スカパラ20周年ツアーファイナルでお台場大熱狂

2009年5月11日 15:45 2 1 音楽ナタリー編集部

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東京スカパラダイスオーケストラの全国ツアー「PARADISE BLUE TOUR」のファイナル公演が、5月9日にZepp Tokyoで行われた。

東京スカパラダイスオーケストラとは？

NARGO（Tp）、北原雅彦（Tb）、GAMO（Tenor Sax）、谷中敦（Baritone Sax）、沖祐市（Key）、川上つよし（B）、加藤隆志（G）、大森はじめ（Perc）、茂木欣一（Dr）からなるスカバンド。1989年のデビュー以降、インストゥルメンタルバンドとしての確固たる地位を築く中、日本国内に留まることなく世界31カ国での公演を果たし、世界最大級の音楽フェスにも多数出演。2021年8月には「東京2020オリンピック競技大会」の閉会式でライブパフォーマンスを披露した。2022年3月には映画「ウェディング・ハイ」の主題歌を表題曲とするシングル「君にサチアレ」を発売し、4月よりツアー「BEST OF LUCK」を開催。7月に幾田りらをゲストボーカルに迎えたニューシングル「Free Free Free feat.幾田りら」を、11月には石原慎也（Saucy Dog）が参加するシングル「紋白蝶 feat.石原慎也（Saucy Dog）」を配信。2023年3月に、長屋晴子（緑黄色社会）をゲストボーカルに迎えた「青い春のエチュード feat.長屋晴子（緑黄色社会）」を含むミニアルバム「JUNK or JEM」をリリース。

8月8日には山中湖畔で「トーキョースカジャンボリー」を開催。谷中はMCで「これから毎年のようにやっていくつもりだから」と決意を語っていた。

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今年デビュー20周年を迎えたスカパラの、アニバーサリーイヤーを飾る全32本のツアー。約10分押しでオープニングテーマが鳴り始めると、満員のオーディエンスから大歓声が沸いた。照明で青く染められた幕には「welcome to PARADISE BLUE」の文字。ステージ上のメンバー9人がシルエットで映し出され、ライブ前の高揚感はいやがうえにも高まる。

幕が落ちて始まった1曲目は「さよならワルツ」。ステージ中央から飛び出すように設置された、小さな“サブステージ”に加藤隆志（G）が乗り、オーディエンスを煽りまくる。「ルパン三世のテーマ」「A Song For Athletes」とアッパーな楽曲が次々と繰り出され、場内の熱気は早くもピークに近づく。

「今日がオーラスです、一緒に力いっぱい暴れてくれよ！」という谷中敦（B.Sax）の挨拶に続いては、「Heaven's Door」「疾風の剣」「WITCHING HOUR」と、最新作「PARADISE BLUE」の楽曲を披露。暴れてくれよ、という言葉とは裏腹に、しっかりとしたアンサンブルを聴かせながらゆったり踊らせる。そして「Shot in the dark」「SKA JERK」「JAMAICA SKA」「LUCKY SEVEN」「ONE STEP BEYOND」と、レアなナンバーを組み合わせたメドレーに突入。「SKA JERK」では茂木欣一（Dr）がボーカルを取り、フロアを沸かせた。

茂木はMCで「あっという間に32本終わっちゃって、ちょっと寂しいよね。全国いろんな会場を回ってきたけど、僕にとっては全部最終日みたいな気持ちだったんだよ！その日その日でベストを尽くしてきたからね！」と彼らしい言い回しで語り、会場を和ませる。さらにフロアから声をかけてきた男性ファンに向かって「君、名前は何て言うんだい？（笑）今日はどこまでもバカになれそうです」と笑いながら話し、場内を大笑いさせた。

「Like Jazz On Fire」では沖祐市（Key）が豪快なピアノソロを繰り広げ、「Sugar Fountain」では谷中がアルトサックスのソロを披露するなど、それぞれの見せ場も十分。本編ラストは「Pride Of Lions」「White Light」で華々しく盛り上がった後、渋さと派手さが共存したアレンジが光るアルバムタイトル曲「Paradise Blue」で幕を閉じた。

アンコールの声に応えて登場した9人は、穏やかなハーモニーで始まる「You'll never walk Alone」を披露。メンバー全員の合唱で「君はひとりじゃない」というメッセージをオーディエンスに伝え、温かくも力強いビートを聴かせた。

最後の挨拶で谷中は「20周年、とりあえず春の部は終了ということで（笑）。この先は夏の部とか秋の部とか、何回も繰り返し来てください！」と宣言。夏から秋にかけての新たな展開にも期待を持たせた。メンバーそれぞれも「ファンがいたから20年続けてこられた」という感謝の言葉を述べ、さらに前進していくことへの決意を新たにした。

「東京の街中にハッピーオーラ撒き散らしながら帰ってください！」という谷中の言葉のあと、披露された曲は「SKA ME CRAZY」。大盛り上がりでステージが終わった後もフロアからは大きな拍手が続き、スカパラのライブでは珍しいダブルアンコールに突入。「最後にもう1曲行くか！」と始まったのは「DOWN BEAT STOMP」。最強のアンセムがZeppに響きわたり、20周年ツアーは熱狂のうちに終了した。

東京スカパラダイスオーケストラ PARADISE BLUE TOUR
2009年5月9日 Zepp Tokyo セットリスト

01.さよならワルツ
02.ルパン三世のテーマ
03.A Song For Athletes
04.Heaven's Door
05.疾風の剣
06.WITCHING HOUR
07.トーキョースカメドレー09 NEW!（Shot in the dark～SKA JERK～JAMAICA SKA～LUCKY SEVEN～ONE STEP BEYOND）
08.One Eyed Cobra
09.そばにいて黙るとき
10.Routine Melodies
11.Like Jazz On Fire
12.太陽にお願い
13.Sugar Fountain
14.Already Steady
15.Pride Of Lions
16.White Light
17.Paradise Blue

EN1-01.You'll never walk Alone
EN1-02.SKA ME CRAZY

EN2-01.DOWN BEAT STOMP