「珍しい動物を捕獲！」田口トモロヲが黒猫・大知を絶賛

本日4月20日に行われた映画「色即ぜねれいしょん」完成披露試写会で、主演の渡辺大知（黒猫チェルシー）ほか出演者・関係者らによる記者会見が開かれた。

記者会見の席に登壇したのは主演の乾純（いぬいじゅん）役を務めた渡辺をはじめ、リリー・フランキー（父親役）、堀ちえみ（母親役）、峯田和伸（銀杏BOYZ/ヒゲゴジラ役）、臼田あさ美（オリーブ役）、田口トモロヲ（監督）、みうらじゅん（原作者）の計7人。

撮影中はまだ現役高校生だった渡辺は、主演という大役ながらも初々しいたたずまい。実際に彼と同い年の息子がいるという母親役の堀ちえみは「大知がかわいくてかわいくて（実際の）息子を見ては大知を思い出すぐらい」「大知というすごく素敵な少年と出会えたこと、それが何よりの宝物になりました」とすっかり愛情が沸いているようで、これに対し渡辺も「第二のお母さんができました」と笑顔でコメントした。

監督の田口も、渡辺との出会いについて「（前作『アイデン＆ティティ』の主演）峯田くんに続く、珍しい動物を発見、捕獲！っていう（笑）。それは大成功だったと自負しています」と大満足の様子。音楽関係が多いキャスティングについては「『意外性があって、正統である』というところでキャスティングできたらなと考えたら、こういうメンバーになりました。奇をてらっているわけではなく、あくまで正統ではあると思うんです。これは観ていただければ納得してもらえると思います」とその思惑を語った。

監督が最終的に渡辺を主演に選んだ決定打は「ニブく光り輝いてたから。ただ輝いてるんじゃなく、文系でウジウジしてて、童貞マインドをキープオンしているところ」だという。「彼みたいな人は今までだったらサブキャラだったと思うんですよ。あんまりイケメンだったり芝居がうまかったりする、確実にコイツはモテるだろうって奴に主演やられたら腹立ちますんで（笑）。いい選択であり、いちリアル高校生を抜擢することにOKしてくれたプロデューサーの勇気と男気には感謝しています。（渡辺に）ホメてんだよ？」と、胸を張って新人俳優・渡辺大知を世に送り出す構えだ。

渡辺と同じくミュージシャンを本業に持つ峯田は「第一印象では『バカにしてやろうかな』と思ってたんですけど、会ったらすごくしっかりしてて、年上みたいでした。勉強になりました（笑）」とコメント。また、父親役のリリーは「彼は夕焼けに感動して泣くぐらいイタい子なんですよ。今の時代の若者とは思えない『ひとりオールウェイズ』みたいな」と渡辺の愛すべきキャラクターを表現し、ヒロインを演じた臼田も「主人公の純を愛しく思えたのは、渡辺くんだったからだなと思いました」と渡辺の魅力を伝えた。

「俺の高校生時代にホントにソックリなんだ、顔が」と語ったのは、純のモデルである原作者・みうらじゅん。「“童貞をこじらせている”のが顔に表れている。これは悪い意味ではなく、いいこじらせ方なんですよ。こじらせた人のみの才能というものがあって」と、やはり渡辺の独自のたたずまいを絶賛するコメントを寄せた。

田口自身が「今までの青春映画がとりこぼしたものが全部入っている」と語る、監督映画第2作「色即ぜねれいしょん」。上映はシネセゾン渋谷、新宿バルト9ほか全国の映画館で8月よりスタートする。