3日間にわたった幕張メッセ公演には計4万2千人が参加。最終公演ではホストであるVAMPS、「HALLOWEEN PARTY」のレギュラーDAIGO、ともに2度目のイベント出演となる
トップバッターは2日目に続きDAIGOが担当した。連日異なる仮装でオーディエンスを楽しませている彼だが、この日は人気ゲーム「モンスターハンター」のキャラクターに扮して登場。細部まで凝った特注の鎧に身を包んだ彼は、手始めにメインステージに現れたかわいらしい馬をバンドメンバーとともに狩り、その勢いで「無限∞REBIRTH」からライブをスタートさせた。ランウェイでのパフォーマンスも堂に入ったもので、客席をしっかり見渡しながら情熱的な歌声で観客を惹き付けていく。「幕張最終日ということで、ハロウィンロス症候群になりそうですけど……」と「HALLOWEEN PARTY」への熱い思いを明かし、「今日(の仮装)は『モンハン』ということで、最高の狩りに行きたいと思うんですね。お前らひと狩り行こうぜ!」と煽り、ダンサーとのフォーメーションでも魅せる「BUTTERFLY」やチャーミングなラブソング「心配症な彼女」を披露。最後は客席を全力疾走しながら「CHANGE !!」を歌い上げ、「それではDAIGO、もうひと狩り行ってきます!」という言葉をもってステージをあとにした。
カラオケ大会「From KARAOKE to the STAGE」を経て始まったのは、乃木坂46のステージ。昨年は黒いゴシックテイストの衣装でそろえた彼女たちだったが、今年は可憐な天使の仮装に挑戦した。幕が上がりガーリーな衣装に身を包んだメンバーが姿を表すと、場内は一気に華やかな空気で包まれる。「夏のFree&Easy」で勢いをつけた彼女たちは、「気づいたら片想い」「何度目の青空か?」とシングル曲を連投。メンバーの弾けるような笑顔と息の合ったダンスに、オーディエンスは大きな拍手と声援を送った。しかし、殺人鬼ジェイソンをイメージさせるマスクを被ったキャストの登場で空気は一変。ランウェイを逃げ惑う乃木坂の面々だが、マシンガンで撃たれ全員が倒れてしまう。オーディエンスが固唾を飲んで次の展開を待つ中、ドレスに血糊を付けたメンバーが次々とよみがえり、「制服のマネキン」を切れ味の鋭い振り付けとともにパフォーマンスした。さらに生駒里奈の「会場のお兄様、お姉様もっと楽しんでいきますよ!」という言葉から「おいでシャンプー」が始まると、場内は一気に明るい雰囲気に。メンバーはランウェイやステージをくまなく動き回り、チャーミングなダンスでオーディエンスの笑顔を誘った。
その後、転換中に行われたファッションショー「HALLOWEEN COLLECTION」には、アニメ「妖怪ウォッチ」のキャラクター・ジバニャンに扮したShinya(
3番手のシドもほかの出演者に負けぬ、気合いの入った仮装で登場。ゆうや(Dr)はブルース・リー、明希(B)は「るろうに剣心」に登場する志々雄真実、Shinji(G)は「聖闘士星矢」に登場するカミュと個性的なファッションで観客を楽しませる。中でも観客をどよめかせたのは、ゲーム「スーパーマリオブラザーズ」のメインキャラクター・マリオに扮したマオ(Vo)。8bitのテーマ曲をバックに、青いつなぎと赤いシャツ、ロゴ色の帽子に口ひげを付けたマオがジャンプしながら現れると「えー!!」という驚嘆の声があちこちであがる。しかし、「証言」を歌い上げる狂おしい声がスピーカーから流れだすとざわめきは消え、観客はその声に酔いしれた。2曲目の「Dear Tokyo」から明希とShinjiは早速ランウェイに繰り出し、アグレッシブなプレイを展開。ゆうやはときに軽やかに、ときに激しくリズムを刻み、ランウェイにいる3人をバックアップする。強烈な仮装とストイックな演奏とのギャップにオーディエンスはすっかり心を奪われていた様子だった。またマオは「改めましてこんばんは。こう見えてシドです」と念押しするように挨拶をし、さらには「俺、これ持つとパワーアップするんだよね」とハテナブロックを模した箱からスターを取り出しランウェイを駆けたりとユーモアたっぷりのパフォーマンスでも魅せていた。
この日のVAMPSは、バラードナンバー「VAMPIRE'S LOVE」でオープニングを飾りオーディエンスの意表を突いた。K.A.Z(G)、Arimatsu(Dr)、JIN(Key)、Ju-ken(B)の4人が馬車にのって現れたのちに幕が上がり、「VAMPIRE'S LOVE」のPVと同じ紳士的な吸血鬼に扮したHYDEが姿を見せる。彼は一輪のバラを手に墓標に寄り添いながら、K.A.Zの弾く切ないギターのフレーズに乗せて壮大なラブソングを歌い上げ観客をうっとりとさせた。曲が終わると彼は物憂げな表情を浮かべゆっくりとランウェイの中心へ移動していく。彼が天井から降りてきたドクロをあしらったハットを被ると同時に、HALLOWEEN JUNKY ORCHESTRA仕様の衣装に早着替え。そのまま空中に浮かぶと客席エリアの上空を移動しながら、「HALLOWEEN PARTY」をシャウト混じりに熱唱した。
「ANGEL TRIP」の間奏でHYDEは「今日は本来の姿で、私服で登場しました。一番さらけだせる格好かなと。『最終日、これでビシっと決めたい』とK.A.Zくんが言ってました」「パーティを抜け出さないかい? トイレにいかないか? 2人きりで……大好きっ!」と先ほどのマオのマネをして、観客の興奮を最高潮に引き上げる。さらに「TROUBLE」ではHYDEとK.A.Zがフロートで客席エリアの後方まで移動し、合流したところで肩を寄せ合いながらセッションを展開。そしてVAMPSは「REVOLUTION II」と「SEX BLOOD ROCK N' ROLL」を連続で畳み掛け、激しい余韻を残したまま終了となった。
ラストアクトのHALLOWEEN JUNKY ORCHESTRAは、HYDEがサディスティックな指揮で演者を翻弄する「Penalty Waltz」からスタート。誰かがミスをするたびHYDEはうれしそうな表情を浮かべ、このコーナーを存分に楽しんでいることをうかがわせた。マツコデラックスならぬ“アニスデラックス”に扮したセクシーなAnis(MONORAL)の登場後は、罰ゲーム付きの「Rhythm Game」へ。ここでは乃木坂46の生駒里奈と生田絵梨花、HYDE、逹瑯が箱の中にある物を手で触れて当てるという罰ゲームの憂き目に遭っていた。
その後、HYDEの紹介でスペシャルゲストの
HYDEは「すごく楽しいね。やれるとは思わなかったね」と口にし、アーティストたちも観客も浸るも終演の時刻は刻一刻と迫り、いよいよラストナンバーの「HALLOWEEN PARTY」へ。TAKUROとHISASHIという2人のギタリストによっていつもとは違う雰囲気のアンサンブルが紡がれ、不気味でハードなムードが醸し出される。曲の終盤でアーティストたちは客席エリアに降り立ち、お菓子を配ったり、プレイをしたりと大忙し。またHYDEとHISASHIが握手したのちに抱き合う場面もあり、一夜限りの競演に会場はフィナーレまで大盛り上がりだった。
なお「HALLOWEEN PARTY 2014」は、幕張公演とは異なるメンツが集い、10月25日と26日に兵庫・ワールド記念ホールにて実施。本日26日の公演にはゴールデンボンバーらが登場してフィナーレを彩る。
「HALLOWEEN PARTY 2014」
2014年10月19日 幕張メッセ国際展示場9~11ホール セットリスト
DAIGO
01. 無限∞REBIRTH
02. BUTTERFLY
03. 心配症な彼女
04. CHANGE !!
乃木坂46
01. 夏のFree&Easy
02. 気づいたら片想い
03. 何度目の青空か?
04. 制服のマネキン
05. ロマンスのスタート
06. おいでシャンプー
シド
01. 証言
02. Dear Tokyo
03. サマラバ
04. Sympathy
05. 眩暈
VAMPS
01. VAMPIRE'S LOVE
02. HALLOWEEN PARTY -ROCK ver.-
03. ANGEL TRIP
04. THE JOLLY ROGER
05. TROUBLE
06. REVOLUTION II
07. SEX BLOOD ROCK N' ROLL
HALLOWEEN JUNKY ORCHESTRA
01. Penalty Waltz
02. Rhythm Game
03. SCREAM
04. HALLOWEEN PARTY
リンク
- HALLOWEEN PARTY 2014
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