「そして僕は途方に暮れる」は、三浦大輔が作・演出を手がけた作品。藤ヶ谷演じる主人公のフリーター・菅原裕一が「人に怒られたくない」という他愛もない理由で家族と友人を裏切り続け、孤独に向き合う姿が描かれる。裕一の恋人・鈴木里美役を
昨日3月5日にはプレスコールが行われ、1部のシーンが公開された。披露されたのは裕一と恋人・里美のシーン。祐一は里美に浮気を疑われ、追い込まれて家を飛び出してしまう。また裕一の親友・伸二の家に、祐一がだらしなく居候する場面も公開された。
プレスコール後に行われた囲み取材には藤ヶ谷、前田、中尾、板尾が登壇。ダメ男を演じる藤ヶ谷に対し、記者から「正直、藤ヶ谷さんが演じる祐一にムカつきました」と声が上がると、藤ヶ谷は「それは作戦通りです! 三浦さんに鍛えていただいたおかげです」と誇らしげに切り返した。
前田は、祐一に対して怒りをあらわにする劇中の場面について「裕一が逃げるきっかけになるシーンです。5年間同棲してるってどんなもんなんだろう?と考えています。ラブラブな時期は過ぎたけど、仲は良くてお互いをわかりきってもいるし……難しいですが、うまく表現できれば」と意気込む。続けて前田が「里美は演出の三浦さんの彼女さんがモデルだと聞いています。三浦さんは彼女さんがどういう方なのか赤裸々に話してくださるんです」と告白。前田の話を受けた藤ヶ谷は「祐一は三浦さんの分身なんです。稽古中も三浦さんの話し方とか、姿勢の感じを盗みつつ、わからないことは聞きました。リアルな話をたくさん聞けたので、それが(役作りにとって)だいぶ大きかったと思います」と回想した。
記者から「祐一のような男性はKis-My-Ft2メンバーの中にいますか?」と問われた藤ヶ谷は、「祐一っぽい感じとはまた違うんですが……宮田(俊哉)さんあたりは、心で思っていることと違っても『ああ、いいね!』とか言って、そのあとによくない顔をしてるんです(笑)。笑ってても目が笑ってないときがあったり、そういうところは多少参考にしました」とエピソードを明かした。
2014年の舞台「コルトガバメンツ~ハジメのハジマリ~」で藤ヶ谷と共演していた中尾は、藤ヶ谷について「とてもいい香りのする座長ですね。なんか甘い匂いがするんですよ。後半抱き合うシーンがあるんですけど、そのときの匂いを楽しみにがんばっています」と笑顔を見せる。一方の藤ヶ谷は「『コルトガバメンツ』のときはできないことばっかりで悔しい思いをしましたが、今回は楽しみながらやってます」と述べた。前田はそんな藤ヶ谷の印象について「すごく真面目ですね。役としてどういう距離感でいるかを今回すごく考えているんですが、難しいです。(お互いを)知り過ぎない方がいい気がします」と語った。
藤ヶ谷は稽古場について「里美のシーン、伸二のシーンという感じで、全員が出ているシーンが全然ないので、みんなで盛り上がるみたいなことがなくて……仲が悪いわけじゃないんですよ? ある日、三浦さんが『僕が出す空気が静かすぎて、こうなってるんじゃないか、1日だけどっか盛り上げようか』とおっしゃって、『無理しない方がいいんじゃないですか?』と話しました。稽古場に入っても物音がしてるくらいの静けさなんです」と明かす。これに対して板尾は「めっちゃ眠たいですよ! 心地いいぐらい静かで、何回も居眠りさせてもらいました」と笑いを交えつつ「すごい集中してる稽古場なんです」と付け加えた。
記者から「痩せました?」と尋ねられた藤ヶ谷は「3キロほど痩せました。“三浦さん式ダイエット”ですね。稽古を一生懸命稽古やっているだけで痩せます」と述べ、“逃亡劇”である本作について「人生で逃げたい瞬間って誰でもあると思います。逃げ続けた先に何があるのか? そんな主人公のロードムービーですので、リアルな感じを体感しに来ていただきたいです」とアピールした。
本作は4月1日まで東京公演が行われたのち、4月9日から15日まで大阪・森ノ宮ピロティホールで上演される。
そして僕は途方に暮れる
2018年3月6日(火)~4月1日(日)
東京都 Bunkamura シアターコクーン
2018年4月9日(月)~15日(日)
大阪府 森ノ宮ピロティホール
リンク
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