でんぱ組.inc×こぶしファクトリー、初ツーマンでリクエストコラボ実現

でんぱ組.incとこぶしファクトリーによるツーマンライブ「uP!!!SPECIAL BANQUET vol.1 projected by ライブナタリー」が2月26日に東京・TSUTAYA O-EASTで行われた。

「uP!!!SPECIAL BANQUET」は“アーティストとファンが一緒に楽しむ”をコンセプトにした、不定期開催の対バンライブシリーズ。記念すべき第1回は、競演する機会の少ないでんぱ組.incとこぶしファクトリーの初のツーマンライブとして行われた。開演時刻を迎えると、こぶしファクトリーの井上玲音が1人、得意のボイスパーカッションでファットなビートを刻みながら現れる。そこに加わったでんぱ組.incの成瀬瑛美とこぶしファクトリーの和田桜子は井上のボイパに乗せて、それぞれ「えい☆ラップ」「さこラップ」と呼ばれる個性的なラップを展開。「2組に挑戦してほしいコラボレーション企画」として事前にファンから寄せられていたアイデアの1つであるラップとボイパのセッションを冒頭から実現させフロアを沸かせた。

ツーマンライブの先攻を務めたのは、こぶしファクトリー。スタンドマイクを手に堂々とステージに姿を現した5人は「明日テンキになあれ」でライブの幕を開けると、圧倒的な声量で観客の心を揺さぶっていく。続けてこぶしファクトリーは野球をモチーフにした「バッチ来い青春！」をパワフルにパフォーマンス。ファンは5人に惜しみない声援を送り、場内は早くも熱気に包まれた。MCでは1年半前からアカペラのパフォーマンスをライブで披露していることを話した5人。この場でも披露されるのかと思いきや「気になった人はYouTubeでチェックしてください」と紹介するにとどまったが、その後も「急がば回れ」「チョット愚直に！猪突猛進」「念には念（念入り Ver.）」とロックチューンを畳みかけ、その歌唱力を存分に見せつける。5人は津野米咲（赤い公園）作詞作曲の「TEKI」を歌ったのち、熱い青春ソング「シャララ！やれるはずさ」をパフォーマンス。フロアにシンガロングを巻き起こし、でんぱ組.incにバトンをつないだ。

後攻のでんぱ組.incは「プレシャスサマー！」で勢いよくライブを開始し、テンポの早い楽曲に合わせたエキセントリックなパフォーマンスでこぶしファンをも巻き込み熱狂させる。自己紹介を経て6人は「NEO JAPONISM」でファンを左右に移動させて場内に一体感を醸成したのち、壮大でドラマチックな展開の「太陽系観察中生命体」で観客を圧倒。MCではこぶしファクトリーが所属するハロー！プロジェクトの大ファンである古川未鈴が、かつてテレビ東京系「おはスタ」でこぶしの井上と共演したものの、憧れのおはガールではなく芸人枠での出演だったうえ、コミュ障ゆえに井上とはまったく話せなかったという悲しいエピソードを明かして観客を笑わせた。自ら起こした熱気に「暑い！」とジャケットを脱いだ6人は「FD3,DEMPA ROCKET GO!!」でパフォーマンスを再開する。観客をビートに合わせて飛び跳ねさせたのち、「ちゅるりちゅるりら」を続けて披露。「キラキラチューン」では、でんぱファンによるおなじみの口上がO-EASTに響きわたった。その勢いのまま「ギラメタスでんぱスターズ」をハイテンションに歌い踊った6人は、小芝居から「でんでんぱっしょん」に突入。リボンを使った華麗なパフォーマンスで観客を魅了した。

2組のファンが熱烈にアンコールを求める中、コラボグッズのTシャツに着替えたこぶしファクトリーがステージに再び現れる。そして5人がステージ袖で観ていたというでんぱ組.incのライブの感想やコラボについて話していると、おそろいのTシャツ姿のでんぱ組.incが合流。11人で横一列に並ぶと、こぶしファクトリーの「ラーメン大好き小泉さんの唄」を歌い、迫力のあるボーカルやコミカルな振り付け、コール＆レスポンスで会場を再びヒートアップさせる。さらに2組は、ファンからのリクエストに挙がっていたでんぱ組.incの「サクラあっぱれーしょん」でのコラボを披露。観客の持つペンライトで会場がピンクに染まる中、それぞれのキュートな魅力を全開にしたパフォーマンスで双方のファンを大いに沸かせた。ライブを終えた11人は最後に観客と記念撮影。拍手と歓声に包まれながらイベントに幕を下ろした。