Reol、新たな門出で21曲熱唱「創作意欲が尽きない限り、どこまでも進んでいく」

Reolが6月1日に東京・EX THEATER ROPPONGIにてワンマンライブ「刮目相待 -六の宴-」を実施した。

客電が落ち、ステージ中央に置かれた十字架をかたどったオブジェから顔を覗かせたReolは「さあ信仰しろ」と「カルト」の歌詞をアカペラで歌い始める。会場内を松明の火が照らす中、彼女は同曲を妖艶に歌い上げてReolとしてのソロライブをスタートさせた。れをる名義で発表した「極彩色」を歌唱する際にはステージを覆う紗幕に映像が映し出され、Reolは幕の奥で舞扇子を手にしてパフォーマンスを行った。2曲を歌い終え、エレキギターを持った彼女はバックバンドのメンバーと共に「ミッシング」を演奏。ギターをかき鳴らしながら情感豊かな歌声を響かせた。

MCを挟み、“歌い手”として動画共有サイトでの動画投稿をしていた時期を回想したReolは「オリジナルの存在になりたくて世に放った曲」という曲紹介から、自身が初めて作詞作曲した楽曲「No title」を歌い始める。サビで彼女がマイクをフロアに向けると、会場内はオーディエンスによるシンガロングが響き渡った。その後は「ミッドナイトストロウラ」「染」といったれをる名義で発表した曲や、REOL名義の「VIORA」など、彼女がこれまで発表してきた楽曲が原曲に忠実なバンドアレンジで披露された。

ライブ中盤には昨年10月にラストライブを行い“発展的解散”となったREOLについてとつとつと語り始め、「1年半で終わってしまって、みんなからしてもやり切った感がなかったと思うし、私もすごく続けたかった」と自身の心の内を明かす。さらに彼女は「こうして1人になってもステージに立つことを選んだからには、自分の創作意欲が尽きない限り、私はどこまでも進んでいこうと思う」と、Reolとしての決意を語った。REOLのメンバーでもあったギガがライブ用にアレンジを手がけた「mede:mede remix」を経てライブは後半へ。「これは私と君との新しい始まりの歌」という言葉と共に披露された「平面鏡」では、Reolの「手を高く！」の呼びかけでオーディエンスが一斉に手を挙げ、一体感のあるパフォーマンスが繰り広げられた。

ジャジーな雰囲気を醸し出す「ROXY」の演奏に差し掛かるとReolはトランペットを手にして堂々とソロを吹き、場内の歓声をさらう。「宵宵古今」のサビではフロアからも盛大な声が上がり、会場内の盛り上がりは最高潮に。ライブ終盤、Reolは「私の新しい門出を皆さんが刮目してくれた、それがこれからの私にとって一番の支えになります。今夜は本当にありがとう」と口にし、本編最後のナンバー「エンド」を熱唱。彼女は観客1人ひとりに向けて歌うようにゆっくりとフロアを見渡しながら歌声を届け、Reolとバンドメンバーが1人ずつステージを去っていく演出で本編の幕を閉じた。

熱烈なアンコールに応えてアコースティックギターを手に再び姿を現したReolは、バンドメンバーと息をそろえて「ニュータイプトーキョー」を演奏。さらに学校法人・専門学校HALのCMソングである「サイサキ」を披露した彼女は、「皆さんがいなかったら続けていられなかった」と集まったファンに感謝の言葉を述べ、携帯電話やスマートフォンのライトを点灯させるように呼びかける。フロアや2階席に無数の光が灯る中、Reolは最後に「あ可よろし」を歌い上げた。計21曲を歌い終えた彼女は今秋にアルバムを発表することをアナウンスしてファンを喜ばせ、バンドメンバーと共に笑顔でステージをあとにした。