「さよならは言わへんで」GOOD4NOTHING、笑顔の現体制ラストライブ

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GOOD4NOTHINGがワンマンライブ「BURN SOUL DOWN vol.19」を2月28日に東京・渋谷CLUB QUATTROにて開催した。

TANNY(Vo, G)(撮影:半田安政)

TANNY(Vo, G)(撮影:半田安政)

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この公演をもってTANNY(Vo, G)が脱退することが発表されており、現体制ラストライブとなったこの日。会場には多くのファンや仲間のバンドマンが詰めかけ、彼らの門出を見守った。

GOOD4NOTHING「BURN SOUL DOWN vol.19」のオープニングの様子。(撮影:半田安政)

GOOD4NOTHING「BURN SOUL DOWN vol.19」のオープニングの様子。(撮影:半田安政)[拡大]

SEが流れると場内にはさっそく大合唱が広がる。そんな中、U-tan(Vo, G)、MAKKIN(B, cho)、SUNE(Dr) に続き、バンドロゴの「4」の部分をモチーフにした被り物を身に付けたTANNYがステージに現れ、場内の笑いを誘う。温かなムードが広がると、TANNYが「最後の4人をその目に焼き付けてくれー!」と声を上げ、バンドは人気曲「It's My Paradise」をドロップ。フロアにはモッシュやダイブが巻き起こり、すでにクライマックスのような盛り上がりとなった。

GOOD4NOTHING(撮影:半田安政)

GOOD4NOTHING(撮影:半田安政)[拡大]

TANNYが「全部出して帰るから、みんなも最高の笑顔で帰って」と言えば、U-tanも「今日という日を新しいスタートにするから、笑って帰ってほしい」と話す。すると観客からは「MAKKIN、ありがとう!」とまるでMAKKINが脱退するかのような冗談が飛び、バンドメンバーもそれに乗って会話をし始めるなど、場内には彼ららしい和やかなムードが広がった。

向かい合って演奏するTANNY(Vo, G)とU-tan(Vo, G)。(撮影:半田安政)

向かい合って演奏するTANNY(Vo, G)とU-tan(Vo, G)。(撮影:半田安政)[拡大]

左からMAKKIN(B, cho)、TANNY(Vo, G)。(撮影:半田安政)

左からMAKKIN(B, cho)、TANNY(Vo, G)。(撮影:半田安政)[拡大]

その後もバンドは「THIS SONG'S TO MY FRIEND」「GETTING NOWHERE」といった新旧の楽曲群を次々とプレイ。TANNYは大合唱に聞き入るように手を耳に当てたり、U-tanやMAKKINと向かい合って演奏したりと、4人での演奏を噛みしめるようにライブを進行する。またたびたびバンド仲間が見守るエリアを見やり笑顔を見せていた。

中盤には脱退発表後のライブ会場として大阪・梅田CLUB QUATTROと渋谷CLUB QUATTROを選んだことについてTANNYが説明。彼はバンドを始めた頃よくU-tanと共に心斎橋CLUB QUATTROにライブを観に行っていたことや、その後初めて同会場のステージに立ったときのことなどを回想し、「クアトロは神聖な場所だから、最後にふさわしいライブハウスなんじゃないかなと思って選びました」と話した。

TANNYが「この曲めっちゃ好き」と言った「BROKEN RADIO」ではSUNEが立ち上がってプレイしたり、「DECIDE」の演奏後にはU-tanとTANNYが“ミュートリフ対決”を始めたりするなど、4人ははしゃぎながらライブを行う。一方で、ピンスポットを浴びたTANNYが弾き語りで歌い出したミディアムチューン「UNDER THE SAME BLUE SKY」ではファンを指差しながら歌唱し、観客の胸を打つ場面もあった。

左からTANNY(Vo, G)、U-tan(Vo, G)。(撮影:半田安政)

左からTANNY(Vo, G)、U-tan(Vo, G)。(撮影:半田安政)[拡大]

盛大なシンガロングが広がった「PASSAGE OF TIME」、次々とリズムが変わる「27」といった楽曲でさらに場内を盛り上げたあと、U-tanが「今日は噛み締めたなあ……」とこぼす。続けて「20年やってきて、いつもそばにおって、勇気付けてくれることを当たり前やと思っとった。みんなの人生にもいろんな帰路やったり選ぶ場面があると思うけど、自分が前向いてるかどうかが大事やと思う。そういう人生の歩み方をしてほしいなと思います」とまるでTANNYや自らにも言い聞かせるようにファンへメッセージを送る。そしてしんみりしたムードになるかと思いきや、SUNEのリズミカルなドラミングに乗せてTANNYがギターを置いてダンスをし始め、「Can You Stop Everything?」へとなだれ込むというユーモアあふれるパフォーマンスで再び会場を盛り上げると、4人は「One Day I Just」を気迫のプレイで届ける。ラストナンバー「Cause You're Alive」では明るくなったフロアに盛大な合唱が巻き起こり、TANNYは「20年間ありがとうございました、GOOD4NOTHINGでした!」と晴れやかな表情で叫び、ステージをあとにした。

GOOD4NOTHING「BURN SOUL DOWN vol.19」の様子。(撮影:半田安政)

GOOD4NOTHING「BURN SOUL DOWN vol.19」の様子。(撮影:半田安政)[拡大]

フロアにダイブするTANNY(Vo, G)。(撮影:半田安政)

フロアにダイブするTANNY(Vo, G)。(撮影:半田安政)[拡大]

アンコールではTANNYが「ちょっとレア曲を」と言い、弾き語りで「Wait here」をプレイする。その後、4人はしっとりしたムードを一蹴するかのように超高速ビートに乗せた「KEEP YOUR FACE UP」や、TANNY、U-tan、MAKKINのフロント3人が拳を突き出すようにしてパワフルなプレイを見せた「LET'S GO」などを惜しみなく届ける。さらにアンコールの声に応えて、みたびステージに戻ってきたTANNYは、「こんな時代もありました」と昔使っていたというギターを掲げてみせる。そして「終わっちゃうね」と一言。しかし「終わりがあるから始まりがあるねん。今後ともよろしくお願いします!」と切り替え、U-tanのほうを向くと彼が「ライブハウスは……?」と尋ねる。そして「パラダイスやと思います!」とお馴染みの一言をTANNYが叫ぶと同時に、バンドはこの日2回目の「It's My Paradise」をプレイ。ライブは大団円、かと思いきや、TANNYが「ほんまはこれで最後やってんけど、俺のわがままで……」と言い出し、最後に「俺らはさよならは言わへんで!」と声を上げると、最後に「HELLO 61」を届ける。演奏後、TANNYは笑顔でフロアにダイブし、温かなファンに囲まれてライブの幕を下ろした。

※記事初出時、本文に誤りがありました。お詫びして訂正します。

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GOOD4NOTHING「BURN SOUL DOWN vol.19」
2019年2月28日 渋谷CLUB QUATTRO セットリスト

01. It's My Paradise
02. FOUND
03. STOMPING STEP
04. Turning
05. WALK A WINDING ROAD
06. THIS SONG'S TO MY FRIEND
07. J.C.
08. Flying high
09. GETTING NOWHERE
10. ON THE LINE
11. IN THIS LIFE
12. BE FREE
13. Maximize
14. BROKEN RADIO
15. DECIDE
16. UNDER THE SAME BLUE SKY
17. LOVE SAVES ALL
18. PASSAGE OF TIME
19. 27
20. Never Too Late
21. RIGHT NOW
22. Can You Stop Everything?
23. One Day I Just
24. Cause You're Alive
<アンコール>
25. Wait here
26. KEEP YOUR FACE UP
27. STUPID WORLD
28. LET'S GO
<ダブルアンコール>
29. It's My Paradise
30. HELLO 61

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ひろ @Hiro_rock009

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