ストレイテナー、1人ひとりと向き合ったツアー最終公演「すごくグッときた」

ストレイテナーが11月10日に東京・昭和女子大学 人見記念講堂にて全国ツアー「Step Into My World TOUR」の最終公演を実施した。

ライブはホリエアツシ（Vo, G, Piano）による「俺たちストレイテナーって言います」というおなじみの挨拶を合図にスタート。バンドの最新アルバムの収録曲「Dark City」、イントロだけで歓声が上がった「PLAY THE STAR GUITAR」を立て続けにプレイし、新旧織り交ぜたセットリストでライブ序盤を盛り上げた。最初のMCでは会場が大学であることに触れ、ホリエが「今日、学祭だと思って人いるでしょ？ 学祭じゃなくてワンマンライブだから、容赦しねえぞ」と話し、オーディエンスを沸かせた。

「11月になりました」という短い曲紹介のあとに披露された「The Novemberist」では、大山純（G）がステージ中央でギターとキーボードの演奏を担当。4人は骨太なアンサンブルを奏でてオーディエンスを唸らせる。「冬の太陽」の演奏中にはナカヤマシンペイ（Dr）がドラムスティックをマイクに見立てて熱唱するポーズを取るなど、彼らはリラックスしたムードでライブを進行させていった。長めのMCでは、話題が下品な方向に逸れ始めると「やめろ！ ここは女子大だぞ！」とメンバー同士で注意し合うようなゆるいトークを繰り広げ、オーディエンスを笑わせた。

ステージ後方で巨大なミラーボールが回り、会場をダンスフロアに変えた「Alternative Dancer」、日向秀和（B）のアグレッシブなベースのソロから始まる「原色」などを経てライブは終盤へ。最後のMCでナカヤマは「何十年もバンドをやってると『ツアーファイナルだ』という感慨がなくなる」と話しておきながらも「ホールでのライブはみんなの顔がよく見えて、1人ひとりとちゃんと向き合えている気がする。ファイナルとか関係なく、いい1日になりました。すごくグッときています」と自身の心情を明かした。「From Noon Till Dawn」「TRAVELING GARGOYLE」「Melodic Storm」といったライブの鉄板曲が叩き込まれると、客席の盛り上がりは最高潮に達した。本編の最後にバンドは、アルバム「COLD DISC」のラストを飾る2曲「Force」「覚星」を続けざまにプレイ。計23曲を届けたところでステージ中央に4人が集結し、彼らは肩を組んでファンに挨拶して感謝の気持ちを伝えた。

盛大なアンコールに応えて再度ステージに姿を現した4人は「Curtain Falls」と「MARCH」をオーディエンスにプレゼントした。最後まで伸びやかな歌声を届けたホリエはすべての演奏を終えると「ありがとうございました」とオフマイクで感謝の言葉を述べ、再び4人は肩を組んで客席に一礼。温かい拍手と歓声が送られる中、彼らの全国ツアー「Step Into My World TOUR」はフィナーレを迎えた。