結成10周年を記念したワンマンツアー「10th Anniversary TOUR 『NEVERENDING BREATH』-time goes by so Brilliant-」を全国8都市10公演で行ってきた
暗転した場内にSEとして流れてきたのは、SCREWがこの10年間ライブのクライマックスで披露し続けてきた「S=r&b」。この曲の中盤の、オーディエンスが手をつないで合唱するパートが会場に鳴り響いた。オーディエンスが一緒に歌い始めるとステージの幕がゆっくりと開き、白い衣装に身を包んだメンバーが登場。「紫に染まってこい!」という鋲(Vo)の叫び声を合図にライブがスタートし、メンバーが「S=r&b」を演奏し始めると、鋲はバンド結成当初に曲中でしていた振り付けを再現して観客を驚かせた。さらに中盤の合唱パートに差し掛かると、彼らは演奏を切り上げて次の曲「VEGAS」に突入。サプライズと急展開の連続で、早くもオーディエンスの興奮はピークに達した。
「最高のバースデイにしようぜ!」と鋲が声を上げ、彼らはこの10年間に発表してきた曲を新旧織り交ぜながら次々に披露。雨音のSEからバラード「ANCIENT RAIN」を歌い始め、そこから雷鳴の音をはさんで、歌詞に“雨”が登場する「その声が聴こえなくなってあの子がもう視えなくなった」を披露するという、物語性のあるセットリストで彼らは世界観を作り上げた。
また彼らは、3月30日に発売されたキャリア初のベストアルバム「Brilliant」の表題曲も披露。「光り輝く」というタイトルとは裏腹にヘビーな感触のこの曲の演奏を、オーディエンスは食い入るように見つめて曲に聴き入っていた。終盤は「UNWORLDLINESS KINGDOM」「DIE・KILLER・DEAD」「Barbed wire」など、彼らのライブを熱く彩ってきた楽曲が続けざまに披露され、フロアの熱気はますます上昇。アンコールのMCではメンバーそれぞれが10年間の感謝を告げ、スピードを上げて一層ハードになった「RAGING BLOOD」などを熱唱した。
そして再び「S=r&b」が始まると、合唱パートに入る前に鋲が観客に「今からみんなに歌ってもらうけれど、みんなも10年間おつかれ。すげえことだと思うんだよな。10年前から変わらずに歌ってくれていて……。この10年で一番デカい声を響かせてください」と語りかけた。それを受けてフロアからはひと際大きな合唱が発生。メンバー全員が熱くオーディエンスを煽りながら激しいパフォーマンスを繰り広げ、会場にはクラウドサーファーも出現した。
その後、鳴り止まないアンコールに応えて2度目のアンコールが決定。鋲は「ちょうど10年前の今日に初ライブをやって、今日で丸10年。正直、こんなに続くとは俺が一番思ってなかった(笑)。でも、気付けば10年。この10年は自分との戦いだった気がします。みんなはその戦いに巻き込まれた人たち(笑)。今日来てくれたみんなを一生愛してます。いろいろあったけど、10年本当にありがとうございました」とファンに感謝の気持ちを伝えた。そして彼らはダブルアンコールとして「Dearest Wish」を披露。ステージを去った4人への拍手と歓声は、幕が閉まっても止むことはなかった。
SCREW「10th Anniversary TOUR 『NEVERENDING BREATH』-time goes by so Brilliant-」2016年4月23日 東京都 TSUTAYA O-EAST セットリスト
01. S=r&b
02. VEGAS
03. NAMU AMIDA BUDDHA.
04. CAVALCADE
05. Get You Back
06. Brilliant
07. Death's door
08. 慟哭の痕
09. 枯れ音
10. ANCIENT RAIN
11. その声が聴こえなくなってあの子がもう視えなくなった
12. FUGLY
13. DEEP SIX
14. UNWORLDLINESS KINGDOM
15. DIE・KILLER・DEAD
16. Barbed wire
<アンコール>
17. ムラッキーヘビーマーチ
18. スカーレット
19. ZEALOT
20. RAGING BLOOD
21. 惨殺Fiction
22. S=r&b
<ダブルアンコール>
23. Dearest Wish
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音楽ナタリー @natalie_mu
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