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「GG09」最終日はユニコーン、9mm、DAの熱狂バトル

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MUSIC ON!TVが主催するライブイベント「GG09」の最終公演が、昨日7月19日にSHIBUYA-AXで開催された。

初日にlego big morl、ACIDMAN、The Birthdayが、2日目にTHE BEACHES、POLYSICS、BEAT CRUSADERSが、3日目にriddim saunter、フジファブリック、SPECIAL OTHERSが出演したイベントもいよいよ大詰め。最終日にはDragon Ash9mm Parabellum Bulletユニコーンの3組が出演し、超満員のSHIBUYA-AXを熱いパフォーマンスで揺らした。

この日もまず司会のジョージ・ウィリアムズのMCからスタート。「『GG09』最終日へようこそ! 君たちはまず自分たちに拍手するべき! チケットを手に入れた皆さん、来られなかった人のためにも楽しんでください!」と観客を讃える。「このイベントは8年前に立ち上げたんだけど、実際にきっかけをくれたのはDragon AshのKjと車谷浩司君」と「GG」開始時のエピソードを語りつつ、「8年連続出演!」とオープニングを飾るDragon Ashを呼び込むと、フロアからは地鳴りのような怒号が沸き起こった。

スティールパンの軽やかなリズムと甲高く響くホイッスルの音が耳に残るオープニングSEが鳴ると同時に、客席からは早くもoiコールが発生する。色鮮やかに変化する照明の中、ATSUSHI(Dancer)が舞台中央に据えられた台の上で「Dragon Ash」のロゴがプリントされた布を華麗に振りながら踊り、メンバーが続々とステージに現れる。観客の歓声に後押しされるように、Kj(Vo, G)が「渋谷調子どうだ!」と歌詞を変え、1曲目「La bamba」を歌い始めるとそれだけでフロアの熱は一気に上昇した。

2曲目の「For divers area」ではKjが「ルールなんて関係ねーよ!」とオーディエンスを煽る。ラテン調の曲にあわせダイバーが群発的に観客の上を泳ぎ、モッシュピットが複数発生。曲の後半ではIKÜZÖNE(B)が長いケミカルライトを操りベースを弾くパフォーマンスで魅せる。続く「Ivory」では前半のメロウなトーンから一転、サビのヘヴィなリズムに合わせて観客がタオルをぐるぐる回して盛り上がる。

ここで一息つき、初めのMCコーナーとなった。マイクに向かったKjが「ミクスチャーバンドのDragon Ashです、よろしくお願いします」と挨拶。「若手と超ベテランと同じステージに立てるということで、楽しみにしてきました。今日初めて観るヤツも名前ぐらいは覚えて帰ってください。OK?」とファニーなMCを口にすると、オーディエンスからは拍手喝采が湧く。「ミクスチャーロックだけやるからな!」と叫んで次に演奏したのは、ライブアンセムの「Dear mosh pit」。そして「繋がりSUNSET」「Velvet Touch」とシングル曲を立て続けに披露する。さらに短いSEを挟んで、「百合の咲く場所で」のイントロが鳴り始める。静かなAメロ・Bメロとは対照的に、桜井誠(Dr)の叩く激しいリズムが体に響くサビで多くのダイバーが発生し、フロアの先頭で次々にKjと拳をあわせていく。

続くMCで「今日まで全然興味がなかった人も、今日をきっかけに聴いてみてくれたらうれしいです」と言った後「ミクスチャーロックは、好きですかーー!!」と絶叫するKj。「うおぉおおおー!」と応えるオーディエンスに満足そうな笑みを向け、そのままキラーチューン「Fantasista」に突入。熱狂の渦と化したフロアに負けじとステージ上で暴れまくる7人。IKÜZÖNEが屈んだところをDRI-V(Dancer)がジャンプで超え、HIROKI(G)は印象的なリフを鳴らし、BOTS(Turntable)は楽曲のフックとなるスクラッチを決める。そしてKjが「ありがとうAX、ありがとうGG、ありがとうジョージ」とこの日のステージへの感謝を呟き、「行こうぜ『運命共同体』!!」と叫んでラストの曲「運命共同体」を披露。「俺たちはdream believer GGに咲いたfreedom」と再び歌詞を変えて歌った後「最後だから飛び跳ねろーーっ!!」とオーディエンスに呼びかけたことでAX全体が大きなモッシュピットと化し、息苦しくなるほどの興奮とともにDragon Ashのステージは幕を下ろした。

短い転換時間を経た後、再びジョージがステージに登場。「Hey! 8年連続出演のDragon Ashに感謝!」と言った後「みんな知らないと思うけどね、君らのvivesが外にじわーっとにじみ出たんですよ! どういうことかと言うと、僕はこう見えて32年間日本に住んでるんですが、虹が! 今まで見たことないような大きな虹がぶわーっと空にかかってました!」とこの日起きたサプライズを観客に報告。続いて2バンド目、3回目の出演となる9mm Parabellum Bulletを舞台に呼び込んだ。

ヘヴィなSEの鳴る中真っ赤な照明に照らされてメンバーが登場し、菅原卓郎(Vo, G)がステージの一番前で丁寧にお辞儀。「9mm Parabellum Bulletです、こんばんは」と口にすると、挨拶代わりとばかり全員でそれぞれの楽器をかき鳴らす。オーディエンスが大きな歓声で応じると、なだれ込むように「Living Dying Message」を演奏し始めた。

かみじょうちひろ(Dr)が鳴らすツーバスの重いリズムが下っ腹にずしんと響き、菅原の少し高い声が朗々とフロアに響く。2曲目「Supernova」、3曲目「The World」と疾走感のある曲を立て続けに披露し、滝喜充(G)と中村和彦(B)はそれぞれの楽器を振り回しながら奔放な振る舞いをみせる。

続くMCでは菅原が「こんばんは、9mm Parabellum Bulletです」と改めて挨拶。しかし「僕らは3回目」と言ったところで声が裏返ってしまい、フロアからあたたかい笑い声が起きる。「えー、3回目の出演なんですけど、最初に出たときはお客さんが入ってくるときのオープニングアクトとしての出演で、その時もDragon Ashが一緒でした」と初回登場時の思い出を語り、「今も一緒のステージに立ててうれしいです。さっきKjさんが『若いもんに負けるか』みたいに言ってくれたのがとても光栄です」と感慨深げに口にする。「あの時には特に盛り上がった感じもなかったんだけど、その曲を今からやります」と言って奏で始めたのは、「Mr.Suicide」。

そして「Vampiregirl」「Sleepwalk」「The World」とライブの定番曲を演奏したことで、オーディエンスの興奮はまたしても上昇。変拍子にあわせてモッシュがはずむ。再びMCをはさんで、菅原が「みんなまだまだいけるかー! いけるかー!!」と絶叫した後に「Black Market Blues」を熱唱。観客は歌詞にあわせて手を叩き、腕を振り上げる。菅原が歌う横から中村がちょっかいを出し、菅原の目を隠すように手を上げたり下げたりする。

さらに「踊れー!!」と菅原が叫んで「We are innocent」を演奏し、「まだまだ、もっともっと、もっともっと踊ろうぜ! 自由にやってくれ!!」とフロアを煽って「Discommunication」を披露。ここで9mmの演奏中初のダイブが起きるなど、観客のテンションも最高潮に。そのまま滝の超速カッティングが耳に残る「Punishment」を叩きつけ、狂乱のステージは終了した。

再び短い転換を挟んで、三たびジョージが舞台に登場。「9mm Parabellum Bulletに拍手!」と今しがた熱いステージングを魅せてくれたバンドを賞賛する。「やっぱりさ、ライブ終わりにアイスパックが必要ってわかるよね!」と9mmの健闘を称えた後、「4日間にわたって行ってきた『GG09』、いよいよファイナルです! このバンドがこのイベントに出てくれることが最っ高にうれしい! ユニコーーーン!!」と初出演のユニコーンをステージに招き入れた。

すると場内をひぐらしの鳴き声が満たし、会場は一気に夏の夕暮れムードに。穏やかなSEの鳴る中、ユニコーンのメンバーが一人ひとり舞台に登場すると、それだけでAXが揺れるほどの大歓声が巻き起こる。

1曲目は先日終了した全国ツアー「蘇える勤労」と同じく、「ひまわり」からスタート。荘厳なのにどこかゆるい雰囲気の漂う楽曲に聴き入る観客が多数見られた。そして2曲目は復活後初めての演奏となる「服部」。手島いさむ(G)の鳴らす歪んだギターリフと、奥田民生(Vo, G)がハンドマイクで歌う姿に、フロアは沸騰寸前の盛り上がりに陥る。後半では歌詞を「男の憧れ 憂いのダーティ・フォーティ」に変えて歌うなど、ユニコーンらしい遊び心も満点。

続くMCではフロントマン3人がニヤニヤしながら牽制したあげく、EBI(B)が「こんばんはー! ユニコーンでーす! 知ってますかー!」と挨拶。しかし後が続かず、観客から失笑が起きる。後をついで民生が「こういうイベント出るの初めてなんで、よろしくお願いします。慣れてないんです」と恐縮気味に語り、「今日は3バンドだからね、比重が高いんですよ。5バンド6バンドだといいんだけどさ、3バンドだと比重がね」とプレッシャーがかかっているようなそぶりを見せると、さらなる笑いが起きていた。

MC後の演奏はテッシーがボーカルを取る「オッサンマーチ」からスタート。イントロが鳴ったとたんにフロアから歓声とともに拍手が巻き起こる。そしてEBIボーカルの「BLACK TIGER」、阿部義晴(Key)ボーカルの「R&R IS NO DEAD」と、ツアーでも披露された最新アルバム収録曲を演奏。

続くMCでは民生がテッシーに「体型変わってない? ツアー終わってちょっと経ったらなんかさぁ」と問いかけ、テッシーをいじり始める。さらに「もうねぇ、やなんです。この2人、髪が長いの」とテッシー&EBIのロングヘアーコンビに食ってかかる。「何のため? まさかモテたいの?」と民生が聞くと「なんでだろうねぇ」と困惑するEBI。しかしテッシーには「君はちょっと違うね」と振り、またしても失笑が起きる。

ふと気付くと、阿部の機材からノイズが起きている。民生が「どうしたの?」と聞くと「気にしないでください」と苦笑まじりに答える阿部。どうやら上手側にセットしてあるフェンダーローズが不調を来してしまったようだ。右足でガンガン蹴りながら「蹴ると直るもんなんですよ」と語る。続いてEBIが「今回はこのイベントのために衣装を新調しました! ちょっとパジャマっぽいけどね(笑)」と言うと、民生が「みんな同じ衣装を用意されても衿を立てたりするようなヤツだからね」とEBIいじりを再開。さらに「衿は何のためにあるのか知ってる? うなじの日焼けを避けるためですよ」と豆知識を披露する。そうこうしているうちに、阿部から「ダメだけどやろうぜ!」と声があがり、1音2音奏でるがやはりノイズが鳴り響く。「PAでローカットしてくんね? あとは鳴らないように弾くから」と対応方法が決まり、次の曲「自転車泥棒」を奏で始めた。

柔らかいピアノとギターの音が印象的なこの曲を弾き終えると、川西幸一(Dr)のパワフルなフロアタムの音が響き渡る「WAO!」のイントロが開始。阿部がフライングVを持ってステージ前方に登場し、ビールをあおった民生と、全国ツアーを通しておなじみになったカウベルを巡る寸劇を繰り広げる。アッパーなリズムと底抜けに明るいメロディでフロアを幸福感でいっぱいにした後は、「ヒゲとボイン」「HELLO」と名曲を惜しげもなく披露し、本編はあっという間に終了した。

オーディエンスからはすぐに、まだまだ物足りないとばかりにアンコールを求める大きな拍手が起きる。短い暗転の後にユニコーンの5人がステージに登場すると、さらに大きな拍手が沸く。「すみませんね、こんなところ初めてなのにアンコールなんていただいちゃって」と民生がまたしても恐縮しながら口にすると、わぁっと観客から笑いが起きる。そして鳴らされたのはテッシーのギターが耳をつんざく「大迷惑」。フロアには悲鳴にも似た歓声が轟き、この日一番の盛り上がりに。誰もが両手を上げ、速いビートに乗せて踊りまくる中、メンバーも最高のテンションでパフォーマンス。民生がタオルを投げ、飲みかけのビールの缶を投げ、そのたびに人の波がうねるように動く。川西の鳴らす正確なリズムに乗せ、熱い演奏を見せつけた5人に、大きな拍手と歓声が沸き起こった。

演奏終了後には、恒例のジョージを交えた記念撮影を実施。さらに当日は9mm Parabellum Bulletの菅原の誕生日だったため、観客全員で「Happy Birthday」を合唱。Dragon AshのIKÜZÖNEがケミカルライトを振り回す中、会場中に響き渡る歌声に、菅原は「今日のことは一生忘れません!」とうれしそうに語っていた。

この日の模様は9月にMUSIC ON! TVでオンエアされることが決定。放送日時などは後日発表される。

2009年7月19日「GG09」SHIBUYA-AX セットリスト

Dragon Ash
01. La bamba
02. For divers area
03. Ivory
04. Dear mosh pit
05. 繋がりSUNSET
06. Velvet Touch
07. 百合の咲く場所で
08. Fantasista
09. 運命共同体

9mm Parabellum Bullet
01.Living Dying Message
02. Supernova
03. Wanderland
04. Mr.Suicide
05. Vampiregirl
06. Sleepwalk
07. The World
08. Black Market Blues
09. We are Innocent
10. Discommunication
11. Punishment

ユニコーン
01. ひまわり
02. 服部
03. オッサンマーチ
04. BLACKTIGER
05. R&R IS NO DEAD
06. 自転車泥棒
07. WAO!
08. ヒゲとボイン
09. HELLO
EN. 大迷惑

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