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石鹸泣きっぱなし!グループ魂、ロティカ、怒髪天が三宅弘城50歳を祝う

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アンコールで号泣する石鹸こと三宅弘城(右から2番目)。

アンコールで号泣する石鹸こと三宅弘城(右から2番目)。

グループ魂の石鹸(Dr)こと三宅弘城が1月14日に50歳を迎えた。これを記念して1月27日に東京・新宿LOFTにてライブイベント「三宅ロックフェスティバル vol.1」が行われた。

港カヲル(46歳)の「女は三宅弘城であるっ!」という1節で始まる口上を経てイベントはスタート。港は盛大な三宅コールを巻き起こしたのち、「三宅は出てきません!」と言い放ちトップバッターのニューロティカをメインステージに呼び込んだ。楽器隊のメンバーがスタンバイしたところで、アツシ(Vo)が石鹸と一緒に登場。アツシと同じメイクを施し、真っ白なピエロの衣装に身を包んだ石鹸はマイクを持つと、すぐ泣いてしまう自身のことを歌ったグループ魂の新曲「男は泣く」をニューロティカの演奏で熱唱した。彼がアツシと肩を組み声を張り上げていると、自然と三宅コールが発生。感極まってしまった石鹸は、早くも泣き出してしまう。曲が終わると「みんな楽しんでねー!」と主催者らしい言葉を残していそいそと去っていった。なおニューロティカのライブの終盤ではグループ魂の暴動(G)が飛び入り。「薫’狼琉狂走曲(ロックンロールクレイジーラン)」をニューロティカのメンバーとセッションするサプライズもあった。

一方のサブステージでは「石鹸のおしゃべりスイーツクッキング」がスタート。ピエロメイクを落とし、ボーダーの半袖シャツにオリジナルエプロンを着用した彼は、「これからまったくロックじゃないことをやりますんで!」と叫び、猫背椿をアシスタントとして招き入れる。そして自身の母が作っていたというマリービスケットを使ったケーキを作ることを宣言。ペティナイフで苺を切るところから料理を始めた。手を動かしながら彼は「料理、好きですよ。アレになりますしね……えーと、ストレス解消」と語ったり、暴動の誕生日にアップルパイを焼いたエピソードを披露したり、意外な一面をアピールした。本来は完成まで数時間かかるところ、あらかじめ仕込んでいた生地を使用するなど時間短縮を図りつつケーキは完成。その後試食役で呼び込まれたグループ魂の破壊(Vo)は「夜中1時まで作ってたんでしょ? おいしいしか言えないよ!」と石鹸の手作りケーキを頬張った。

続いてメインステージでは暴動、石鹸、よーかいくん(B, Vo)からなる画鋲のアクトが始まる。3人は現れるなり「画鋲」を連呼する、その名も「画鋲」を投下。間髪入れずに石鹸がリードボーカルを取る「解剖室」でフロアを激しく揺らした。MCでよーかいくんは「我々が画鋲である! これまではコピーバンドだったが、今日はオリジナルソングを11曲持ってきた」と語り、「更年期」「倦怠期」「おばさん」「モーターヘッド」など新曲のタイトルを一挙に紹介。オススメは「おばさん」「ガスタンク」「ワン&オンリー」であることを口にした。そして3人はパンキッシュなショートチューンを凄まじい気迫で演奏し、オーディエンスを圧倒していく。11曲を届けたところで、彼らは“4人目の画鋲”としてニューロティカのアツシを紹介。彼が参加したグループ魂の「I was PUNK!! ~グループ魂にあっちゃん(NEW ROTE'KA)は?~」をパフォーマンスした。さらに4人はBOOWY「ON MY BEAT」をセッション。暴動とアツシのどちらが先に歌うかで揉める一幕もありつつ、画鋲のアクトは熱狂のうちに終了した。なお、画鋲のライブと平行してサブステージでは、グループ魂の遅刻(G)こと富澤タクによる弾き語りパフォーマンスが行われるかと思いきや、1曲目「そのさき」を披露したあと、港がASA-CHANGを引き連れて乱入。港のソロライブと化すなど大にぎわいとなった。

主役の石鹸は、その後の怒髪天のステージでも大暴れ。この日2回目の「男は泣く」を今度は怒髪天の演奏で熱唱。増子直純(Vo)に負けぬフロントマンぶりを見せ付ける。「ドラムは性に合わない だから間違えるんだ わざと間違えるんだ」と激しく歌い上げ、自ら三宅コールを巻き起こした。増子の「おめでとう! 石鹸からのプレゼント!」という言葉から「オトナノススメ」になだれ込み、この曲でも石鹸がリードボーカルを務めた。歌い終えたあと感極まってしまった石鹸は「もう死んでもいい……」とこぼすも、増子に「石鹸、ここから落語だ!」と促され退場。そのまま怒髪天は「酒燃料爆進曲」でライブを再開し、ラストナンバーの「宜しく候」まで勢いよく駆け抜けた。

怒髪天とのコラボを終えた石鹸は、その後サブステージで落語を披露。「魂」「石鹸」の文字をあしらった浴衣に身を包んだ彼は、ビールケースで作られた高座に上がると「マメでそそっかしい男」が登場する落語「粗忽長屋」を披露し始めた。その見事な話しぶりに観客は聞き入り、オチがつくと大きな拍手を送った。

そしてトリのグループ魂の出番に。石鹸は「もうわかんねえよ。熱が出そうだ」と満身創痍になりながら、スティックを力強く振り下ろす。破壊が愛情を込めて「石鹸、コノヤロー!」と叫びドラムにマイクを向けると、一層力強いリズムを刻みフロント陣のパフォーマンスを支えた。曲の合間に彼が「死にそうですけど、もう少しがんばります!」と口にすると、破壊は「めちゃくちゃだなオイ! 次、泣いたら引退させるからな」と脅し会場を沸かせた。グループ魂のライブではおなじみの時事ネタを織り交ぜた際どいMCを挟み、ライブの後半では念仏ことASA-CHANGが加わってのセッションも展開。バイト君が必死でさかなクンの真似をする「さかなクン」、観客を巻き込んで踊る「東北の魂」などが披露され会場は熱狂に包まれる。

「グループ魂のテーマ」で本編は締めくくられたが、アンコールでは破壊扮する歌舞伎俳優・中村屋華左右衛門が現れた。恒例の「大江戸コール&レスポンス」が繰り広げられる中、破壊は「50になったら貫禄が出てくるのに、三宅は赤ちゃん返りが酷い!」と暴露。「『三宅ロック』まだ続ける気なの? 初回でもうやりすぎでしょ。もうやだよ、こんなイベント。ワンマンやろうよ」と悪態をつく。すると石鹸が姿を見せ、4月16日に東京・LIQUIDROOMでThe Birthdayを招いて「三宅ロックフェスティバル」第2回を開催することを告知して観客を驚かせた。

イベントのラストを飾ったのは、この日3度目となる「男は泣く」。ニューロティカのNABO(Dr)にドラムを預け、石鹸はステージの中央で熱唱する。そんな中、次々とゲストバンドのメンバーが登場し、石鹸と抱擁を交わしたり、キスをしたり、それぞれの形で彼への愛を表現した。曲の途中で「Happy Birthday to You」の合唱が始まり、ステージにケーキが運び込まれた瞬間に石鹸の涙腺は決壊。共演者たちが口々にお祝いの言葉を述べる横で石鹸は泣きながら、必死でパフォーマンスを続行する。そして彼は三宅コールが起こる中で「ありがとうございました!」と感謝の思いを伝え、初の「三宅ロックフェスティバル」を締めくくった。

三宅ロックフェスティバル vol.2

2018年4月16日(月)東京都 LIQUIDROOM
<出演者>
グループ魂 / The Birthday

※BOOWYの2つ目のOはストローク符号付きが正式表記。

(c)広川智基

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