藍井エイル、開発者とハイレゾの今と未来語る

藍井エイルが昨日1月17日、東京・ソニービル6F 6Bフロアで行われた「『ウォークマンぴあ』発刊記念トークイベント」に出演した。

これはムック「ウォークマンぴあ」が刊行されたことと、ソニーのハイレゾ対応ウォークマン「NW-ZX2」が2月14日に発売されることを記念して開催されたイベント。「ウォークマンぴあ」は、ウォークマンの発売35周年にあたり、35人のアーティストやクリエイターらにハイレゾ対応ウォークマンとハイレゾ音源をレビューするムックで、藍井は小室哲哉、ジミー・ペイジ、奥田民生、尾上松也らとともに登場している。イベントにはその藍井と、ハイレゾ対応ウォークマンの開発・プロモーションを手がける、ソニーの佐藤朝明シニアエレクトリカルエンジニア、黒川直通マーケティングストラテジスト、ハイレゾ音源を多数配信するmoraの中川雄策氏が登壇した。

藍井が「ウォークマンぴあ」誌上で初めて試聴したハイレゾ音源について「音の奥行き、空間が感じられ」それでいて「高音が自然で耳に優しかった」とコメントしたところからトークはスタート。これにうなずいた黒川氏は「藍井さんの曲を試聴するとわかるが、女性ボーカルの声の伸びを感じられ、また聴き疲れしない」とハイレゾ音源の特徴を解説する。また佐藤氏が「NW-ZX2」の先代機「NW-ZX1」が実勢価格7万円のハイエンドモデルながら好調なセールスを記録したことを、中川氏がmoraでは藍井も多く手がけるアニメソングのハイレゾ音源のダウンロード実績が高いことを指摘。さらに藍井が「レコーディング中『こんなの誰にも伝わらないんじゃないか？』と思いながらも声の細かいニュアンスにこだわっているが、ハイレゾ音質ならその表現も正しく伝えられる」と語るなど、登壇者はハードの制作陣、ソフトの販売事業者、ソフトのクリエイターというそれぞれの立場からハイレゾ音源の魅力と現状を整理した。

そしてこの日のMCを務めた望月展子「ウォークマンぴあ」編集長から、今後ハイレゾ音源が普及したら表現にも変化は起きるか？と水を向けられた藍井が、ライブの観客の歓声をハイレゾ音質でレコーディングし、その音声を次回作の一部に使用してハイレゾ音質でリリースすれば、スタジオ音源でありながらも臨場感があり、しかもハイクオリティな作品ができるのではないか、と回答すると、他の登壇者から軽いどよめきが。佐藤氏、黒川氏は「次の製品開発のためのいい宿題をもらいました」と笑顔で口を揃えていた。

なお今回の会場となったソニービルの8階OPUSでは2月7日まで「ハイレゾ loves Anime Music」という企画を展開中。藍井、春奈るな、綾野ましろの歌うアニメソングのビデオクリップのハイレゾ音質バージョンを、200インチの大型スクリーンで上映している。

また藍井はニューシングル「GENESIS」を2月18日にリリース。表題曲は現在放送中のアニメ「アルドノア・ゼロ」第2期エンディングテーマに採用されている。