早世のポエトリーラッパー、不可思議/wonderboy作品集

2011年5月4日に1stアルバム「ラブリー・ラビリンス」を発表し、その約1カ月後に不慮の事故により24歳の若さで亡くなったラッパー、不可思議/wonderboy。彼の音源をまとめた作品集「不可思議奇譚」が、「ラブリー・ラビリンス」の発売日と同じ5月4日にリリースされることが決定した。

この作品は、アルバムの特典CD-Rに収録された楽曲や、物販、限定販売などでしか手に入らなかったアルバム未収録音源をコンパイルしたもの。アルバムとはひと味違った魅力を持つ、ビートのない漫談のような語り部としての彼の表現が楽しめる1枚だ。

不可思議/wonderboyは大学在学中にラップを始め、2007年に観たポエトリーリーディングの大会に衝撃を受けて活動場所をクラブからポエトリーイベントに移行。数々の詩人やスポークンワーズパフォーマーと共演し、「ポエトリーラップ」のスタイルを確立する。2010年には東京・代々木公園で開催された野外朗読サイファーで予選を勝ち抜き、国民的詩人・谷川俊太郎と降神とのサイファーを経験。2011年には谷川俊太郎のイベントで谷川の詩をラップにした楽曲「生きる」を披露し、のちに谷川本人から直接音源化の許諾を得た。没後、2012年には生前の音源を再構築した2ndアルバム「さよなら、」や、中原中也賞詩人・三角みづ紀の監修によるトリビュートアルバム「覚えたての呪文～不可思議/wonderboyトリビュート～」も発売された。

不可思議/wonderboy「不可思議奇譚」収録曲

01. 所信表明演説
02. talk about spoken words
03. 暗闇が欲しい
04. この海の向こうに
05. 続・素顔同盟
06. 人殺しのカクテル（EeMu Remix）
07. 銀河鉄道の夜（Paranel Remix）
08. 偽物の町（STUDIO SESSION）