このツアーは昨年12月リリースのアルバム「Baitfish Attitude」を携えて行われているもの。6月25日以降の公演は「FINAL SERIES」と銘打たれ、各会場ゲストバンドを迎えての2マンライブとなった。この日のゲストは互いのバンドが音源をリリースする前からの仲だという、縁の深い
いよいよSHANKのアクトへ。ツアー名を明記した大きなバックドロップと、アルバムジャケットのデザインを模したネオン管が用意されたステージに、ゆっくりと姿を現す3人。満員のフロアを見渡すと、庵原将平(Vo, Ba)の「ようこそ! 長崎SHANK、始めます」という言葉を合図にライブをスタートさせる。1曲目からフロアにはクラウドサーファーが続出。3人はそんなオーディエンスを休ませまいとするかのように、池本雄季(Dr, Cho)の刻む高速のドラムに乗せ、次々と楽曲を畳み掛ける。庵原はときおり舌を出したり変顔をしたりとおどけてみせ、松崎兵太(Gt, Cho)はステージ前方まで進みファンを煽った。
「アロハー! SHANKです」との庵原のユルい挨拶から始まった最初のMCで彼らは「長かったですね」とツアーを振り返る。そして「東京ファイナルってことで、精いっぱいやるだけなんで」とこの日の意気込みを口にした。その後も彼らは、ダビーなイントロが印象的な「620」、盛大なシンガロングが発生した「Knockin' on the Door」など新旧のナンバーを投下。「Come Together」ではハンドクラップが巻き起こったフロアを見て、池本がうれしそうに笑顔を見せる場面も。さらに「Grimy Window」ではHEY-SMITHの満(Sax)とIori(Tp)を呼び込み、5人でスカコアチューンをプレイ。ひさびさのCD再現にファンはスカダンスやモッシュなどで興奮をあらわにした。その後のMCでは「HEY-SMITHに対する愛を伝えたい」という思いから、松崎がオカリナでHEY-SMITHの「Endless Sorrow」を披露する。続けて彼らはHEY-SMITHとの思い出を楽しそうに語り、「お互い、いいときも悪いときも見てる。腐らずにやってきてよかったなと思います。愛してるぜ!」と高らかに盟友への思いを口にした。
庵原が「HEY-SMITHとみんなに1曲ラブソングを」と告げ、「Love and Hate」でライブは後半戦へ。3人はそこから勢いを加速させ、緩急のあるメロディックナンバーでファンを魅了していく。「Cigar Store」では庵原と松崎が息の合ったジャンプを見せ、「Prayer's hand」ではミディアムナンバーに乗せた庵原が伸びやかなハイトーンボイスを場内に響き渡らせた。
最後に庵原は、今回初めて1本のツアーで47都道府県を回ったことを明かす。加えて「ツアーで出会った人、一緒にやったバンドに恩を返すためにもずっとバンドを続けていけたらと思います」と真摯に語った。そして「このBaitfish Attitude Tourで出会った人たちに1曲贈ります」と言うと、松崎がメランコリックなアルペジオを奏で始める。庵原は一礼したあと「火を付けろ!」と言い放ち、3人は「Set the fire」をドロップ。庵原はマイクスタンドが傾くほど前のめりに熱唱したかと思えば間奏ではステージを動き回り、松崎と池本は何度も顔を見合わせ、渾身の本編ラストナンバーを届けた。
アンコールで再びステージに姿を現した彼らは、渋谷で訪れたラーメン店の話題で笑いを誘ったり、ファンと会話をしたりするなど、会場を和やかなムードで包む。庵原が「また一緒に遊ぼう」とファンに語りかけると、池本がビートを刻み始め「Keep on Walking」で再度、観客を熱狂させた。その後3人は一度ステージを去るも、アンコールを求める声は止まず彼らはみたび登場。松崎のゆるやかなリフに合わせて「From tiny square room」を披露し、約1時間半におよぶロングセットで「Baitfish Attitude Tour」の東京ファイナルを終えた。
なおツアーは7月19日の長崎・Studio Do!と10月11日の沖縄・Outputという残り2公演で終幕となる。
SHANK「Baitfish Attitude Tour 2014」(終了分は割愛)
2014年7月19日(土)長崎県 Studio Do! ※ソールドアウト
2014年10月11日(土)沖縄県 Output
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SHANK、盟友と駆け抜けた東京ファイナル
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