MBSと公益財団法人京都市音楽芸術文化振興財団が主催するコンサート「LEGEND SYMPHONY vol.1 hide」が5月13、14日に京都・京都コンサートホール 大ホールで行われた。
「LEGEND SYMPHONY」は音楽シーンに名を刻む人物の楽曲を、京都市交響楽団がオーケストラ編成でアレンジし演奏するコンサート。第1回となる今回はhideの楽曲が初めてオーケストラ編成で演奏され、ゲストとして
開幕前、フィリップがステージ後方の壁掛け時計をはずしてトランクにしまい、時間を止めるような仕草を見せてからコンサートが開演した。1曲目に届けられた楽曲は、過去にhideのトリビュートアルバム「hide TRIBUTE IV -Classical SPIRITS-」に参加した経験を持ち、国内外で数々の賞を受賞した気鋭の作曲家・酒井健治によるhideへのオマージュ曲「In a blink - Epigraph for hide(邦題:瞬く - hideのための碑銘)」。この曲は酒井が「In Motion」を独自に分析、解釈をした10分超の現代音楽で、演奏後には酒井が壇上へと上がり、観客に一礼してステージを去った。その後楽団はアコースティックギターとストリングスを中心とした編成で「A STORY」「LEMONed I Scream」「Hi-Ho」のメドレーを、ピアノとバイオリンのみで「FLAME」と、hideの生み出した多彩な楽曲群をさまざまな編成で届けていった。
休憩をはさんで始まったコンサート後半にはビッグバンド風のインストナンバー「PSYENCE」が生演奏で初披露されたほか、キャッチーな「子 ギャル」「ROCKET DIVE」や、インダストリアルナンバー「DOUBT」などが演目として用意された。その後、スペシャルゲストとしてSUGIZOが登場。彼は祈りを捧げるようにしばし目を閉じて、凛とした表情でバイオリンを構える。ディレイやループマシンなどを使って幻想的な即興を聴かせたあと、「ピンク スパイダー」の旋律をたおやかに奏で始めた。そして楽団も加わり、スリリングかつ壮大なオーケストレーションで同曲が合奏された。SUGIZOは指揮者、コンサートマスターと握手を交わしたあと、天を仰ぎながら投げキッスをしてステージを去っていった。
また客席中央エリアの1席はhideのために用意された席となっており、フィリップはその席に向かってhideに手招きをするような仕草を見せながらステージへと向かっていく。ステージ中央にはこのタイミングでイスが置かれており、天井から照らされるピンク色のスポットライトがゆっくりと通路を移動して壇上のイスに当てられたあと、儚くも壮大なオーケストレーションで「GOOD BYE」が届けられた。
会場にはすすり泣く観客の声が漏れていたが、ラストナンバー「ever free」が始まると、フィリップは愉快な様子で手拍子をして場の空気を一変させる。天井からはハート型のカードが大量に舞い降り、ハッピーなムードの中でコンサートの全演目が終了。カーテンコールではSUGIZOも再登場し、スタンディングオベーションが起こる中、ファンタジーな世界観で彩られたコンサートは大団円を迎えた。
LEGEND SYMPHONY vol.1 hide
2016年5月13、14日 京都コンサートホール セットリスト
01. In a blink - Epigraph for hide(邦題:瞬く - hideのための碑銘)
02. スペシャルメドレー(A STORY~LEMONed I Scream~Hi-Ho)
03. DICE
04. FLAME
05. PSYENCE
06. hide リスペクトメドレー(Beauty & Stupid~TELL ME~子 ギャル~ROCKET DIVE)
07. DOUBT
08. ピンク スパイダー(with
09. HURRY GO ROUND
10. GOOD BYE
11. ever free
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リンク
- LEGEND SYMPHONY vol.1 hide | MBS
- hide official web site [hide-city] www.hide-city.com
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Grateful. One Day One Gohan @OneDayOneGohan
これ見たかったな、構成と人選と演出のひとつひとつからhideちゃんへの溢れ尽きぬ敬意と愛を感じる。
hide曲の初オーケストラ大盛況、SUGIZOが「ピンク スパイダー」捧げる - 音楽ナタリー https://t.co/eINrXvO9JG