チャットモンチー10周年武道館ライブ「やっぱり音楽は楽しい」

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11月11日、チャットモンチーがメジャーデビュー10周年を記念したワンマンライブ「チャットモンチーのすごい10周年 in 日本武道館!!!!」を、東京・日本武道館で開催した。

「チャットモンチーのすごい10周年 in 日本武道館!!!!」の様子。(撮影:古溪一道)

「チャットモンチーのすごい10周年 in 日本武道館!!!!」の様子。(撮影:古溪一道)

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アリーナに設置された円形のステージに、まずはサポートメンバーの男陣・恒岡章(Dr)と下村亮介(Key, G)、乙女団・世武裕子(Key)と北野愛子(Dr)がスタンバイ。4人の演奏が始まるとステージ中央のセリが上がり、10周年のロゴと同じように体育座りで「Chatmonchy 10th Anniversary」という文字入りの風船を掲げた橋本絵莉子、福岡晃子の姿が現れた。予想外の登場に、集まったオーディエンスは驚きながらも大きな拍手を送る。2人が掲げた大きな風船が割れ、中から色とりどりの小さな風船が舞い上がる中、橋本の「皆さんこんばんは、チャットモンチーです! 来てくれてありがとう!」という言葉とともに1曲目「ハナノユメ」が始まった。

橋本絵莉子(撮影:古溪一道)

橋本絵莉子(撮影:古溪一道)[拡大]

6人のパワフルな演奏で「ハナノユメ」「8cmのピンヒール」が披露され、その後は恒岡が踏むバスドラのリズムに大歓声が起こった「シャングリラ」へ。イントロで福岡は「今日ばっかりは幸せだって叫んでくれよ!」とファンに呼びかけ、会場をさらに盛り上げる。続くMCでは福岡が「ここから3人で、スリーピースのときのチャットモンチーを振り返ります」と語り、バンド初期からのスリーピース編成で発表された楽曲を演奏していった。

福岡晃子(撮影:古溪一道)

福岡晃子(撮影:古溪一道)[拡大]

まずは恒岡をドラマーに迎えての「親知らず」そして「湯気」。ソリッドなサウンドで武道館の空気を染め替えていく。そしてドラマーが北野に代わり、福岡の力強いベースラインが響いた「染まるよ」から華やかな「東京ハチミツオーケストラ」へと、振り幅の広い2曲で観客を魅了した。このあとは2013年の全国ツアーで披露された「録音MC」に移る。これはライブ当日の橋本と福岡が会場へ向かう道中でのおしゃべりを録音して流すという異色のMC。この日も武道館への道すがら、2人がライブへの期待や会場前に早くも集まるファンへの感謝を語る内容が流れ、ファンを楽しませた。

左より福岡晃子、橋本絵莉子。(撮影:古溪一道)

左より福岡晃子、橋本絵莉子。(撮影:古溪一道)[拡大]

そんな「録音MC」が終わると、ステージ前方のセリが上昇し黄色のドラムセット、ギターアンプ、キーボードがセッティングされたサブステージが姿を現す。2011年秋以降の2人体制で使用されたセットの突然の登場に、武道館には大きなどよめきが響き渡った。橋本がドラムとボーカルを、福岡がベースを担当して始まった曲は「変身」。シンプルで力強い演奏が、新体制で新たな一歩を踏み出した当時の2人を彷彿とさせる。その後は橋本がギターボーカル、福岡がドラムで「きらきらひかれ」へ。曲が終わると橋本は「10年いろいろありましたけど、中でも2人になったことが一番のきっかけになって……いろいろ考えた時期でした」、福岡は「音楽って楽しいなと思います。大変だなって思うこともあったけど、今日ここに立ってやっぱり楽しいなって思いました」と当時を振り返った。

福岡の「そしてツーピースを経て、チャットモンチーはスペシャルサポーターを迎えるわけです」という紹介から、再びサポートメンバーを迎えての演奏へ入る。乙女団とは「ときめき」「毒の花」「Last Love Letter」をエモーショナルにプレイし、男陣とはスリリングな空気を漂わせる「真夜中遊園地」「こころとあたま」を披露。その直後には「満月に吠えろ」を演奏し、橋本の振りに合わせてオーディエンスが笑顔で踊る。心温まる光景に橋本も思わず「素晴らしい!(笑)」と歓声を上げていた。

「チャットモンチーのすごい10周年 in 日本武道館!!!!」の様子。(撮影:古溪一道)

「チャットモンチーのすごい10周年 in 日本武道館!!!!」の様子。(撮影:古溪一道)[拡大]

ライブ本編は終盤へ。福岡は今年のデビュー10周年を巡るさまざまな企画について「先輩に『10周年はやりすぎてもやりすぎることはない』って教えられたからいろいろやりすぎてきたんだけど、こんなにたくさんの人に来てもらえてほっとしています」と語り、観客から大きな拍手を浴びた。恒岡と北野の息の合ったツインドラムが響いた「風吹けば恋」に続き、最後に披露されたのは「きみがその気なら」。壮大なバンドサウンドで、約7年半ぶりの武道館ライブの本編が締めくくられた。

アンコールの声に応えて再びステージに登場した2人は、先ほど使用した2人体制のセットにスタンバイ。福岡は「これからのチャットモンチーが垣間見えるかな、という曲を作ってみたんです。まだこれからどうなるかわからない、赤ちゃんみたいな曲ですけど」と語り、新曲を披露した。この曲はミディアムテンポのラブソングで、福岡のドラムに合わせて橋本がループステーションを駆使してギターを鳴らす。橋本は「構成も歌詞も変わるかもしれないけど、この先発表されたらみんな気付いてね?(笑)」とオーディエンスに語りかけ、笑いを誘った。

最後に福岡が「チャットが10年ということは、皆さんも10年いろいろあったと思います。これからも人生というドライブを一緒に楽しみましょう!」と挨拶し、ラストナンバー「ドライブ」が始まった。最初は橋本と福岡の2人で演奏し、途中で男陣と乙女団の4人が加わる。曲の終盤ではライブのオープニングと同じカラフルな風船と、2人の直筆メッセージを印刷したハート型のスチレンペーパーが宙を舞い、エンディングを華やかに彩る。演奏が終わると2人は客席をぐるりと見渡し、「ほんまにありがとう!」と挨拶して笑顔でステージを去っていった。

なお、このライブの模様は12月26日(土)にMUSIC ON!TVにて1時間半にわたり放送される。こちらもお見逃しなく。

MUSIC ON! TV「M-ON! LIVE チャットモンチー『チャットモンチーのすごい10周年 in 日本武道館!!!!』」

2015年12月26日(土)22:00~23:30

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チャットモンチーのすごい10周年 in 日本武道館!!!!
2015年11月11日 日本武道館 セットリスト

01. ハナノユメ
02. 8cmのピンヒール
03. シャングリラ
04. 親知らず
05. 湯気
06. 染まるよ
07. 東京ハチミツオーケストラ
08. 変身
09. きらきらひかれ
10. ウタタネ
11. ときめき
12. 毒の花
13. Last Love Letter
14. 真夜中遊園地
15. こころとあたま
16. 満月に吠えろ
17. 風吹けば恋
18. きみがその気なら
<アンコール>
19. 新曲
20. ドライブ

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読者の反応

古溪一道 Kazumichi Kokei @k_kokei

一昨日撮った写真出てます。高所恐怖症克服(9枚目)。

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