これは彼らがニューアルバム「S.O.S」を携えて昨年8月から行った全国ツアー「“S.O.S” TOUR 2013-2014」の追加公演として実施されたもの。バンドがワンマンライブを行うのは2004年12月以来、約9年半ぶりとあって、会場にはファンはもちろん、仲間のアーティストなど多くの観客が駆けつけた。
場内が暗転すると原田季征(G)、吉橋伸之(B)、家坂清太郎(Dr)、ゲストプレイヤーの鴨居哲也(Key)が順にステージに登場。拍手に迎えられた4人はお馴染みのインストナンバー「大地の勇者達」からライブをスタートさせる。精緻なプレイで観客の興奮を煽ると、そこへ長髪を束ねた茂木洋晃(Vo)が登場。フロアを見渡しながら「G-FREAK FACTORYだ!」と力強く宣言し「クアトロー!」と何度も雄叫びを上げる。そして髪の毛をほどくと「Unscramble」へ。茂木と原田は長髪を振り乱し、吉橋と家坂は大きく体を揺らしながらパワフルに楽曲を展開していく。「チャンダンの香るこの部屋から~第二章~」の間奏では軽やかなリズムに乗せて、茂木が「やっときたな、この日が」と感慨深く語りかけ「10年ぶりのワンマン、お前らと一緒だったらできる気がするよ」と言い放つ。そしてマイクなしで続きを歌い始めるとオーディエンスも合わせて歌い始め、大合唱となった。
茂木は「日はまだ高く」でセキュリティやスタッフにも手を挙げさせ、会場いっぱいのコール&レスポンスを煽る。続く「GRANDSLAM」では全員を座らせてから一斉にジャンプさせるなど、会場の一体感を生み出した。「赤、白、黄色」という歌声をサンプリングしたイントロから始まった「ナゼカヒトハナゼカ」では、強いメッセージを込めたミディアムナンバーを茂木が力強く歌い上げる。その茂木のボーカルをなぞるような原田のギター、鴨居のメロディアスな鍵盤が場内に響き渡り、叙情的なムードに。そして曲の後半には茂木がしゃがみこみ、ブルースハープを感情のままに吹き鳴らした。
また茂木は「せっかくのワンマンなんで、みんなが聴いたことない曲をやるよ」と言い、バンドは新曲「いつの日か」を披露。ギターのアルペジオに乗せた優しいバラードに観客はじっと聴き入った。その後も5人はジャジーな「月影」やゆったりとした「隠り唄」、アグレッシブな「sore-nari」など、緩急をつけた展開で次々と楽曲を繰り出していく。
終盤、真っ赤に照らされたステージにダビーなサウンドが響き渡り始まったのは「島生民」。茂木はじっとフロアを見つめ「お前らの顔の1つひとつが勇気を与えてくれた」と感謝を述べる。そしてだんだんと速くなっていくサウンドにあわせて、「ジャンルで音楽聴くんじゃねーぞ」「くらいついていけよ」と思いの丈を次々にシャウトしていく。原田は攻撃的なギターのフレーズを弾き、家坂は頭を振り回す。バンドが渾身のプレイで轟音をかき鳴らし、吉橋が天を仰ぐと、音がぴたりと停止。するとしゃがみこんでいた茂木が立ち上がり、マイクを使わず早口でセリフのような歌詞を一気にまくしたてる。そして「今日ここでお前らと出会えたことを誇りに思う」と叫ぶと、観客からは大きな拍手が巻き起こった。5人は一呼吸置くとラストナンバー「EVEN」へ。茂木はフロア前方の柵に立ち上がり、軽やかな裏打ちのリズムに合わせて手を広げ歌唱。オーディエンスからも盛大なシンガロングが発生し、温かな雰囲気が場内を包み込んだ。
アンコールでは茂木が「今日は友人もたくさん観に来ていて……」と言い、客席後方にいた
G-FREAK FACTORY「“S.O.S” TOUR 2013-2014 FINAL ENCORE ONE-MAN SHOW ~Sound Of Survival~」
2014年5月17日 渋谷CLUB QUATTRO セットリスト
01. 大地の勇者達
02. Unscramble
03. BREAK ADDICTION
04. チャンダンの香るこの部屋から~第二章~
05. DAYS(#29)
06. SOUL CONNECTION
07. 日はまだ高く
08. GRANDSLAM
09. ナゼカヒトハナゼカ
10. SUNNY ISLAND STORY
11. いつの日か
12. 月影
13. DUB IN FIRE
14. 隠り唄(コモリウタ)
15. sore-nari
16. CHANGE THE DRIVER
17. Dirty Hearty Party
18. 島生民
19. EVEN
<アンコール>
20. 日はまだ高く
21. 風
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よっすう (うづぐしま福島) @yosuuuuuuuuuuuu
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