My Hair is Bad、日本武道館で「ロックバンドやっててよかった!」

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My Hair is Badのライブツアー「ギャラクシーホームランツアー」が本日4月4日に新潟・EARTHにて終幕した。彼らは本ツアー終盤の3月30日と31日に、初の武道館公演を実施。ここでは3月31日の東京・日本武道館での公演の様子をレポートする。

My Hair is Bad「ギャラクシーホームランツアー」東京・日本武道館公演の様子。(撮影:藤川正典)

My Hair is Bad「ギャラクシーホームランツアー」東京・日本武道館公演の様子。(撮影:藤川正典)

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椎木知仁(G, Vo)(撮影:藤川正典)

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山本大樹(B, Cho)(撮影:藤川正典)

山本大樹(B, Cho)(撮影:藤川正典)[拡大]

山田淳(Dr)(撮影:藤川正典)

山田淳(Dr)(撮影:藤川正典)[拡大]

ステージに登場すると3人は集まり、拳を合わせて気合を入れる。そしてマイクに向き合った椎木知仁(G, Vo)が「ギャラクシーホームランツアー、日本武道館最終日、トドメ刺しに来ました。新潟県上越、My Hair is Bad始めます!」と声を上げ、バンドは「アフターアワー」「熱狂を終え」で一気に場内のテンションを引き上げた。「東京に来ると思い出しちゃうんだよ」とつぶやいてから入った「グッバイ・マイマリー」を歌い上げた後、椎木は改めて武道館のステージに立っている感激を口に。「ここに立ってライブができることをうれしく思います」「あとは俺らに任せてください!」と胸を張り、ライブを再開させた。

ギターを爪弾きながら椎木は「僕が書く歌詞の中には主人公がいて、それは彼女だったり彼だったりするんですけど、この場で生き返らせたいって言うか……殺したくないって言うか……時間を巻き戻したいって言うか……。かわいそうなことしたくないんで、これ以上」と言葉を選びながら、自身の歌う理由を語る。そして「大切な歌を歌います」と話し、「真赤」を歌い始める。グルーヴィな演奏に乗せ、彼はアウトロで「好き以外なかったんだ。好きだった」と叫んだ。その後彼らは「運命」「悪い癖」「彼氏として」「卒業」と恋愛の曲を続ける。椎木は“曲の主人公”に語りかけるように、歌詞やメロディを替えながら歌唱。さらに間奏やアウトロでは「今ならわかるよ、君が好きだった」「ごめんね」と叫ぶなど、エモーショナルに歌い上げ、同ブロックが終わると椎木は「エモくなりすぎちゃってすでに泣きそうです(笑)」と笑った。

「思いっきりロックバンドやっていきます!」「ロックバンドだってこと、忘れるなよ!」との椎木の言葉から始まったブロックでは、山本大樹(B, Cho)と山田淳(Dr)の繰り出す骨太なリズムに乗せ、「復讐」「クリサンセマム」「ディアウェンディ」といったロックチューンをアグレッシブにプレイしていく彼ら。「燃える偉人たち」ではヘビーなサウンドとラップで観客の体を揺らすなど、歌詞だけでなく、その音楽性の広さや強固な演奏力も見せつけた。

中盤には「俺、『ありがとう』って気持ちでバンドやってきたわけじゃないから、こういうありがとうっていう気持ちのとき、わかんなくなっちゃうんだ。『ありがとう』以外の言葉しか見つからない。わかんなくなっちゃうんだ」と繰り返す椎木。そして彼は「わかんないことわかんないまま歌っていいですか? リアル歌わせてくれ!」とシャウト。ポエトリーリーディングで「愛ってなんなんだ?」と繰り返した椎木は、「わかんないけど全員にやるよ、My Hair is Badから愛を!」と告げると、「フロムナウオン」へ。疾走感あふれるバンド演奏が加わり、さらに熱を帯びた彼の叫びに、観客はじっと耳を傾けた。

My Hair is Bad「ギャラクシーホームランツアー」東京・日本武道館公演の様子。(撮影:藤川正典)

My Hair is Bad「ギャラクシーホームランツアー」東京・日本武道館公演の様子。(撮影:藤川正典)[拡大]

余韻を残したまま、バンドは「戦争を知らない大人たち」「シャトルに乗って」とミディアムナンバーを続ける。ステージ後方には小さなライトがいくつも点灯し、星空のような演出の中で3人は雄大な演奏を披露した。「もう1曲、ゆっくりな曲をやらせてください」との言葉から続けられたのは「最近のこと」。演奏前には椎木が同曲について、18歳のときに初めて「ラブソングを書く」と自覚を持って作った曲であること、同曲がきっかけでCDを出せるようになったことなどを説明する。そして「今じゃ書けない」とこぼし、情感たっぷりに同曲を届けた。

My Hair is Bad「ギャラクシーホームランツアー」東京・日本武道館公演の様子。(撮影:藤川正典)

My Hair is Bad「ギャラクシーホームランツアー」東京・日本武道館公演の様子。(撮影:藤川正典)[拡大]

終盤、椎木は少しリラックスした様子で「あー、すごかったね。いっぱい思い出させてもらいました」とこの日の感想を語る。さらにMCはなぜか下ネタへと転がり、山田がツッコミを入れるなど、3人は和やかにトークを展開した。そしてバンドは椎木の「大好きな曲」だと言う「いつか結婚しても」へ。穏やかな同曲を椎木は笑顔で歌う。「告白」ではフロアの電気が点灯。明るくなった客席から合唱が広がると、椎木は「すげえ!」とうれしそうに声を上げた。同曲で終わるかと思いきや、バンドは最後にショートチューン「エゴイスト」をプレイ。大盛り上がりのうちに本編を終えた。

アンコールでは椎木が改めて、この2日間の日本武道館公演について「本当にうれしかった。バンドとして大切な2日間になりました」と振り返る。そして届けられた「優しさの行方」では、椎木の「歌える?」という言葉を受け、場内に大合唱が発生。それを受けて、間奏では椎木が「愛してるってこういうことか!」と声を弾ませた。さらに彼らは「僕らの始まりの歌を」との言葉から「月に群雲」を演奏。曲中には椎木が「ロックバンドやっててよかった!」と感激の声を上げる場面もあった。彼らがステージから去ったあとも、さらなるアンコールの声を求める声は止まず、3人はみたびステージへ。大歓声に迎えられると、彼らは駆け抜けるように「夏が過ぎてく」をプレイして、2日間におよぶ日本武道館公演を締めくくった。

なお彼らは同ツアーの追加公演として、5月6日の大阪・大阪城音楽堂と5月13日の東京・日比谷野外大音楽堂にて「オーガニックホームランツアー」を行う。

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My Hair is Bad「ギャラクシーホームランツアー」
2018年3月31日 日本武道館 セットリスト

01. アフターアワー
02. 熱狂を終え
03. グッバイ・マイマリー
04. ドラマみたいだ
05. 接吻とフレンド
06. 最愛の果て
07. 真赤
08. 運命
09. 悪い癖
10. 彼氏として
11. 卒業
12. 復讐
13. クリサンセマム
14. ディアウェンディ
15. 元彼氏として
16. 燃える偉人たち
17. フロムナウオン
18. 戦争を知らない大人たち
19. シャトルに乗って
20. 幻
21. 最近のこと
22. いつか結婚しても
23. 告白
24. エゴイスト
<アンコール>
25. 優しさの行方
26. 月に群雲
<ダブルアンコール>
27. 夏が過ぎてく

My Hair is Bad presents「オーガニックホームランツアー」

2018年5月6日(日)大阪府 大阪城音楽堂
2018年5月13日(日)東京都 日比谷野外大音楽堂

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