RAD、サカナ、ももクロ、欅、ポルノら競演「RIJF」後半戦に13万7000人が熱狂

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ロッキング・オン・ジャパンの企画制作による野外ロックフェスティバル「ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2017」の後半戦が、8月11日と12日に茨城・国営ひたち海浜公園にて行われた。

野田洋次郎(Vo, G / RADWIMPS)

野田洋次郎(Vo, G / RADWIMPS)

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フェス後半2日間の来場者数は、合計で約13万7000人。100組のアーティストが出演し、大勢の参加者たちを魅了した。

■8月11日

細美武士(the HIATUS)

細美武士(the HIATUS)[拡大]

終日20℃台の涼しい気候に恵まれ、過ごしやすい1日となったこの日。GRASS STAGEのトップバッターを務めたthe HIATUSは、清涼感のあるキーボードの音色と、細美武士の伸びやかな歌声が光る「Clone」でフェスの後半戦の幕を開けた。続いて現れたNICO Touches the Wallsはサポートに浅野尚志を迎えた5人編成で、豊かなアンサンブルを紡いでいく。今の季節にぴったりな「夏の大三角形」をセットリストに組み込んだり、「MOROHA IROHA」ではどっしりしたグルーヴでフィールドを揺らしたり、自分たちの個性を存分にアピールした。

FLOWER FLOWER

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昼過ぎのSOUND OF FORESTではFLOWER FLOWERのライブがスタート。yui(Vo, G)は「後ろまで見えてるよ! 気抜いちゃだめだよ」といたずらっぽく呼びかけ、「マネキン」「素晴らしい世界」といった楽曲をメンバーと息ぴったりに届けていく。最後に演奏された「炎」で観客が一斉に腕を振ると、yuiはその光景を眺め「愛してるよ! ……恥ずかしい、初めて言った」と笑みを浮かべた。

ももいろクローバーZ

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「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」初参加となったももいろクローバーZは、GRASS STAGEに登場し、ダウンタウンももクロバンドによるダイナミックな生演奏をバックに熱演を展開。MCで高城れには「ずっと『ROCK IN』に出たかった! 出れてうれしい」と初出演を喜び、百田夏菜子は「お前らロックってなんだ? アイドルってなんだ? 食わず嫌いだったんじゃないか? 目の前のものだけ信じろ! 食べてから決めろ!」と言い放ち「労働讃歌」「Chai Maxx」を連続投下する。フィールドを十分にヒートアップさせたあと、5人は最後に「桃色空」を優しく歌い上げた。

KICK THE CAN CREW

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GRASS STAGEに「千%」のイントロが響き渡ると、KICK THE CAN CREWの3人が凛とした佇まいでステージへ。彼らは熊井吾郎(MPC, DJ)と共に 「地球ブルース~337~」「マルシェ」を連投し観客のテンションを一気に引き上げたあと、次に同じステージでアクトを行うPerfume風の自己紹介でオーディエンスを笑わせる。その後3人は「普段は絶対やらない」というコール&レスポンスを挟みつつ、新旧織り交ぜたセットリストを展開。ライブ初披露の新曲「SummerSpot」では見事な掛け合いを見せ観客を沸かせた。

VAMPS

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HYDE(Vo, G)が拡声器からサイレンの音を響かせ、不気味な空気を醸し出す中で始まったLAKE STAGEでのVAMPSのアクト。彼らは登場シーンのムードを引き継ぐように、最新アルバム「UNDERWORLD」の楽曲を軸にしたダークでヘビーなロックチューンを立て続けにプレイする。HYDEはステージを練り歩きながら吠えるように歌い、K.A.Z(G)は豪快でエッジィなギターを奏で、オーディエンスに鮮烈な印象を与えていた。

Perfume

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オレンジを基調とした鮮やかな衣装でGRASS STAGEに現れたPerfumeは、「FLASH」でライブを開始する。MCではのっちがKICK THE CAN CREWのアクトについて興奮気味に感想を語り、かしゆかが「のっちから中学の頃に(KICKを)教えてもらって。楽屋が学生時代みたいになったね」と笑う一幕も見られた。彼女たちは新曲「If you wanna」をライブ初披露したあと、「P.T.A.のコーナー」や「チョコレイト・ディスコ」のパフォーマンスで会場の一体感をぐっと高める。あ~ちゃんが「本当にありがとう。また来るね」と語りかけたあと、3人は「TOKYO GIRL」を歌唱してステージを去った。

GEN(B, Vo / 04 Limited Sazabys)

GEN(B, Vo / 04 Limited Sazabys)[拡大]

日が暮れ始めると、各ステージのラストアクトが順次スタート。PARK STAGEのトリを務めた04 Limited Sazabysはオープニングナンバーの「swim」から勢いのあるプレイで観客を熱狂させ、SOUND OF FORESTに立ったAimerは夕暮れの幻想的な雰囲気に似合う「眠りの森」「us」などを披露する。最後に彼女は「蝶々結び」でたおやかな空気を紡ぎ深い余韻を残した。

サカナクション

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GRASS STAGEのトリを飾ったのはサカナクション。1曲目「新宝島」でフィールドの熱気を上昇させた彼らは、その後もアッパーチューンを畳みかけて観客を踊らせる。ハンドクラップが鳴り響いた「M」や「Aoi」を経てすっかり日が暮れた頃、彼らは横一列に並んでラップトップを前に「SORATO」をプレイ。続く「ミュージック」では山口一郎(Vo, G)の衣装に組み込まれた照明が輝き、観客を驚かせる。彼が衣装を風になびかせながら熱唱した「多分、風。」でライブ本編は終了した。アンコールで山口は「すごい景色、ほんとすごいよ! みんなカッコいい、踊ってて」と、集まったオーディエンスを賞賛する。そして「大切な曲を」というMCから、バンドは最後に「目が明く藍色」を丁寧に演奏。観客は荘大なサウンドにじっと耳を傾け、盛大な拍手を送った。

■8月12日

欅坂46

欅坂46[拡大]

最終日のGRASS STAGEのトップバッターを務めた欅坂46は「サイレントマジョリティー」でライブをスタートさせる。瞬く間に熱狂の渦となったGRASS STAGEに彼女たちは「語るなら未来を・・・」や「二人セゾン」などをパフォーマンス。「危なっかしい計画」ではフィールドいっぱいにカラフルなタオルが舞った。昼過ぎのWING STAGEにPABLO(G / Pay money To my Pain)、4106xxx(B / SCAFULL KING、BRAZILIANSIZE)、Bunta (Dr / TOTALFAT)という強靭なバンドメンバーを率いて登場したのはあゆみくりかまき。彼女たちは「ジェットクマスター」「鮭鮭鮭」をはじめとするアッパーチューンで観客を盛り上げていく。「心友フォーエヴァー」でヘッドバンギングの嵐を巻き起こしたあと、「HAVE A NICE DAY,世界」でステージを締めくくった。

RIP SLYME

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空を覆っていた雲が消え、太陽の光が燦々と会場に降り注ぐLAKE STAGEに、9mm Parabellum Bulletは武田将幸(HERE)、為川裕也(folca)という2名のギタリストを率いた5人編成で登場。菅原卓郎(Vo, G)は「太陽が出てきたことだし、もっと熱くなろうと思うんですけど」と言い、「火の鳥」を熱唱する。さらに彼らは「ハートに火をつけて」「Black Market Blues」などキラーチューンを惜しみなく投下。パワフルなバンドサウンドで満員のLAKE STAGEを揺らした。涼しい風が吹くGRASS STAGEに現れたRIP SLYMEはサポートメンバーにWISEを迎えてパフォーマンスを披露。RYO-Zが「このGRASS STAGEは俺たちにとってまさに楽園だー! ご一緒に楽園で遊んでいかないかい?」とフィールドに呼びかけると、DJのFUMIYAが「楽園ベイベー」をスピンし、観客は心地よいビートに乗って一斉に踊りだした。そして彼らは最後に「熱帯夜」を披露し、ステージを締めくくった。

忘れらんねえよ

忘れらんねえよ[拡大]

スキマスイッチはコーラスメンバーとして所属事務所オフィスオーガスタの後輩である松室政哉を率いて、LAKE STAGEに出演。「奏(かなで)」「ボクノート」といった人気曲を次々と届けていく。「イエーイ!」のコール&レスポンスで一体感を高めたあと、「全力少年」を爽快に歌い上げ、出番を終えた。SOUND OF FORESTに登場した忘れらんねえよは9月20日にリリースする2年ぶりのニューアルバム「僕にできることはないかな」より「花火」を初披露。熱いMCをはさみながらラストの「この高鳴りをなんと呼ぶ」まで全力のパフォーマンスを繰り広げた。PARK STAGEいっぱいに人が集まる中、KEYTALKはお祭りナンバー「MATSURI BAYASHI」でライブをスタートさせる。最新曲「セツナユメミシ」を含む全9曲を演奏し、来場者と一丸となって熱い空間を作り上げた。

ポルノグラフィティ

ポルノグラフィティ[拡大]

「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」初出演となるポルノグラフィティは「この光景はすごいね! 今日は存分に楽しんで帰ろうと思います!」と意気込み「メリッサ」「アゲハ蝶」と代表曲を惜しみなく披露。新藤晴一(G, Cho)は「俺もあっち(客席)で『楽園ベイベー』とか聴きたい」とハイテンションに語り、岡野昭仁(Vo, G)は“フェス慣れ”していないがためにリストバンドをキツく締めすぎてしまったことを明かした。モニターにリストバンドをキツく締めた岡野の手首が大きく映し出される中、彼は「みんなで特別な1日にしていけたらと思います!」と笑顔を見せる。「オー!リバル」や「アポロ」なども熱演し、大トリのRADWIMPSへとバトンを渡した。

RADWIMPS

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野田洋次郎(Vo, G / RADWIMPS)

野田洋次郎(Vo, G / RADWIMPS)[拡大]

7年ぶりに「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」に舞い戻ったRADWIMPSはGRASS STAGEに出演。「夢灯籠」「前前前世」という映画「君の名は。」関連のナンバーで幕を開けた。野田洋次郎(Vo, G, Piano)は機材トラブルにより「夢灯籠」の冒頭で歌声がスピーカーから出なかったことを悔やみ、急きょアカペラで「夢灯籠」をワンコーラス歌唱。「我は満足じゃ!」と叫び、会場を笑わせた。野田が鍵盤を弾きながら「棒人間」「スパークル」で美しい歌声を響かせたあとのMCでは桑原彰(G)が初めて「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」に出演した2005年のことを回想。当時サザンオールスターズやMr.Childrenが立ったステージに12年越しに立ったことについて「あれから12年経ち、やっとここ(GRASS STAGE)でライブをできてうれしいです。みんなにも見せてあげたいくらい素晴らしい景色です!」と笑顔を見せた。終盤披露された「いいんですか?」では盛大なシンガロングを受けた野田が「愛してるよ!」とシャウト。最後に「君と羊と青」を届け、RADWIMPSはステージを下りた。観客はアンコールを求めると同時にスマートフォンのバックライトを点灯。まるで星空のような光景のステージに戻ってきたRADWIMPSは「トレモロ」を熱演した。野田は「これだけは1つ言いたくて」と切り出し、「僕らミュージシャンは音源を売ることとライブをやることしかできません。みんながフェスで出会っていいなと思ったアーティストのCDを買って、ワンマンライブやイベントも観に行ってください。そうやって音楽をもっと好きになっていってもらえたら」とコメント。そして最後に「有心論」を盤石のアンサンブルで鳴らしてGRASS STAGEのライブを締めくくった。

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