「READY STEADY go!go!」は5月5日を“go!go!”の日として彼らが2014年にスタートさせた年に1度の自主企画イベント。通算2度目の開催となる今回は、所属レーベルの先輩である
先攻を務めたSAKANAMONは藤森元生(Vo, G)の「いらっしゃいませ、こんばんは! 初っ端から声出していきましょう!」という言葉を合図に「幼気な少女」でライブをスタートさせると、「ミュージックプランクトン」「ジリキの迷宮」とアッパーなナンバーを連発して観客のテンションを一気に引き上げる。続く「空想イマイマシー」ではバニラズの「バイリンガール」のワンフレーズを楽曲に織り交ぜるサービス精神でオーディエンスを楽しませた。
藤森は「バニラズとツーマンなんて初めてだよね。うれしいです、ありがとうございます」とバニラズへの感謝を表す。森野光晴(B)は「みんな自由に楽しんでね」と呼びかけた。「TSUMANNE」では藤森の「世の中にはつまんないこといっぱいありますよね! みんな、それぞれのつまんないことを思い浮かべて、鬼の形相で歌に込めてください!」という呼びかけで「つまんねえよ」というフレーズのコール&レスポンスが巻き起こる。観客の大きな反応に森野は「ライブは全然つまんなくないです!」と満足げな笑みを浮かべた。
MCではバニラズのエピソードが語られ、木村浩大(Dr)は「バニラズはみんないいやつだよね。俺すごいおしゃべりなんだけど、そんなウザい俺にもみんな話しかけてくれる!」と話して会場を笑わせる。森野は「僕らとバニラズがもっと深い仲になるために、もうひと盛り上がりしませんか!」とオーディエンスに呼びかけ、観客の大きな歓声を誘った。歓声を受けたメンバーは「マジックアワー」を威勢よくプレイし、藤森は曲中で「愛してるよ、バニラズー!」と絶叫。「TOWER」では藤森がギターを置き、ハンドマイクで歌いながら激しいダンスを踊ってフロアを一層盛り上げる。ラストのビビッドなナンバー「アリカナシカ」で会場をダンスフロアに変貌させた3人は、最後に彼らのキャラクター「サカなもんくん」の人形を掲げ、さっそうとステージを後にした。
バニラズのステージは「アクロス ザ ユニバーシティ」で幕開け。長谷川プリティ敬祐(B)は笑顔でステージを動き回り、牧達弥(Vo, G)と宮川怜也(G)は前方のバーに足をかけてギターをかき鳴らして、それぞれに1曲目からフルスロットルのパフォーマンスを見せた。2曲目に「エマ」が投下されると、ファンの盛り上がりは加速。長谷川は「年に一度の『READY STEADY go!go!』へようこそ! 今日はgo!go!の日、そしてこどもの日! みんな子供時代に返ったような気持ちで最後まで楽しんで!」とオーディエンスを歓迎した。
ライブ中盤「サマータイムブルー」を届けた彼らは、続けて「トロピカリア」を披露。長谷川のホイッスルの音色も相まって、会場のムードは季節を先取りするように夏の色に染まっていった。MCでは、メンバーがSAKANAMONに感謝を伝える。SAKANAMONが「バイリンガール」を演奏したシーンを振り返った長谷川は「まさか演奏してくれるとは思わなかったですね」と感激の面持ちを浮かべた。すると彼は続けて「今日はSAKANAMONがやってくれたんで、僕らは『バイリンガール』やりません!」と宣言。「えー!」と観客から声が上がると、にやりと笑みを浮かべながら「と、いうわけで次の曲聞いて下さい。『バイリンガール』!」と曲紹介し、フロアの空気を落胆から歓喜へと導いた。牧がパワフルなボーカルを聴かせた「ホラーショー」では長谷川が「SAKANAMONに恩返ししましょう! 魚といえばサカナクション! フィッシュマンズ! SAKANAMONやろー!」と絶叫し「おさかな天国」の大合唱を誘う場面も。彼の指揮に合わせて、会場にはロックンロールに装いを変えた「おさかな天国」が響き渡った。
牧の「バニラズの魔法にかかる準備はOKですか!?」という呼びかけでスタートした「マジック」で、彼らのステージは佳境へ。ミラーボールの光の下で自由に暴れるオーディエンスの盛り上がりに拍車をかけるように、宮川はエモーショナルなギターソロを響かせた。本編最後に披露されたのは「オリエント」。ジェットセイヤ(Dr)のマーチングドラムに乗せ、牧は「僕らの大好きなバンドを呼んで、大好きなみんなと近い場所で音楽を楽しみたくて、こういうイベントを企画しました。これから僕らはもっとガンガン進んで行きます。これからはもっといろんな場所で一緒に楽しめたらなんて思ってます!」と意志表明し、優しい歌声を届けた。
オーディエンスがアンコールを求めると、ステージにはジェットセイヤが1人で登場する。センターでマイクを握った彼は「イベントにはテーマソングが必要やろ』て思って、俺、曲作ってきました! その名も『レディー!ステディー!ゴー!ゴー!』です!」と切り出した。彼の呼び込みでほかの3人が登場すると、その言葉通りアンコールは初披露の新曲「レディー!ステディー!ゴー!ゴー!」でスタート。ドラムセットに座ったジェットセイヤはメインボーカルを取り、牧、宮川、長谷川の軽快な演奏に乗せてパワフルな歌声を響かせる。演奏を終えると長谷川は「また来年のイベントではさらに肉付けされていると思います」と楽曲の“進化”を予告。ジェットセイヤは「来年はスカバージョンになってるかも」と冗談めかして笑った。4人は「ライクアマウンテン」をプレイしたのち、SAKANAMONの3人をステージに呼び込む。牧は「今日はみんなで1曲やろうと思います。演奏するのはレーベルの先輩の曲なんですが、俺たちロックが大好きなんで、この曲にしました」と語り、7人は最後にくるり「ロックンロール」のカバーをオーディエンスに届けた。牧と藤森は交互にボーカルを取り、森野と木村はそれぞれマラカスとタンバリンを鳴らしながらバニラズのメンバーと笑顔を交わす。ラストはプレイヤー陣と観客が息を合わせたジャンプで締めくくり。高揚感あふれる会場を見渡した牧は「最高でした、ありがとう!」とオーディエンスに感謝を伝え、大団円のうちにイベントの幕を下ろした。
go!go!vanillas presents READY STEADY go!go! vol.02
2015年5月5日 新代田FEVER セットリスト
SAKANAMON
01. 幼気な少女
02. ミュージックプランクトン
03. ジリキの迷宮
04. 空想イマイマシー
05. ぱらぱらり
06. 爆弾魔のアクション ~願い~
07. TSUMANNE
08. マジックアワー
09. 便乗鴎の世界
10. 君の○○を××したい
11. TOWER
12. アリカナシカ
go!go!vanillas
01. アクロス ザ ユニバーシティ
02. エマ
03. ハイテンション
04. ミスタースウィンドル
05. サマータイムブルー
06. トロピカリア
07. バイリンガール
08. トワイライト
09. ホラーショー
10. マジック
11. オリエント
<アンコール>
12. レディー!ステディー!ゴー!ゴー!
13. ライクアマウンテン
14. ロックンロール / くるり
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音楽ナタリー @natalie_mu
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