NICO Touches the Walls、“地下生活”成果見せる「MACHIGAISAGASHI」ツアー開幕

NICO Touches the Wallsの約半年ぶりとなるツアー「NICO Touches the Walls TOUR "MACHIGAISAGASHI '19"」の初日公演が、3月25日に東京・EX THEATER ROPPONGIにて行われた。

今回のツアーは6月に行われる追加公演を除き、初日はNICO Touches the Wallsとして、2日目はアコースティック編成のACO Touches the Wallsとしてライブを行う企画色の強い内容。6月5日に3年ぶりとなるニューアルバム「QUIZMASTER」のリリースを控えていることもあり、オーディエンスは期待に満ちた視線をステージに送りつつ開演を待った。

メンバーにとって2019年初、実に3カ月ぶりのライブとなったこの日。光村龍哉（Vo, G）が開口一番「ひさしぶりだね」と挨拶したことを機に、4人は緊張気味の表情で楽器を奏でた。約2時間のライブでメンバーは、未発表の新曲の数々はもちろん、イントロから観客を「えっ？」とどよめかせた楽曲や、新たなアレンジが施された定番曲などを披露。ツアー初日、加えて2019年初ライブのため本格的にエンジンがかかるまで時間がかかっていた4人だが、時間の経過と共にリラックスした表情を浮かべた。古村大介（G）がエフェクターを駆使しながら豊かな音色を紡げば、坂倉心悟（B）はスラップ奏法などで存在感のあるベースプレイを披露し、対馬祥太郎（Dr）は坂倉と共に太いグルーヴで曲を支える。連日レコーディングをしていたという光村の喉のコンディションも良好なようで、その歌声は伸びやかに場内に響きわたっていた。

終盤のMCで光村は年明けから“地下生活”を続けレコーディングに集中していた日々を述懐し、「不器用だから不安を解消するのに音楽を作るしかなくて、音楽を通してしかみんなとコミュニケーションが取れない人間なんだな」「今日は1曲1曲を楽しみながら演奏できた」とうれしそうに語った。またアンコールでは昨年のツアーと同じく、本編で披露された曲の中からもう一度聴きたい曲を募集する試みも。リクエストを受けた4人は念入りな打ち合わせを経て、本編で演奏した楽曲にさらにアドリブを盛り込み“この日限りのライブ”をしっかりと届けていく。最後に光村がメンバーを代表して「じゃあ、ツアー行ってきます」と照れくさそうに口にし、「NICO Touches the Walls TOUR "MACHIGAISAGASHI '19"」初日公演は幕引きとなった。

ツアー本編は5月中旬まで全国10都市で展開され、さらに6月8日に東京・TOKYO DOME CITY HALL、翌9日に大阪・Zepp Osaka Baysideで追加公演「NICO Touches the Walls TOUR "MACHIGAISAGASHI’19" -QUIZMASTER-」が行われる。