舞台上に映画館が出現!「フリック」で木村了ら、アメリカの社会問題に迫る

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明日10月13日に東京・新国立劇場 小劇場にて開幕する「フリック」。初日に先がけ、本日10月12日、フォトコールと囲み取材が行われた。

「フリック」フォトコールの様子。

「フリック」フォトコールの様子。

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木村了演じるエイヴリー。

木村了演じるエイヴリー。[拡大]

2014年にピュリツァー賞の戯曲部門を受賞した本作は、アメリカの劇作家、アニー・ベイカーによるコメディタッチの会話劇。マサチューセッツ州の寂れた映画館を舞台に、そこで働く若者たちの不器用な人間関係や焦燥感が描かれる。日本版の演出はマキノノゾミが担当。

フォトコールでは1幕の一部が公開され、木村了演じるアフリカ系アメリカ人のエイヴリーと、菅原永二演じる白人のサムが登場。映画館の内装を模した舞台美術の中で、役作りのため日焼けサロンに8回通ったという木村と、右腕にボディペイントを施し、頭をモヒカンに刈り上げた菅原が軽やかな会話を繰り広げる。そして2人のもとに、ソニン演じる映写係のローズが現れ……。

「フリック」囲み取材の様子。左からソニン、木村了、菅原永二。

「フリック」囲み取材の様子。左からソニン、木村了、菅原永二。[拡大]

フォトコール後の囲み取材に応じたのは、出演者の木村、ソニン、菅原。エイヴリー役の木村は自らの役について「彼はいわゆる“コミュ障”でございます」とおどけながら、「映画館での勤務を通して、エイヴリーがどのように成長していくのかが見どころ」と注目ポイントを挙げる。続くソニンも「エイヴリーとはタイプが違うけれど、ローズもある種のコミュ障。強がってはいるんだけど、どこか心の隙間が埋められていないような、愛に飢えた女性」と分析する。菅原は「僕が演じるサムはプアホワイトですね。夢も希望も特にないけれど、日々を幸せに過ごしているようなキャラクターです」とそれぞれが自身が演じる人物への思いを明かした。

左から菅原永二演じるサム、ソニン演じるローズ。

左から菅原永二演じるサム、ソニン演じるローズ。[拡大]

またローズやエイヴリーがLGBTであることにも言及。木村は「社会階層やジェンダーが本作のテーマ。現代のアメリカの情勢を表しているし、日本に置き換えても共感できる部分が多いと思います」と切り込みつつ、「クスッとできる場面もありますよ」と笑顔を見せる。そして最後にソニンが「映画に関係したフレーズや人物名が多く登場するので、映画好きの方にはたまらないと思います!」と観客にメッセージを送り、取材を締めくくった。

ロビーに設置された椅子に腰かける新国立劇場のキャラクターと、ソニン、木村了、菅原永二。

ロビーに設置された椅子に腰かける新国立劇場のキャラクターと、ソニン、木村了、菅原永二。[拡大]

なお劇場ロビーには、劇中に登場する映画館の椅子が設置されており、実際に座ることも可能。来場の際は記念撮影などを楽しんでみては。公演は30日まで。

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「フリック」

2016年10月13日(木)~30日(日)
東京都 新国立劇場 小劇場

作:アニー・ベイカー
翻訳:平川大作
演出:マキノノゾミ
出演:木村了ソニン、村岡哲至、菅原永二

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