STREAM」をプレイしながら、4人は女性CREWが見守るステージ後方へと向かった。TAKUYA∞は真太郎を乗せてバイクで豪快にアリーナ外周を駆け抜ける。バックステージに出そろった6人は「スーパーラッキーガールのために全員で歌うぞ!」と男性CREWに呼びかけ、「First Sight」をドラマチックに届けた。その後TAKUYA∞は「23ワード」で熱いボイスパーカッションとラップを繰り広げ、「戦う姿勢をお前に見せてやるよ」と燃えたぎるような意思を歌う。そして6人はフロートに乗ってメインステージへと戻り、「UNKNOWN ORCHESTRA」で熱いコールを巻き起こした。
「ナノ・セカンド」でヒートアップしたCREWの心を、TAKUYA∞は「ヤバいところまで行こうぜ! お前らの導火線には俺らがきっちりと火をつけてやるよ!」とさらに煽っていく。「Touch off」ではCREWが「FIRE」と叫ぶタイミングに合わせて、火柱が次々とステージに上がった。TAKUYA∞は「俺たちのファイナルにふさわしいと思うような、最高の一体感を迎えようぜ!」と拳を突き上げ、重厚なビートに乗せて「IMPACT」を熱唱。「俺たちの19年の歴史の中で一番情熱的な瞬間だった。間違いなく今の『IMPACT』が現状の俺たちの最高潮だ!」と叫ぶと、東京ドームは割れんばかりの大歓声に包まれた。TAKUYA∞は「きっと俺たちは今、本当に貴重な経験をしているんだと思う。8年間かけて東京ドームにたどり着いた『男祭り』に俺たちは終止符を打ちたい。俺たちの思いにとどめを刺すことができている。でも、ここが終わりじゃない。新しい世界に向かって始めようぜ!」と高らかに告げ、笑顔を浮かべながら「0 choir」を晴れやかに歌う。そして「男祭り」を始めた当初を「男の人にそっぽ向かれるのが悔しかった。そんなこと気にしなくてもいいのに、なんか固執してしまっている自分がいて……」と振り返り、「今日やっとその呪いが解けました。ありがとう」と顔をほころばせた。
その後6人は温かなハンドクラップに包まれながら「7日目の決意」をエモーショナルに披露。TAKUYA∞は「こんな素敵な夜はもう二度とないんじゃないかなと思うくらい怖い夜。これからもっと若いやつとか年上だったり、国籍も超えて、いろんな人にUVERworldを愛してもらえるような、いい曲を作っていくよ。俺たちの中での『男祭り』はこれで完結。きっちり締めくくれた」と述べ、「またどこかで会いましょう。UVERworldはお前が住む街に行くからさ。また、今日を超える素敵な夜を共に過ごしましょう」と穏やかに呼びかけた。ラストナンバーは「MONDO PIECE」。肩を組みながら歌うCREWにTAKUYA∞は「最高の夜だったよ!」と力いっぱい叫び、感極まった様子で目頭を押さえた。TAKUYA∞と信人は泣きながら抱き合い、真太郎、誠果、克哉、彰も「男祭り」の景色を焼き付けるようにそれぞれじっくりと会場を見渡す。そして4万5000人のCREWによる「LONE WOLF」の大合唱と共に、史上最大規模の「男祭り」は締めくくられた。
UVERworld「KING'S PARADE 男祭り FINAL」2019年12月20日 東京ドーム セットリスト
01. Don't think.Feel
02. WE ARE GO
03. Q.E.D.
04. stay on
05. 境界
06. 在るべき形
07. ODD FUTURE
08. CORE PRIDE
09. 激動
10. KINJITO
11. NO.1
12. PLOT
13. PRAYING RUN
14. Making it Drive
15. 和音
16. CORE STREAM
17. First Sight
18. 23ワード
19. UNKNOWN ORCHESTRA
20. ナノ・セカンド
21. Touch off
22. 零HERE~SE~
23. IMPACT
24. AFTER LIFE
25. 0 choir
26. 7日目の決意
27. MONDO PIECE
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田中 聖太郎 @seitaro_tanaka
UVERworld
at TOKYO DOME. day.2
「KING'S PARADE 男祭り FINAL」
45000人の男性のお客さん🔥
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