音楽ナタリー

雨パレ、マイヘア、夜ダン、フレデリックが踊った「スペシャ列伝ツアー」東京公演

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「スペースシャワー列伝15周年記念公演 JAPAN TOUR 2016 supported by uP!!!」東京・赤坂BLITZ公演アンコールの様子。(撮影:古渓一道)

「スペースシャワー列伝15周年記念公演 JAPAN TOUR 2016 supported by uP!!!」東京・赤坂BLITZ公演アンコールの様子。(撮影:古渓一道)

スペースシャワーTV主催のライブイベントツアー「スペースシャワー列伝15周年記念公演 JAPAN TOUR 2016 supported by uP!!!」が昨日3月6日に東京・赤坂BLITZで幕を閉じた。

今年の「スペシャ列伝ツアー」にはフレデリック夜の本気ダンスMy Hair is Bad雨のパレードの4組が出演。彼らは2月18日の福岡・DRUM Be-1から全国9カ所を回った。

東京公演にはオープニングアクトとして、2015年から2016年にかけて行われたスペースシャワーTVが主催する新人発掘オーディション「DayDreamBeliever supported by uP!!!」の第4弾でグランプリを獲得したバンド・TRY TRY NIICHEが登場。ヲクヤマ(Piano, Vo)が奏でる繊細なピアノの音色にメンバーそれぞれが音を重ね、力強いサウンドを作り上げる。ライブ中にはヲクヤマが「踊れる準備はできてますか?」と投げかけ、柴山大樹(G)がフレデリック「オドループ」のリフを奏でて観客を盛り上げた。

「スペシャ列伝ツアー」のライブ映像や、出演者のオフショットがスクリーンに映ったのち、トップバッター・雨のパレードがステージに姿を見せた。福永浩平(Vo)の体をくねらせ踊りながら歌唱するスタイルと、緩急のあるバンドサウンドに観客は釘付けに。曲中、福永が「自由に!」と呼びかけると、オーディエンスは体を揺らしたり、手を挙げたりと音に身を任せていく。「Tokyo」ではギターの音が出ないというトラブルに見舞われ、福永は「9カ所目、東京でまさかの『Tokyo』をミスするという……」と話して観客の笑いを誘う。ラストナンバーを残し、彼は「スペシャチームの皆さん、一緒にツアーを回ってくれたフレデリック、夜ダン、My Hair is Bad、ありがとうございました。次の曲でマジで1番カッコよかったバンドって思わせるんで、観ててください!」と宣言。そして披露された「new place」ではメンバーそれぞれが笑顔で楽しそうに演奏を行い、フロアは波打つように大きく揺れていた。

My Hair is Badは「真赤」でライブを開始。山田淳(Dr)は力強いドラミングを繰り出し、椎木知仁(G, Vo)と山本大樹(B, Cho)は声を上げて観客の熱狂を誘う。「マイハッピーウェディング 」でヘビーなサウンドに乗せてラップ調のボーカルを披露した椎木は、そのままステージ前方にへたれ込み「ウオオオー!!」と咆哮。彼は客席の最前列の柵に立つと、「ツアーが終わっちゃいます。寂“しいき”、悲“しいき”、俺椎木」とつぶやいた。そして「フレデリック、夜ダン。どうせ売れてるから相手にしてくれないと思ってた。雨のパレード、全員黒いしおしゃれだし、メロコア聴かないんだと思ってた。ツアー、俺らが全勝したいと思ってた。でもこの赤坂に立ってみて、何カ所か負けました」と話すと客席から笑いが起こった。椎木のアドリブで構成される「フロムナウオン」で彼は「『列伝』には2バンド売れて2バンド消えるという悲しきジンクスがあります。今年は誰もいなくなるなよ! フォーリミもオーラルも来てんだろ! 絶対負けねえからな!」と絶叫。3人はミディアムテンポの「優しさの行方」を経て、「クリサンセマム」で激しいサウンドを畳みかける。椎木は客席に2回ダイブしたのちステージを降りた。

夜の本気ダンスは町田建人(G)のギターリフを合図に「By My Side」を投下。曲中、マイケル(B)がステップを踏みながらアグレッシブにプレイし、観客のテンションを引き上げる。鈴鹿秋斗(Dr)は「『列伝ツアー』ファイナルへようこそー! とうとう行き着きました、東京に!」と声を上げたのち、「♪行き着いた東京ーララララ東京ー」とうろ覚えで雨のパレード「Tokyo」を歌唱し米田貴紀(Vo, G)から「全然歌詞覚えてないやん」と突っ込みを受けた。鈴鹿はMy Hair is Badについて「俺、銀杏BOYZが人生で一番好きなバンドやと思ってるんやけど、My Hair is Badはそれに値するバンドだと思います」と告白。そして雨のパレードが自分たちより1週間早くメジャーデビューしたことにも触れると「でも時代を引っ張ってくのは俺たちだ! 雨のパレード! My Hair is Bad!着いてこいよ!」と力強く声を上げた。バンドは新曲「Crazy Dancer」「fuckin' so tired」でさらに熱のあるパフォーマンスを見せ、マイケルによるヘビーなベース音を合図にラストナンバー「戦争」へ。4人は真っ赤なライトを浴びて激しいサウンドを繰り出し、フロアを狂乱状態へと導いた。

トリを務めたフレデリックは「オワラセナイト」でライブを開始。続く「愛の迷惑」では三原康司(B, Cho)、赤頭隆児(G)、サポートドラマーの高橋武(Any)が向かい合ってリズミカルなサウンドを紡いでいく。「うわさのケムリの女の子」ではステージ上に大量のスモークが焚かれ、そこに色鮮やかな照明が当たり幻想的なムードを漂わせる。三原康司は「なあ、音楽ってめっちゃあったかない? 9カ所回ってない人もおると思うけど、なんか9カ所回った気持ちにならへん? めっちゃ楽しない? どうなってんの? みんな幸せのどつきあいしよや!」と笑顔で語り、場内に和やかなムードを漂わせた。そして三原健司(Vo, G)の「まだ踊り足りてないよね? 歌い足りてないよね? 期待していい?」という言葉から、バンドはキラーチューン「オドループ」を投下しファンを大いに盛り上げた。三原健司が「幸せや! 俺らナンバーワンにはなれなかったかもしれん。My Hair is Badにボロクソ言われた。雨のパレードと夜の本気ダンスにはボコボコにされた。でも、誰よりも幸せです! 『列伝』ありがとう! 俺たちはオンリーワンだ! オンリーワンだ!」と声を上げたのち、バンドは新曲「オンリーワンダー」で本編を締めくくった。

アンコールで三原健司は出演者それぞれに向けて愛のこもった言葉を述べる。My Hair is Badに関しては「初日の福岡公演で椎木がMCで『俺は踊ってない夜しか知らない』って言ってて。めっちゃケンカ売られてん。大っ嫌いになった」と話してオーディエンスの笑いを誘ったのち、「でも9カ所回って、いろいろあって、めっちゃいいヤツだと思った。大好きになった」と語る。さらに彼は感極まった様子で「『列伝』にジンクスがあるとか関係あらへん! 俺たちは先にZeppでやるよ。3バンド全員着いてこいよ。これからもよろしくな!」と声を上げた。そしてバンドはオレンジのライトに照らされる中「ハローグッバイ」で温かなアンサンブルを届け、深々と一礼した。

演奏を終えると三原健司は「幸せ! でもな、今日の主役は俺らだけちゃうねん! 4バンドでおもしろいことしませんか?」と雨のパレード、夜の本気ダンス、My Hair is Badを呼び込む。そして披露された斉藤和義「歩いて帰ろう」では、4バンドのボーカルが代わるがわる歌唱。山崎康介(G / 雨のパレード)や町田がギターソロを弾き、鈴鹿はビデオカメラでその様子を撮影するなど自由にパフォーマンスを行った。演奏が終了する直前、突然「ちょっと待って!」と声を上げた椎木が「『列伝ツアー』いろいろ迷惑かけてすいません! 椎木です!」と謝罪すると場内から笑いが起こる。彼は「確かに僕、福岡で『踊ってない夜しか知らない』って言いました。フレデリックの皆さん、僕に“踊ってる夜”を教えてください。『オドループ』もう1回やってください!」と声を上げる。そして出演者全員で「オドループ」がパフォーマンスされ、オーディエンスの歓声に包まれる中2016年の「スペシャ列伝ツアー」は大団円を迎えた。

なおスペースシャワーTVではこのイベントの模様を4月に2本立てでオンエア。4月15日(金)24:00からはドキュメンタリー編を、22日(金)24:00からはライブ編を観ることができる。リピート放送は5月に予定されている。

スペースシャワー列伝15周年記念公演 JAPAN TOUR 2016 supported by uP!!!
2016年3月6日 赤坂BLITZ セットリスト

TRY TRY NIICHE

01. 水面の果て
02. さよならエイミー
03. Cガール
04. initiation

雨のパレード

01. epoch
02. 揺らぎ巡る君の中のそれ(New recording)
03. Tokyo
04. encore
05. new place

My Hair is Bad

01. 真赤
02. アフターアワー
03. 元彼氏として
04. マイハッピーウェディング
05. フロムナウオン
06. 優しさの行方
07. クリサンセマム

夜の本気ダンス

01. By My Side
02. WHERE?
03. Crazy Dancer
04. fuckin' so tired
05. 戦争

フレデリック

01. オワラセナイト
02. 愛の迷惑
03. プロレスごっこのフラフープ
04. うわさのケムリの女の子
05. オドループ
06. オンリーワンダー
<アンコール>
07. ハローグッバイ
08. 歩いて帰ろう(斉藤和義カバー)
09. オドループ

スペースシャワーTV「スペースシャワー列伝15周年記念公演 JAPAN TOUR 2016 supported by uP!!!」

ドキュメンタリー編

2016年4月15日(金)24:00~25:00

ライブ編

2016年4月22日(金)24:00~25:00

※山崎康介の「崎」は山へんに「立」と書いて「可」の異体字が正式表記。

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