最新ミニアルバム「She'll be fine」を携え、全国5会場にて行われた今回のツアー。ファイナルのステージはミニアルバムでも1曲目を飾っている「Un-science」で幕を明けた。続く「Change」のあとは広瀬臣吾(B)の豪快なベースラインが印象的な「Just Find What You'd Carry Out」が会場の空気を一変させる。最初のMCで井上竜馬(Vo, Key)はフロアを見渡し「来たー、でっけー! 来ちゃったー!(笑)」とクアトロのステージに立った喜びを彼らしい表現で表し、オーディエンスの笑いを誘った。
哀切な井上のピアノと服部栞汰(G)のギターのイントロから始まった「彼方」、木村雅人(Dr)のドラムが牽引するロックチューン「L&F」「Save Me」と多彩なサウンドでファンを楽しませる一方、MCではこのツアーを振り返ってのトークで場内を爆笑に導く。「離れ離れになった2人の歌です」という井上の言葉が添えられたバラード「2人」や、フロアとのコール&レスポンスで一体感を高めた「Evergreen」など、その後もさまざまな楽曲を披露した。
終盤では「Night Owl」「信じた光」「ワンシーン」と、エモーショナルなナンバーを連発。ここで井上はバンドの結成当初からの歩みを振り返り、ゆっくりと呼吸しながら「1個ずつ進んできて、何回も止めそうになったけど、SHE'Sは1つの目標に向かってゆっくり進んできました」と語る。そして「SHE'Sは6月にユニバーサルミュージック、Virgin Music Recordsからメジャーデビューします」と、涙を流しつつファンに向けてメジャーデビューを発表。フロアからは祝福の声と大きな拍手が起こった。
井上は自らの涙に「こんなはずじゃなかったんやけどな(笑)」と照れ笑いし、広瀬から「これはいいネタができた!(笑)」と突っ込まれる。そして「5年間、いろんな人に救われながらやってきてよかった。俺はみんなともっと遠くに行きたい。ついてきてくれへん?」という井上の言葉に続き、4人は「遠くまで」を渾身の演奏で披露。本編ラストは「Curtain Call」で締めくくった。
アンコールで再びステージに現れた井上は「重圧から解き放たれた気分や……」とメジャーデビューを発表した心境を明かし、「今日、その曲やっちゃっていいですかね」と新曲の披露を告げる。4人が演奏したのは6月8日にリリースされるメジャーデビューシングルの表題曲「Morning Glow」。木村のドラムで幕を開けるドラマチックな楽曲で、ファンに自分たちの新たな道筋を示した。井上は最後に「ずっとここにいるから、いつでも来たくなったときに来てください。またその声を聞かせてくれたらと思ってます」と語り、4人で「Voice」を演奏。ツアーファイナルは大盛り上がりのうちに終了した。
SHE'S「She'll be fine -chapter.0」
2016年3月14日 渋谷CLUB QUATTRO セットリスト
01. Un-science
02. Change
03. Just Find What You'd Carry Out
04. 彼方
05. L&F
06. Save Me
07. 2人
08. All My Faults
09. Evergreen
10. Back To Kid
11. Night Owl
12. 信じた光
13. ワンシーン
14. 遠くまで
15. Curtain Call
<アンコール>
16. Morning Glow
17. Voice
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音楽ナタリー @natalie_mu
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