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NICO Touches the Walls、自信作の「QUIZMASTER」を生披露した東京公演

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光村龍哉(Vo, G)(撮影:岡田貴之)

光村龍哉(Vo, G)(撮影:岡田貴之)

NICO Touches the Wallsのライブツアー「NICO Touches the Walls TOUR "MACHIGAISAGASHI '19"」が、昨日6月9日の大阪・Zepp Osaka Bayside公演をもって終幕した。この記事ではセミファイナルとなった6月8日の東京・TOKYO DOME CITY HALL公演の模様を紹介する。

6月5日に発表された最新アルバム「QUIZMASTER」の収録曲をセットリストに盛り込んだツアーを、3月下旬より行ってきた4人。ツアーの本編では初日はNICO Touches the Wallsとして、2日目はアコースティック編成のACO Touches the Wallsとしてライブを行い、バンドの進化をさまざまな形で証明してきた。そして「QUIZMASTER」リリース直後に行われたTOKYO DOME CITY HALLおよびZepp Osaka Bayside公演はツアーの追加公演として行われ、ツアー本編とは異なる2夜となった。

光村龍哉(Vo, G)の「今日は来てくれてありがとう」という挨拶を経て、対馬祥太郎(Dr)のカウントが響き「2nd SOUL?」でライブの幕が上がる。4人は重いグルーヴが響く壮大な1曲で意表を突いたあと、坂倉心悟(B)がボトムを支える「VIBRIO VULNIFICUS」でエネルギーを爆発させるように熱量の高いプレイを披露。「FRITTER」では光村が挑発的に歌い上げる横で、古村大介(G)が切れ味の鋭い音色を奏でオーディエンスのテンションを上げていった。

対馬の刻む軽妙なリズムに乗せてシンガロングが広がった「Funny Side Up!」でひと区切りつけると、光村が「(ツアー)初日とは違ったライブをお届けできると思いますので、大船に乗った気持ちで楽しんでください。飛ばしていきますよ」とライブの仕上がりに自信をのぞかせる。そこから光村が情熱的なスキャットを繰り広げる「マカロニッ?」、古村の弾くオリエンタルなフレーズでフロアを揺らす「ulala?」、ファニーなサウンドと歌詞が魅力の「サラダノンオイリーガール?」といった「QUIZMASTER」の楽曲が披露された。

約2カ月のツアーで磨き上げたアンサンブルやコーラスワークを発揮したブロックに続いて、4人は「ランナー」や「別腹?」などしっとりした曲で一旦場内をチルアウトさせる。中でも観客の耳を惹き付けたのは、光村と対馬の2人だけで披露されたアコースティックバージョンの「エトランジェ」。光村の伸びやかな歌声に、対馬の低音のコーラスが寄り添い穏やかな景色を描き出す。光村のマイクスタンドのアーム部分が落ち始めると、対馬がすかさず位置を調整する連携プレーで観客を和ませる場面もあった。

弾むようなサウンドが魅力のACO Touches the Wallsバージョンの「KAIZOKU?」が終わると、光村が「アルバム、お気に召していただけましたでしょうか?」と観客に問いかける。間髪入れずに長く温かな拍手が4人に送られ、光村は「そんなに拍手されるとがんばった甲斐があるなと泣けてしまうな」と微笑んだ。さらに「自分たちがただの音楽好きとして、こんな曲を聴きたいという音をブチ込めた気がします」「とにかくカッコいいアルバムができて最高だってことで。いっぱい聴いてね」とバンドのキャリアの中でエポックメイキングな作品に仕上がった「QUIZMASTER」の出来栄えに胸を張った。

「QUIZMASTER」の最後を飾る抒情的なバラード「bless you?」でライブは後半戦に突入する。4人はダイナミックなサウンドスケープを描き出す「TOKYO Dreamer」「MIDNIGHT BLACK HOLE?」でホールを揺らしたのち、今度は「天地ガエシ」「Broken Youth」というライブの定番曲を伸び伸びとプレイ。「Broken Youth」で観客の合唱が起きると、坂倉と古村はその光景をうれしそうに見渡し、光村は満足げに拳を突き上げた。憂いを帯びたトーンの「18?」で本編はクライマックスへ。力強いバンドサウンドと4人が紡ぐハーモニー、観客が叩く美しいクラップが溶け合い広いホールを満たしていった。

アンコールに応えてステージに戻ってきた4人はまず、ACO Touches the Wallsバージョンの「3分ルール?」をオフマイクでパフォーマンス。光村がギターをつま弾き歌う横で、古村、坂倉、対馬が素朴なコーラスを重ねアットホームなムードを作り出した。また本編で披露した楽曲の中からもう一度聴きたい曲のリクエストを観客の1人から募る“おかわり”のコーナーでは「KAIZOKU?」が選ばれ、メンバーが「てっきりエレキの曲だと思ってた」と意外な選曲に驚く一幕もあった。気合いたっぷりに同曲を再演したあと、光村は「またみんなとロックで大騒ぎできる日を夢見て終わろうと思います」とバンドを代表してファンとの再会を約束。そして、葛藤しながらも夢を抱いていくことを歌ったミディアムチューン「demon (is there?) 」を丁寧にプレイした。従来のライブの定番曲をセットリストに組み込まず、この3年間に生み出してきた楽曲を中心にしたステージでバンドの“最新形”を2時間にわたって届けた4人。最後に顔を見合わせると、それぞれの楽器を高らかに鳴らしてライブを締めくくった。

NICO Touches the Walls「NICO Touches the Walls TOUR "MACHIGAISAGASHI '19" -QUIZMASTER-」2019年6月8日 TOKYO DOME CITY HALL セットリスト

01. 2nd SOUL?
02. VIBRIO VULNIFICUS
03. FRITTER
04. Funny Side Up!
05. マカロニッ?
06. ulala?
07. サラダノンオイリーガール?
08. ランナー
09. 別腹?
10. エトランジェ
11. KAIZOKU?
12. bless you?
13. TOKYO Dreamer
14. MIDNIGHT BLACK HOLE?
15. 天地ガエシ
16. Broken Youth
17. 18?
<アンコール>
18. 3分ルール?
19. KAIZOKU?
20. demon (is there?)

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