黒崎真音、全国ツアー赤坂で終幕「私にとっての楽園はライブ」

黒崎真音が1月11日に東京・赤坂BLITZにて全国ツアーのファイナル公演「LIVE TOUR 2014～2015 MAON KUROSAKI WINGS OF EDEN -GARNET!!-」を実施した。

11月から福岡、宮城、愛知、京都と全国4カ所を回り、この日赤坂でツアーファイナルを迎えた黒崎。舞台の幕が開くと、彼女はステージ後方センターに据えられたドラムセットの奥のお立ち台に佇んでいた。スポットライトを浴びた黒崎は「黎鳴-reimei-」でライブをスタートさせる。伸びやかな歌声で会場のボルテージを一気に上げた彼女は、続く「Lisianthus」の曲中に「WINGS OF EDENへようこそ！」と叫んでファンを歓迎した。

最初のMCで「やっと会えたね！ 今日は音楽に乗せて、私が今思ってる気持ちを届けていきます。赤坂、ついて来れますか！」と呼びかけた黒崎は続く「UNDER/SHAFT」で星野威（G）、キタムラユウタ（B）を引き連れてファンを煽る。熱いパフォーマンスにオーディエンスはヘッドバンギングで応じた。さらに彼女は「SCARS」「Glanz～沈黙の雪～」とアッパーチューンを畳みかけ、艶やかなダンスで観客を魅了した。

前半戦を駆け抜けた黒崎は「color me dark」をしっとりと歌い上げると「ツアー最終日の赤坂。前から見たみんなの笑顔、超最高です。このツアーの存在が、いつも光となって私の背中を押してくれていました」と語り「光-I Promise you-」を披露する。ハイチェアーに座り、1人ひとりに語りかけるように言葉を届ける彼女の歌声に、オーディエンスはじっくりと聴き入った。続く「hear..」でも、曲前に黒崎は「今日みたいな最高な瞬間が迎えられて幸せ。みんなのことを思ってこの曲を歌います」と話し、ファンに感謝の思いを伝えていた。

一度ステージから退出し、ライダースジャケット風のミニドレスに衣装を替えた黒崎は「後半戦も盛り上がっていくよー！」と「X-encounter」でステージを再開させる。ファンとのコール＆レスポンスで一体感をさらに高めた彼女は続く「-Autonomy-」で元気にステージを駆け回って歌い上げるパワフルなステージングを見せた。「ラストスパート行くよ！」というシャウトとともに披露された「starry × ray」「メモリーズ・ラスト」では、ステージの両端に設置されたお立ち台に飛び乗ってファンと視線を交わし、力強い歌声を響かせる。彼女の熱いパフォーマンスに、フロアからはひときわ大きな歓声が上がった。

ファンからの喝さいを一身に集めた黒崎。彼女は曲間のブレイクで「今日のライブ、気付いたことがいっぱいあるんだけど、一番強く実感したことがあります。私はライブが1番好き!!」と喜びを爆発させた。彼女は続けて「だから、今日ここまで来てわかったこと。私にとっての楽園は、ライブでした。みんなが気付かせてくれました、ありがとう」とつぶやき「楽園の翼」を笑顔で歌い上げる。そして「このツアーが私の支えになって、今日のために走ってきました。この瞬間に出会えてうれしいです。ツアーを通じて私が感じた気持ちを歌にして、今日のために曲を作ってきました」と新曲「Garnet～この夕陽の下で～」を届けた。感謝と繋がりを歌うこのバラードナンバーに、ファンはじっくりと耳を傾ける。丁寧に言葉を紡いだ黒崎は歌い終えると「素敵な楽園を見せてくれてありがとう」と笑顔を浮かべた。本編最後の楽曲「REINCARNATION」を歌い、彼女は丁寧にお辞儀をしてステージを後にした。

アンコールは「Magic∞world」でスタート。ツアーTシャツとパーカーに着替えた黒崎は元気に飛び跳ね「まだまだパーティーするよ！」と「FRIDAY MIDNIGHT PARTY!!」でファンと盛り上がる。この曲のあとのMCでは、「Scanning resolution」が今春配信予定のスマートフォン向けゲーム「メイデンクラフト」のオープニングテーマに決まったことが彼女の口から告げられた。そして彼女は改めてツアーを振り返って「初めてツアーをやってきて、みんなと一緒に作ったツアーだったなと思っています。感謝の気持ちをこめて」と語り、「story～キミへの手紙～」を披露。最後は観客と一緒にジャンプして、楽曲を締めくくった。

ファンからの鳴りやまない拍手と歓声に応えて、ライブはダブルアンコールに突入。黒崎はオーディエンスに感謝を伝え「今回のライブは、ダークな所から明るい所へと向かっていくようなセットリストにしました。最後にこうしてみんなで笑える瞬間って最高だな」とステージに懸けた思いを明かした。また、1月13日が誕生日であることから、彼女はファンに「バースデーソングを歌ってほしいです！」とリクエスト。バンドメンバーの伴奏に乗せてファンが大合唱のプレゼントを贈ると、黒崎は「いやあ、幸せです。にやにやが止まりませんな」とはにかんだ。そして彼女が「それでは、『Wishful☆Garnet』。」とラストナンバーのタイトルを告げると、イントロとともにフロアは赤いペンライトの光一色に。これは黒崎へのプレゼントとしてファンが企画したサプライズで、一瞬にして赤い光が広がった目の前の光景に彼女は「びっくりした！」と思わず言葉を漏らした。楽曲を歌い進めるにつれ、彼女の瞳には涙が溜まっていく。黒崎は最後に「びっくりしちゃって……本当にありがとう。このツアーが幸せだったのも、みんなが温かい気持ちを向けてくれていたからです」と語りかけた。なごやかなムードの中で、ステージは終幕。名残惜しそうにファンに手を振り続けた黒崎はオフマイクで「また会おうね！」と呼びかけて再会を誓った。

なおこの公演の模様は3月にMUSIC ON! TVにて放送される。