SABANNAMAN、新代田で“最高のツアー”に幕

SABANNAMANが11月22日に東京・新代田FEVERにてライブツアー「ADVENTURE TOUR」の最終公演を行った。

このツアーは彼らが2ndフルアルバム「ADVENTURE」を携えて7月から開催していたもので、ファイナルとなったこの日はゲストとしてPRAISE、39degrees、NUBOが出演した。トップバッターのPRAISEは轟音に乗せたシャウトやラップで場内を盛り上げていく。MCではYuta Kobayashi（Vo）が「一見交わらなそうに見える俺らとSABANNAMANですが、俺らはSABANNAMANが好きだし、リスペクトしてる」と告げ、フリースタイルで構成される「NO PLAN DAY」へとつないで、さらに主催者への愛を語り続けていった。

続く39degreesはステージに姿を現わすなり「必要なときに必要としてくれる大好きなバンド。（呼んでもらえて）めっちゃうれしいんですけど！」とさっそく愛を叫んでから、パンキッシュなライブを展開した。曲間にはバンドウナオト（G, Vo）が「馴れ初めはあんまり覚えていない。気づいたら側にいた……“ソバンナマン”みたいな」と笑いを交えながらSABANNAMANと出会いを振り返るひと幕も。さらにバンドは言葉だけでは足りないとばかりに「Freesia」をエモーショナルに届けた。

NUBOは「SABANNAMANツアーファイナルおめでとう！」と祝福の声をかけ、威勢よくライブをスタートさせる。「Shadow and wall」「インソムニア」といったダンサブルなナンバーでオーディエンスを踊らせたほか、tommy（Vo） の「俺らの楽器隊のカッコいいところを見ていってください」との言葉通りグルーヴィな演奏でも観客を魅了した。さらにライブを見ていたSABANNAMANメンバーに向けて「お互いカッコいいバンドでい続けましょう！」と言葉を贈り、SABANNAMANへバトンを渡した。

吉田涼（Vo）が「やっと帰ってきたぜ、やれんのー？ いけんのー？」と観客に問いかけ、フロアから大きな歓声が上がると、SABANNAMANは與那城直記（Dr）の躍動感あふれるドラムに乗せ、「Adventure」や「Peace Of Dancer」といったアルバム収録曲を次々と届けていく。「Epic Code」ではアンプに乗った糸数航平（B）が巧みなベースソロを披露し、そのまま上田雄（G）、與那城へとソロ回しが行われ、バンドはその技巧的な演奏力もアピールした。その後も彼らは浮遊感のある「Show Me Your Black」やダビーな「Light In Dark」と濃密な楽曲群で自らの世界観へとさらに観客を誘っていく。吉田が「今日は本当に最高の日です。まだまだ小さいかもしれないけど、この輪っかをこれからどんどん大きくしていきます。見ててください」「本当に最高のツアーだったよ！ ありがとう！」と感激した様子を見せたあと、彼が「この曲をみんなで歌いたかった」というミディアムチューン「Wandering」が届けられると、吉田の感傷的なボーカルに寄り添うように観客のシンガロングが重なり、場内には感動的なムードが広がった。

本編を終え、メンバーがステージから去るとフロアからはアンコールを求める声と共に「アルバムの曲でまだ演奏してない曲がある！」との声が。その声に応えるように再びステージに登場した吉田が「そう、アルバムの中でやってない曲があります」と言ったあと「……上がってくれます？」と観客に問いかけ、バンドは「Get Check Now」をアグレッシブにプレイ。オーディエンスもモッシュやクラウドサーフなどを繰り返し、激しく暴れ回った。さらに一度ステージからはけるも、みたびステージに姿を現した彼らは、糸数がピンボーカル、吉田がベースとパートを替えて、最後にショートチューン「Sabanna Party Time」をドロップ。熱狂のうちにライブを終え、約半年にわたったツアーを締めくくった。