渡辺大知、清志郎直筆の油彩画前に「本当に光栄」主演ドラマ会見に登場

5月3日（日・祝）にNHK BSプレミアムで放送されるドラマ「忌野清志郎 トランジスタ・ラジオ」の会見が本日4月28日に東京・NHKにて行われ、主演を務めた黒猫チェルシーの渡辺大知（Vo）、共演の中条あやみ、田辺誠一が出席した。

忌野清志郎の青春時代をドラマ化したこの作品は、清志郎が実際に通っていた東京都立日野高等学校を舞台に1960年代末の若者たちの青春群像を描いたもの。渡辺は2学年上の栗原清志（忌野清志郎）の背中を追う美術部の1年生・坂口雅彦を演じた。

挨拶に立った渡辺は「自分自身も忌野清志郎が大好きで、尊敬し続ける大切な存在です。清志郎さんの青春時代を描いた作品に出演できて本当に光栄でした。最初は不安もあったけれど、作品に入っていくうちに清志郎に魅せられながらも1人の個として輝けるようもがいている青年を演じることができたと思います」と充実の表情を浮かべた。日野高校で行われた撮影について質問が飛ぶと「正直言うと、思い描いてたのと全然違ったんですよ。『俺の思ってた清志郎の高校はこんなんじゃない！』って（笑）」と告白。彼は続けて「でもそれはいいことだと思って。音楽っていうのは、聴いた1人ひとりの中にその曲の世界が広がっていくものなんじゃないかなって思うので」と語った。

渡辺演じる坂口が校舎の屋上で出会う女子高生・永嶋美智代役の中条は「今回初めて清志郎さんの曲を聴いたのですが、聴いているうちにどんどん曲を好きになっていく自分がいました」とコメント。RCサクセション「ぼくの好きな先生」で歌われた美術教師の小林先生を演じた田辺は「僕は中学生の頃にRCサクセションが好きになりました」と自身の思い出を振り返り「清志郎さんの曲は1曲1曲に物語がある。その物語を今回のドラマで立体化できたんじゃないかなと思います」と自信をのぞかせた。

なおこのドラマの制作には清志郎にゆかりのある人々が参加している。タイトルロゴは清志郎の長女・百世が手がけたほか、音楽は矢野顕子が担当。矢野はドラマの映像を観ながら即興のピアノ演奏を行ってBGMを収録した。加えて劇中には清志郎が高校時代に卒業制作のために描いた油彩画「顔のない自画像」が登場する。会見では、日野高校の校長室に普段飾られているというこの作品が公開された。田辺は「この作品を観ながら撮影をしていました。清志郎さんは当時からピンクが好きだったんですね。未来への期待と不安が入り混じったような思いを感じます」とコメントした。