「みんな、ユアマイサンシャイン！」ふくろうず、LIQUIDROOMで内田が生着替え

ふくろうずが1月22日に東京・LIQUIDROOMにて、ライブツアー「ツアーはつらいよ ～純情篇～」のファイナル公演を開催した。

昨年10月に東京・Super Deluxeで初日公演を行い、愛知・APOLLO BASE、大阪・Shangri-Laでの公演を経て、再び東京へ戻ってきたふくろうず。彼女たちは最新作「ベイビーインブルー」に収録されている7曲をすべて含んだセットリストでライブを展開し、会場に駆けつけた大勢のファンを楽しませた。

この日が2016年初ステージとなったふくろうずは、内田万里（Vo, Key）の「あけおめ。ふくろうずです」という挨拶を合図に「ロストボーイフレンド」でライブを開始。このツアーでは映像を用いたパフォーマンスが行われており、軽やかなシャッフルビートが特徴のポップチューン「ドーナッツどーなってんの？」ではカラフルなドーナツが降り注ぐ様子がステージ後方の壁に映し出され、楽曲の世界観が表現された。

内田の絶唱に呼応するようにステージ上の裸電球が点滅した「スフィンクス」、ロマンチックなサウンドに合わせて星形のオブジェがきらめいた「サタデーナイト」など、彼女たちはさまざまな演出を用いてオーディエンスを惹きつける。中盤では「シャトー（仮）」「メリーゴーランド（仮）」「ダイナソー（仮）」といった未音源化楽曲を連続で披露。その後は安西卓丸（B, Vo）とサポートドラマーの張江浩司（Dr / 来来来チーム）によるパンキッシュなビートに石井竜太（G）の歪んだギターサウンドが絡み合う、内田いわく“ふくろうず史上もっともパンクなナンバー”「ガーリーズハイ！」やBSジャパンで放送中のドラマ「ワカコ酒 Season2」のオープニングテーマに採用された「いま何時？」などを熱演し、フロアを盛り上げた。

終盤ふくろうずは「街はいつも雨のよう」「トゥーファー」「だめな人」といったライブでは定番のアップチューンを連投。観客のテンションが上がりきったところで内田は「バンドを続けるということは、得ることがある反面で失うことも多い。こんなに損ない続けていていいのかなとも思うけど、結局こういう生き方が好き。新しいアルバムを作ってこうやってツアーができたことで、得るものもあるんだと実感できて感謝しています」と語り、そんな気持ちを込めたという「クラクションベイビーインブルー」を熱唱する。そして最後に4人は「ごめんね」を届け、ステージを下りた。

ふくろうずが捌けたあと、このライブに向けてYouTubeにて公開されてきた動画シリーズ「ふくろうずのチャレンジ1年生」の最終回が上映される。このシリーズ動画で行ってきた内田に歌ってほしいナンバーをリクエストできる企画「シンガー ソング マリ」で、リクエストがあった「ループする」が内田のソロで披露される旨が告げられると、ステージに内田が再登場した。彼女が同曲を歌い終えると、ツナギ姿の安西、石井、張江が「なんか辛気臭い感じじゃん」と言いながらステージへ。安西のiPhoneで客席をバックに記念撮影を済ませたあと、安西は「ヒップホップの準備ができてない」と本編と同じ服装の内田を指摘。急遽1分間で生着替えを行った内田だったが幕が降ろされると同時にステージ袖へ逃走してしまい、会場は混沌とした雰囲気に包まれた。内田を除く3人は致し方ないといった様子でふくろうず唯一のヒップホップナンバー「ハートビート」を演奏し始め、歌が始まるタイミングで内田もステージに合流。内田は「LIQUIDROOMありがとう！ みんな、ユアマイサンシャイン！」と歌い、ファンに感謝の気持ちを伝えた。この日のラストを飾ったのは「優しい人」。全23曲を演奏し終えた内田は「本当にありがとう！ いい曲いっぱい作ってるからまた聴いてください。また会いましょう。ふくろうずでした」とフロアへメッセージを送り、「ツアーはつらいよ ～純情篇～」の幕を下ろした。

ふくろうずはこの日のライブにて、4月1日に東京・クラブeXで単独公演「ふくろうずの360゜ライブ ～死角の無いやつら～」を開催することを発表。バンドのオフィシャルサイトでは1月29日までチケットの先行予約を受け付けている。

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