このライブはタイトル通り、LIQUIDROOMの恵比寿移転11周年を記念して開催されたもの。オープニングアクトとしてまず最初に黄倉未来がステージに登場し、時事ネタや下ネタをふんだんに取り入れたオリジナリティあふれるナンバーを打ち込みのトラックに乗せて次々と披露する。「20分しかないんで急いでいきますね! こういうのは押したらお客さんに何されるかわからないから!(笑)」としゃべりつつもラジオ風のトークも展開し、フロアを大いに盛り上げた。
続いて電気グルーヴのステージへ。幕が開き、シルバーのハットをかぶったピエール瀧と奥のブースに控える石野卓球、サポートを務めるagraphこと牛尾憲輔の姿が見えるとオーディエンスから大歓声が起こる。最初を飾ったナンバーは「Acid House All Night Long」。瀧の煽りに応えてフロアはますます盛り上がり、途中で石野がステージ前方へ飛び出して歌い始めるとさらに熱気が上昇した。その後も「Missing Beatz」「Slow Motion」と曲が続くが、「Slow Motion」では瀧が歌詞を派手に飛ばしてしまうというハプニングが。フロアからは笑い声が起こった。
このMCではオープニングアクトを務めた黄倉が、電気グルーヴの前身バンド・人生のソノシート「9TUNES(FOR MIRAI)」のジャケット内側の写真に登場していた当時3歳の男の子であることが石野から明かされ、観客からはどよめきが起こる。しかし当時のバンドの様子を語る石野のMCは、いつものようにどんどん脱線。瀧は「振り落とされる人は振り落とされていいんですよ(笑)」と、笑顔でオーディエンスをフォローしていた。
石野の「今日はせっかくなんでね、フェスではやらない曲をいっぱいやろうかなと」という言葉に観客は大喜び。その後も重低音のイントロから徐々にテンションを上げていく「Super Star」、石野がベースを激しくプレイした「弾けないギターを弾くんだぜ」、最新シングル曲「Fallin' Down」など、幅広いナンバーが次々と披露される。中盤のMCでは石野が最近の瀧の活躍ぶりを揶揄し、瀧を苦笑いさせていた。
そんなやり取りの後、ライブ本編はいよいよ終盤戦へ。「Pomato」から「誰だ!」へと曲が変化していった「ポマダレ」、明るく照らされたフロアで観客全員が踊り狂った「FLASHBACK DISCO」とキラーチューンが立て続けに展開される。「かっこいいジャンパー」では石野と瀧の煽りに合わせてオーディエンスが一斉にジャンプ。最後は「ジャンボタニシ」で締めくくられた。
アンコールで再びステージに戻ってきた2人は下ネタトークを延々と展開し、石野も「やべえな、(新宿)二丁目の明け方って感じ(笑)」と笑い出す始末。しかしその直後「ひさしぶりにやる曲ですよ」と石野が告げた「エキゾティカ」では、ゆったりしたリズムと浮遊感のあるサウンドでフロアを心地よく揺らす。最後のナンバーは石野のソロ曲である「Stereo Nights」。優しく華やかな音色に包まれたまま、ライブの幕が閉じられた。
電気グルーヴ「LIQUIDROOM 11th ANNIVERSARY」
2015年7月13日 LIQUIDROOM セットリスト
01. Acid House All Night Long
02. Missing Beatz
03. Slow Motion
04. ポケット カウボーイ
05. Super Star
06. 弾けないギターを弾くんだぜ
07. Steppin' Stone
08. Fallin' Down
09. スコーピオン2001
10. Technopolis
11. Nothing's Gonna Change
12. ポマダレ(Pomato&誰だ!)
13. FLASHBACK DISCO
14. Baby's on Fire
15. かっこいいジャンパー
16. ジャンボタニシ
<アンコール>
17. エキゾティカ
18. Stereo Nights
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