佐々木敦&南波一海の「聴くなら聞かねば!」 4回目 中編 [バックナンバー]
劔樹人&ぱいぱいでか美とアイドルファンの未来を考える
疑似恋愛じゃない!本当に恋しているだけ
2021年5月7日 21:00 15
構成
Berryz工房の伝道師
佐々木敦 前回、アイドルのファンにはさまざまな年齢の方がいるという話をしましたが、かく言う自分もこの歳になってアイドルにハマりまして(笑)。僕みたいに急にアイドルに目覚める人って多いんですか?
ぱいぱいでか美 めっちゃいますよね。
劔樹人 あのね、そういうのって突然起こるんですよ。僕の周りのバンドマンたちにも最近起きてます。ハードコア界隈だと〇〇さんや、 南波さんに近いところだと〇〇の〇〇も最近ちょっと来てます(笑)。
南波一海 えっ、そうなんだ(笑)。
佐々木 何かそうなる理由があるんですかね?
劔 なんでだろう……わかんないな。
南波 僕は、アイドルソングにある種の抵抗があって壁を作ってきたというか、今まで聴いていなかった人ほどハマりやすいんじゃないかと思っていて。なんでもそうだけど、その人が持っていた殻を突き破った瞬間って、周りにもその変化が伝わりやすいと思いますし。「あいつがハマったぞ!」って。
佐々木 今まで「アイドルが好き」なんてひと言も言ってなかった人が、急に言い出してびっくりするみたいな。
劔 なるほど(笑)。それでいうと、アイドルにハマることに年齢はあまり関係ないかもしれないですよね。
でか美 どちらかというと、その人の精神状態とかのほうが大きいかもしれない。やっぱり心が弱ったときにアイドルは寄り添ってくれますから(笑)。
佐々木 それについては若干思い当たるところがありますね(笑)。「今このタイミングで出会えてよかった」という感じ。若いファンにもそういう人はいるでしょうし。
劔 そうですね。とはいえ、その一方で、2010年以降はアイドルを流行ものとして見ているというか、カルチャー的な感覚の中で楽しんでいる人もいましたけどね。昔の僕も「この文化を知っている自分はやっぱりオルタナだ!」という感覚だった時期もありましたし。いやでも、ハロプロファンには少ないか。
でか美 私の場合、映画「
佐々木 伝道師的な立ち位置ですね。
でか美 そうです、まさにそんな気持ちがあって。そうしたら後輩もベリ(Berryz工房)を好きになってくれて、ICカードに一緒にももち(
佐々木 それはある意味、疎外感や孤立感の裏返しかもしれないですよね。周りにそういう人がいないから「自分だけが彼女たちのすごさを知っている」というちょっとした優越感が作用しているのかもしれない。でもそれ以上に「なんで世間の人は知らないの?」という憤りの感情のほうが強くなることもあるわけで。
でか美 10年以上ハロプロのヲタクをしてきて、大体のことはわかってきたし、衣装やグッズや曲がたまに変だなと思うこともある(笑)。でもそんな渋みも含めて大好きだし、そのうえでも絶対にメジャーな存在になるべきだといまだに思っています。正直引き合いに出すのは気が引けるんですが、本音を言えば、なぜハロプロはNiziUのように注目されないんだろうと純粋に思います。
佐々木 この間、ある女優さんに「NiziUは本当にすごいから絶対に見なきゃダメだ」と言われたんですけど、「Nizi Project」はまだ観ていない。ハマりそうで怖くて(笑)。
でか美 NiziUは最高ですよ! 素晴らしいのは当たり前。だからこそ、ハロメンもああいうふうになれる人たちなのにという思いがずっとあります。
今ならユースケさんの気持ちがわかる
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佐々木敦 @sasakiatsushi
これだけ延々話しててまだ後編があるの?とお思いでしょうが、、あります笑
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