グッドモーニングアメリカ、歓喜の“トーキョーシティ”でツアー終幕

グッドモーニングアメリカが3月22日に東京・Zepp Tokyoにて全国ツアー「inトーキョーシティツアー2014-2015」の最終公演を行った。

このツアーは彼らが昨年11月にリリースした最新アルバム「inトーキョーシティ」を携えて行っていたもの。ツアーは前日21日と22日のZepp Tokyoでの2DAYS公演で締めくくられた。

暗転すると場内には“たなかしん左衛門”なる人物のアナウンスが。そしてステージに忍者姿のたなしん（B, Cho）が宙吊りで現れ、サーカス団員さながらに宙吊りでくるくると回り喝采を浴びた。ステージに下りてくると、東京タワーやスカイツリーなど東京にまつわる観光スポットを叫ぶコール＆レスポンスで場内を景気付け。さっそく温まったところでほかのメンバーが登場し、4人はアルバム「inトーキョーシティ」の表題曲でアグレッシブにライブの幕を開けた。

バンドは「やれんのか、東京！」とファンを焚きつけ、最新アルバム収録曲を連投。ペギ（Dr, Cho）の繰り出すパワフルなドラミングに乗せて、渡邊幸一（G, Cho）のソリッドなギター、金廣真悟（Vo, G）のハイトーンなボーカルが広がる。また「STOP THE TIME」ではたなしんによる恒例のポーズ“ファイヤー”にあわせて火柱が上がるなど迫力満点の演出も展開された。

前半戦をパンキッシュなナンバーで一気に駆け抜けた4人は、向き合って息を合わせると「春が迎えに来るまで」で場内の熱気をクールダウンさせる。ピンク色の柔らかなライティングに包まれたステージで、しっとりとスローチューンをプレイした。中盤には金廣がツアーを振り返りながら競演バンドやスタッフ、ファンへの感謝の思いを真摯に語る。そして「みんながいるおかげで僕たちは前に進めてると思います。戦い続けるみんなへ」と言い、バンドは「スクランブル交差点」を演奏。ダイナミックなアンサンブルに乗せ、金廣は目を閉じて美しいファルセットを聴かせたり、地面を踏みつけて声を荒げたりと、感情を込めて歌唱した。渾身のプレイの余韻が残る場内にペギのドラムが響き渡ると、そのリズムをヒントに観客から自然とシンガロングが発生し、バンドは「未来へのスパイラル」へ。ファンとの一体感を増した4人はラストナンバー「STAY WITH ME」までさらなる熱演を見せた。

アンコールではまず最初に金廣が1人で登場。ファンとフランクに会話を交わし、弾き語りで「餞の詩」を披露する。彼は振り絞るように声を張り上げ、ファンはその歌声にじっと聴き入った。ほかのメンバーも加わると、渡邊が「みんなのおかげで最高の景色が観れました！」と興奮気味に告げる。そしてドロップされた「拝啓、ツラツストラ」では、フロアに銀テープが放たれ、4人はうれしそうな笑顔を見せた。

バンドはここで11月27日に東京・日本武道館にてライブ「挑戦 第七夜」を行うことを発表。ファンからは悲鳴にも似た大歓声が上がる。渡邊は「高校の頃からバンドを組んで、活動休止もあったし、メンバーチェンジもありました。何度も何度も心が折れそうになったけど、こうやって続けてこれたのはみんなのおかげです。これからもずっと、武道館も武道館の先もずっとずっと一緒に前に進んでいきましょう」と熱くメッセージを送った。そしてバンドは歓喜に包まれた会場に「空ばかり見ていた」を投下。盛大なシンガロングが発生する中、大団円のうちに全国ツアー「inトーキョーシティツアー2014-2015」の幕を下ろした。

※記事初出時、本文に誤りがありました。訂正してお詫びいたします。