クミコ with 風街レビュー新作で松本隆×つんく♂初タッグ

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クミコ with 風街レビューが4月に第2弾シングル(タイトル未定)をリリースすることと、今作につんく♂が参加することが発表された。

クミコ

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第2弾シングルの収録曲では、作詞を松本隆、作曲をつんく♂が担当し、サウンドプロデュースは前作に続き冨田恵一が手掛ける。この曲は意味深な歌詞がつづられたラブソングで、数年前にたまたま歌詞を知ったクミコが「第2弾シングルとしてぜひ発表し歌いたい」と松本に申し出たところ、彼は「クミコならきっとこの歌の世界を表現できるだろう」と考え、シングル化が決定したという。またクミコは2015年につんく♂作曲によるナンバー「うまれてきてくれて ありがとう」でつんく♂の生み出すメロディに魅了され、松本につんく♂へのオファーを提案。すると松本も「僕とつんく♂が組めば、すごく面白い作品になるだろう」とその意見に賛同し、松本とつんく♂による初タッグが実現した。

なおクミコはプロデビュー35周年の節目となる今年、クミコ with 風街レビューとしての作品を意欲的に発表していく予定だ。

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クミコ コメント

去年から始まった「クミコwith風街レビュー」。松本隆という、稀有の、そしておそらく「最後の作詞家」の言葉に、今回また素晴らしい音楽家がメロディーを紡いでくださいました。つんく♂さんです。つんく♂さんとは、一昨年、「うまれてきてくれて ありがとう」という、次世代に繋ぐ子守唄でご一緒しました。メロディーメーカーとしての、つんく♂さんに感動した私は、いつかまたご一緒できるのではないかと、心密かに待ち望んでいたのでした。

昨年末、一編の詩に出会いました。それは松本さんが、以前に書きためていたものの一つで、歌としての形にならないままの言葉たちでした。耳ざわりの良い、でも人間の感情の実体のない歌の言葉に慣れた今、まるで刃を向いたような松本さんの言葉たちが私の胸に迫りました。そうだ、こういう言葉を歌ってみたい、こういう歌を歌ってみたい。

ただ、この言葉たちに曲をつけられる人はそうそういないだろうなあと思いました。人生の苦渋や、諦めや、達観や、希望や、そういったもろもろの感情をわかる人、そして、なおそれらをエンターテイメントにできる人。これはむずかしいなあと思ったのです。

ところが。その時思いました。ああ、そうだ、つんく♂さんがいる!! こうして、今回、松本隆さんとつんく♂さんという初タッグが実現しました。おそらく、化学反応にも似た新しい歌の形になると思います。その、素晴らしい化学反応を支える歌い手としての役割を、きちんと果たしていかねばと思っています。

松本隆 コメント

<初顔合わせに関して>
松田聖子などアイドルのプロジェクトが80年代に落ち着き、90年代は作詞の仕事をセーブしていた。ヒット曲を作り続ける事で、自分が空っぽになった感じがして、いろいろなものを吸収しなければいけないと思ったんです。だから僕は、クラシックやオペラなどあらゆるジャンルの音楽を聴いたり、歌舞伎や能など日本の古典も鑑賞し、自分に対して栄養を補給していた時期だったんです。

その入れ替わりに台頭してきたのが、つんく♂さんだった。一世風靡の仕方がすごい勢いだと感じていた。僕は今まで2000曲以上作詞してきたので、初めて組む作曲家は限られているが、僕たちは、90年代の幸運なすれ違いのおかげで、今このタイミングで初タッグを組むことができる。ヒットソングを生む名人同士の一騎討ちみたいで期待できるし、クミコさんの歌の表現力を通して、楽曲に奥行きがでて面白くなると確信しているんです。

<楽曲に関して>
リアルな世界では恋愛の形は制約をうけるものだけれど、歌の中だけは自由に色々な恋や愛の形があってもいいと思うんだよね。だから今回の恋歌は、意味深で訳ありな物語でクミコさんにしか歌えないようなラブソングになっていると思うから、楽しみにしていてほしい。

<つんく♂に関して>
僕も最近はスマートフォンで作詞をしてSNSで送っているので、東京にいなくても創作活動を続けることができている。彼が歌えなくなったことは残念だし、大変な試練だったと思うけれど、創作する上ではさほど不自由さもないと思う。楽しんでこれからも作品を作ってくれればいいと思う。一緒に楽曲を作れることはすごく興味深いし、何ができるのか楽しみだし、ワクワクドキドキしています。

つんく♂ コメント

僕らはテレビで育った世代。記憶にあるいろんな音楽達もテレビからいつの間にか自然と耳にし、覚えていったものばかり。言える事は、その中にたくさんの「松本隆」先生の曲が含まれているということ。

今回そんな「松本隆」先生とタッグを組めた事本当に誇りに思います。先生の作品に対し、子どもながらに感じていた事を大人になった今言葉にするなら、「いろんなジャンルの曲をまっすぐではなく、尖った角度からググイっとヒット曲に引っ張り込んで行くようなそんなイメージ。」まさにロック!

今思えば、先生がそもそもドラム、パーカッションというリズム楽器担当のミュージシャンだからでしょうか。改めてヒット曲の歌詞を羅列するだけでも、そこからリズムを感じます。サビの1フレーズだけを切り取ってもそれだけでもリズムを感じてしまうわけです。気が付いたら心を掴まれてるようなそんな感覚。

今もなお古くなる事なく誰もが当然のように使う「胸キュン」というこの言葉。すごいリズムを感じませんか?! 近藤真彦さんや桑名正博さん、C-C-Bに松田聖子さん、あげだしたらきりがないですが、曲のタイトルだけを取っても言葉がダンスしてるように感じます。 「スニーカーぶる~す」「セクシャルバイオレット No.1」「Romanticが止まらない」「白いパラソル」などなど……どれもすごいです。個人的には「東京ららばい」の哀愁感も大好きですが、J-POP界において後にも先にもこんなヒット曲はもうないだろうって思うのは「ルビーの指環」ですよね。

そんな時代を経て、知らない間にたくさん学ばせて頂きました。今回の歌詞を最初に見せていただいた時、木漏れ日のような一筋の光を感じました。歌詞を読めば、すごく苦しく切ない歌詞なのに……主人公は全て終わったこと。もう戻らない事も分かっている。でも、まだ彼を愛していて、口では恨みつらみを言ってても、「もしかしたらもう一度……」 そんな淡く切ない夢を抱いた乙女心を持った大人の女性の歌だなって、そう感じました。

そして、今回の曲を歌っていただくのが2015年に「うまれてきてくれて ありがとう」でご一緒させて頂いたクミコさん。我が妻はあの歌を聴くたびにいつも目に涙を浮かべております。「この歌声はなぜこんなに涙腺を刺激するの?」と。そんなクミコさんの歌声と松本隆先生の歌詞を頭の中に並べて、作曲するというこの上ない贅沢な時間。思いっきり楽しませて頂きます!みなさまもどうぞ、楽しみにしていてくださいませ!

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いくぞう @zt0011

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