04 Limited Sazabys、赤坂BLITZで見せた“過去最高のライブ”

04 Limited Sazabysが9月8日に全国ツアー「CAVU tour 2015」の追加公演を東京・赤坂BLITZにて開催した。

このツアーは彼らが4月にリリースした最新アルバム「CAVU」を携えて行っていたもの。いくつもの野外での夏フェス出演を経てひさしぶりのライブハウスでの公演だというこの日、GEN（B, Vo）はしきりに「音いいですね、ライブハウス最高です」と繰り返し、バンドはその音を確かめるように気持ちよさそうに演奏した。

ライブは「Buster call」からスタート。HIROKAZ（G）のアルペジオに乗せ、GENがゆっくりと最初のフレーズを歌い始めるとステージ後方から伸びた照明がくるくると回りながら客席を照らし、場内はドラマチックに彩られる。そしてブレイクでのRYU-TA（G, Cho）の煽りから、バンドは高速ビートを畳み掛け一気にオーディエンスを興奮の渦に巻き込んだ。

GENは序盤から「俺ら今、過去最高のライブしちゃってるけど大丈夫？」と自信をのぞかせる。その言葉を証明するかのように、バンドロゴの描かれた大きなフラッグをバックに、のびのびとプレイしていく4人。彼らは軽やかな「days」、シャッフルビートで観客を踊らせた「Chicken race」、ツービートのショートチューン「Remember」などアップチューンを次々と繰り出し、場内を盛り上げていく。イントロから真っ赤な照明とストロボで観客を引き込んだ「knife」では、演出に負けじとKOUHEI（Dr, Cho）が手数の多いドラミングを展開し、GENがひときわ低音のベース音を響かせるなど、ダークに楽曲を彩る。中盤「懐かしの曲を」というGENの前置きから、4人は「Lost my way」「imaginary」と2013年リリースのミニアルバム「sonor」収録曲をドロップ。それまでのさわやかな雰囲気とは一転、エモーショナルな音色を聴かせた。

さらにGENが10月28日にニューシングル「TOY」をリリースすることを発表する。バンドは喜ぶファンの前で、その中から新曲（タイトル未定）を披露。夏の終わりの寂しさを歌ったというこの新曲をGENは切なげな表情で歌い上げた。

彼らは後半も間髪入れずに楽曲を畳み掛けていく。HIROKAZとRYU-TAは互いにちょっかいを出すなど楽しげにプレイ。KOUHEIはそんなメンバーを支えるように、丁寧にビートを刻んでいった。MCではGENがスタッフへの感謝やライブマナーについてなど、真剣に言葉を紡いでいく。そして「ありがとうとさようならを込めて」とこぼすと息を吸い、バンドの演奏に乗せて「Terminal」でよりいっそう熱のこもった歌声を届けた。さらに4人はミラーボールの演出が施された「midnight cruising」、バンドの持ち曲の中で“一番カッコいい曲”だという「monolith」を叩き込み本編を終えた。

アンコールで再びステージに登場した彼らは、ファンとフランクに会話をしながら、無邪気に飛行機の小さな模型をフロアに投げ込んでいく。そして定位置に着くと、GENが「僕たちの音楽が、ダメなときのみんなの逃げ場みたいな場所になったらいいなと思っております」とメッセージを送り、ラストナンバー「swim」をプレイ。アウトロでGENはしゃがみこんでベースをかき鳴らし渾身のプレイを見せ、約1時間半におよぶワンマンライブを締めくくった。

9月13日の沖縄・桜坂セントラル公演をもって同ツアーの全公演を終えたばかりの04 Limited Sazabys。11月からはニューシングル「TOY」を携えワンマンツアー「TOY tour 2015」を実施する。