「年忘れ公演」は中田にとって恒例となった年末の単独ライブ。今年は規模を拡大し3都市4公演が実施された。中田は12月27日の東京・日本橋三井ホールでの弾き語り公演をのぞき、各公演で奥野真哉(Key / ソウル・フラワー・ユニオン)、白根賢一(Dr / GREAT3)、平泉光司 (G / benzo、COUCH)、隅倉弘至(B / 初恋の嵐)、カトウタロウ(Backing Vocal, G, Other)を率いたバンドスタイルでライブを展開。レアなカバー曲や新曲で集まったファンを楽しませた。
ライブは「サンライズ」でドラマチックに幕開け。チケットソールドアウトとなったこの公演に集まった観客は総立ちで彼らを迎える。「HEROINE」でヘヴィなサウンドを響かせたあと、中田は「今年もこの日がやってまいりました」と挨拶。そして「ひさびさにこの曲を」と
少ない音数でグルーヴを生み出す「Deeper」の熱演後、その妖しげなムードに飲み込まれた客席はしんと静まり返る。そんな場内の様子を眺めて中田は「そんなに固唾を飲まなくてもいいと思いますよ(笑)。もっとオープンなマインドで、名前を呼んだり感想を述べたり……」と和ませ、客席から声援が飛び交うと「ああ、いいですね。続けて?」と笑顔を見せた。レアな選曲となった「プロローグ」について彼は「若いときの曲は若気の至りで、恥ずかしい仕上がりだったりするけど(笑)。(椿屋四重奏の)解散後初めて歌ったけど、さらにぶっとくなって『あの続きをまた始めるよ』って歌詞が自分自身に響いてくる感じ」と思いを述べた。
この日中田は“プレゼント”として新曲も多数披露。cross fmのメッセージプログラム「GREEN LINE」の2018年キャンペーンソングに決定したさわやかなミディアムナンバー「傘はいらない」のほか、テンポの速いロックチューンなどをいち早く届けた。「誘惑」「FUTEKI」といった人気ナンバーを経て、ライブ後半には椿屋四重奏の「幻惑」が演奏される。白根の叩きつけるようなドラムをバックに、中田は真っ赤な照明に照らされながら同曲を熱唱して場内の熱気を高揚させた。「ご機嫌いかが」でジャンプを連発してさらに観客を盛り上げた彼は、本編ラストに「サブウェイを乗り継いで」を披露。奥野の奏でるアコーディオンに乗せて優しい歌声を届け、「ご乗車ありがとうございました!」とステージを去った。
アンコールで中田は「大みそかに有名な歌番組があります。いつか出たいと思ってますけど、年の暮れにふさわしい曲を、僕が先走ってやりたいと思います」と八代亜紀の「舟唄」をカバー。カトウの味のあるナレーションに続いて中田が歌い出すと、客席からは盛大な拍手が沸き上がった。彼の「離陸!」という言葉を合図に最後に繰り出されたのは「MIDNIGHT FLYER」。息ぴったりの手拍子が鳴り響く中、中田は軽くステップを踏みながらステージを端から端まで動き回り、幸福感に満ちた空気でワンマン公演を締めくくった。
中田裕二 年忘れ公演“バシの暮れだよ裕二だよ” 2017年12月26日 日本橋三井ホール セットリスト
01. サンライズ
02. HEROINE
03. プロローグ
04. en nui
05. Deeper
06. 新曲
07. 誘惑
08. FUTEKI
09. 月の恋人たち
10. 傘はいらない
11. 朝焼けの彼方に
12. 新曲
13. 幻惑
14. LOVERS SECRET
15. ご機嫌いかが
16. サブウェイを乗り継いで
<アンコール>
17. UNDO
18. 舟唄
19. MIDNIGHT FLYER
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