ファンと演奏、フロアで熱唱…BIGMAMAバレンタインは“近い”スタジオライブ

2月14日、BIGMAMAがマンスリー自主企画ライブ「BIGMAMAniversary 2016～2017」の一環として「Too Close Too Sweeeeeeet!!!」と題したバレンタインライブを東京・羽田スタジオにて開催した。

今回のライブのテーマは「近さ」。金井政人（Vo, G）曰く「スタジオとかで普段俺らがやってる感じをみんなに観てもらおうと思ったんだけど、すげーでかい部屋用意してもらった（笑）」とのことで、東京郊外にある倉庫のようなスタジオスペースに集まった約500人のオーディエンスを前に、メンバー5人はスタジオ練習のように半円状に広がってパフォーマンスを展開した。

この日は全編通して、「テーマの“近い“っていうのをいろんな形で表現できれば」という金井の言葉を有限実行。金井が目の前のファンにスマートフォンを渡して「スタジオライブ始まりました」というツイートの投稿ボタンを代わりに押させたり、「Zoo at 2 a.m.」で東出真緒（Violin）が観客をステージに上げてカウベルやタンバリンを任せたり、「Lovescape」や「Lovers in a Suitcase」で金井が観客エリアの中に入って歌ったりと、ファンと至近距離で触れ合う場面が多数あった。オーディエンスはサービス精神あふれる演出に驚きつつも、アットホームな場の空気をバンドと一緒に楽しんでいる様子を見せた。

BIGMAMAは毎年バレンタインデーにライブを行うのが恒例となっており、金井は「毎年チョコをたくさんいただくので、本当にありがとうございます。なので甘い曲多めになっております」と前置きし「ライフ・イズ・ミルフィーユ」「alongside」「A KITE」といったロマンチックなナンバーを情感たっぷりに歌い上げる。MCでは、東出が学生時代に意中の相手にバレンタインチョコを渡そうとしたところ拒否されたという悲しいエピソードを披露し、ニューシングル「SPECIALS」のカップリング曲「A Chocolate Ghost」はその話がもとになっていることも明かした。

後半は、観客の中からドラム、ギター、バイオリンをプレイできる人をそれぞれステージに招き、本人がレクチャーして実際にほかのメンバーとともに演奏してみるというレクリエーションコーナーも。リアド偉武（Dr）や柿沼広也（G, Vo）、安井英人（B）はファンとのセッションを笑顔で堪能し、金井がギター演奏をファンと代わった際には「金井よりやりやすい」と冗談を飛ばしていた。

さまざまな実験的演出を盛り込んだスタジオライブも終わりが近付き、金井は「これでBIGMAMAを好きだっていう人は相当気が合うと思ってるし、逆にシメたと思ってて、今日がよかったらこれから絶対飽きさせないのでついてきてください」とコメント。そして新曲「SPECIALS」と「Sweet Dreams」「MUTOPIA」「the cookie crumbles」を連投して最高潮の盛り上がりを生み出す。メンバー5人はフロアに降り、観客の作る道をくぐってハイタッチしながら退場し、最後までテーマの「近さ」を体現してみせた。

なお、マンスリーライブの3月度は対バン形式の10代限定ライブとして、3月16日に愛知・APOLLO BASE、17日に大阪・Shangri-La、24日に東京・新代田FEVERで公演を行う。