「映画キミプリ」“伝説のアイドル”の名前も判明、裏話が続々のスタッフトーク

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映画キミとアイドルプリキュア♪ お待たせ!キミに届けるキラッキライブ!」のスタッフトーク付き応援上映イベントが、本日10月9日に東京・新宿バルト9で開催された。上映後には脚本の吉野弘幸、キャラクターデザイン・総作画監督の板岡錦、東映アニメーションの皆川英未來(ひびき)プロデューサー、ABCアニメーションの西村舞音プロデューサーが登壇。応援上映の熱気が残るファンとともに、大盛り上がりのトークを繰り広げた。

左から西村舞音プロデューサー、脚本の吉野弘幸、皆川英未來プロデューサー

左から西村舞音プロデューサー、脚本の吉野弘幸、皆川英未來プロデューサー

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10月9日はキュアズキューンの誕生日

トークショー冒頭、司会から本日10月9日がキュアズキューンの誕生日であることが伝えられると、客席からは「おめでとうー!」とお祝いの声が上がる。西村プロデューサーが改めて「今日は何月何日かご存じですか?」と呼びかけると、「10月9日ー!」と声が上がり、「それをズキューンっぽく言ったら……?」「じゅうきゅうー!」というやり取りを経て、10月9日が誕生日になった理由が明らかにされた。

西村舞音プロデューサー

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9月12日に封切られ、興行収入10.1億円、動員人数81.3万人を突破した「映画キミプリ」。この数字を聞いて板岡が「(小川孝治)監督が『10億いくまで僕は休めない』って言って、映画が終わっても仕事をし続けてるんですよ。やっと休めるかと思います」とコメントすると、吉野が「だからって今日休まなくても!(笑)」と小川監督の不在をいじってファンを笑わせる。そんな吉野は「なんだかすごく褒められていて、舞い上がりたい気分です。脚本を書いた本人が言うのはどうだろうと思うんですが、絶対(尺に)入らないと思ってたんですよ。最終的には削られるかなと思ってたんですが、きれいに入り切っていて、小川さんはじめスタッフの皆さんのがんばりに頭が下がります。それが何よりうれしくて、本当にいい仕事をいい人たちとできた」と満足気。すると板岡が「監督に『ここいい場面ですね、どういう考えなんですか』って聞くとたいてい吉野さんが脚本に書いてる。この映画がいいのは吉野さんのおかげ」と賛辞を送り、吉野を照れさせた。

歌×バトル、3世代共闘……スタッフこだわりポイント

本日はファンから募った質問に回答するということで、まずは映画でこだわったポイントの話題へ。吉野は音楽とバトルの絡み合う場面について言及し、「アイドルでプリキュアというお話を聞いたとき、1つ予想外だったのは、キメ技が歌と戦闘が分離しているスタイルだったこと。歌いながら戦うのは(作画面で)難しいということだったので、映画では歌うほうと戦うほうを分ける形で、歌を聴きながら戦う形を取らせていただきました。メドレー形式でずっと音楽がかかって盛り上がりっぱなしになれるようにというのは目指したところで、今日の応援上映を観ながら『まさにこう!』と。楽しませていただきました」と客席に笑顔を向ける。冒頭の挨拶で「自分で言うのもなんですが、この映画面白いですよね。観るたびに泣いちゃう」と述べていた板岡は、「絵担当なので、いい顔にしようと。それだけですね」と潔い回答。映画オリジナルキャラクターについても「監督のお話を聞いて、自分の引き出しを開けたらぱっと出てきたもの」と明かした。

吉野弘幸

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「ひろがるスカイ!プリキュア 」 「わんだふるぷりきゅあ!」にアシスタントとして参加していた西村プロデューサー。こだわりポイントに「3世代の共闘」を挙げ、「それぞれの作品の持ち味をひしひしと感じていたので、この映画で活かしたいと思い、あの戦況を変えられるのはひろプリというのと、わんぷりの1年間があるからこそ出せるセリフは、吉野さんと一緒に作り上げられたポイント」と語る。皆川プロデューサーは映画限定であるキュアアイドルのゴッドアイドルスタイルについて「やっぱりアイドルなので、踊れる丈感と布感。最初はもっと厚手の着物っぽい衣装だったんです」と裏話を披露した。

“伝説のアイドル”の名前も!裏話が続々

さらにスタッフ陣は、映画を観たファンが気になるポイントに関しても回答していく。まずは過去に飛ばされたうたたちのチーム分けがうた・メロロン、なな・こころ・プリルンという組み合わせになった理由について。吉野は書いている時点ではまだTVシリーズの映像がなかったことを前置きし、「5人で動かすのは動かし切れないのでチーム分けをしようとなったとき、うたとプリルンだと普通だし、ななとこころだと『3人でいいじゃん』という気持ちになるので、ほかに選択肢がなかったような感じです。あとは単純に僕がメロロンのキャラクターを気に入ったというのと(笑)。ひねたキャラクター、かわいくて好きですね」と答える。また「“伝説のアイドル”が島に残した手帳には何が書いてあったのか」という質問には、皆川プロデューサーが「終盤で、アマスに向かってキュアアイドルが発するセリフ、それがまるまる書いてあります」と回答した後、「伝説のアイドル様、名前があって。“Utako”って言うんです」と、映画に一瞬映っているという伝説のアイドルの名前も明かされ、客席からもどよめきが上がった。

皆川英未來プロデューサー

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またアイドルプリキュアが「ひろプリ」「わんぷり」の主題歌を歌う演出については、吉野がアイデアを出し、皆川プロデューサーを説得したうえでなんとか実現したという。序盤の回想シーンでうたたちが曲を聴いたり動画を観たりしている場面が描かれており、「なんで曲を知っているのか」の回答になっているという秘話も明かされた。細かな伏線に驚く観客に向け、吉野は「もう一度来てくださっても構いません! Blu-rayを買ってくださっても構いません!」と力強く呼びかけた。

さらに小川監督からのコメントでも裏話が披露された。「ウインク、キュンキュンがひろプリのOPを歌い出した時に『最上よりも高く』の所で二人が腕をピッと前に出して、ゆっくり上にあげる動作をしているのですが、あれはオリジナルシンガーの石井あみさんのライブでの振り付けそのまんまです。知ってたよという方、挙手をお願いします!」とコメントが代読されると、少ないながらも観客から手が上がる。「元の振り付けが気になる方はひろプリライブのBDをお買い求めになるか石井さんのライブに足を運んで頂ければ幸いです」とコメントが続くと、客席からは拍手と笑い声が。メッセージは「映画が皆様方の心に響いているみたいで制作冥利につきます。本当にありがとうございます」と感謝の言葉で締めくくられた。

10年、100年、1000年先も寄り添える映画に

最後に吉野は「皆さんに褒めていただいて『泣いた』という感想もいただいて、脚本家冥利に尽きます。でもそれは、ここにいる皆さん、キラッキランランズの皆さんが作り上げたものです。TVアニメもクライマックスに向かいますので、その盛り上がりもぜひとも応援してください」と挨拶。板岡は「僕まだほかにも特典を描いたので、もらいに行ってください」と、明日10月10日から配布される色紙風カード以降の入場者特典の存在を明かしてさらなる来場を呼びかける。西村プロデューサーは「この映画を観てくださっている“キミ”1人ひとりがいるからこそ、この映画はできたんだなと改めて実感しました。10年、100年、1000年先も、誰かの心に寄り添える作品になっていたらうれしいです」と映画の内容と重ねて感謝を伝えた。そして皆川プロデューサーは「監督をはじめスタッフの皆さんがノリにノって作ってくれて、その結果皆さんに喜んでもらえるフィルムになったと思います。何度観ても楽しめる映画になったと思うので、何度も観てくれるとうれしいです」と呼びかけた。

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「映画キミとアイドルプリキュア♪ お待たせ!キミに届けるキラッキライブ!」

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スタッフ

原作:東堂いづみ
監督:小川孝治
脚本:吉野弘幸
音楽:深澤恵梨香、馬瀬みさき
キャラクターデザイン・総作画監督:板岡錦
美術監督:谷岡善王
色彩設計:竹澤聡
撮影監督:大島由貴
CGディレクター:近藤まり
製作担当:直田宏隆

キャスト

松岡美里、髙橋ミナミ、高森奈津美、南條愛乃、花井美春、長縄まりあ、種崎敦美、松田颯水、上田麗奈、関根明良、加隈亜衣、村瀬歩、七瀬彩夏、古賀葵、諏訪部順一、佐久間大介、内田真礼、佐倉綾音、津田篤宏(ダイアン)

(c)2025 映画キミとアイドルプリキュア♪製作委員会

読者の反応

kasumi@ねとらぼにてプリキュア記事連載中 @kasumi1973

>>序盤の回想シーンでうたたちが曲を聴いたり動画を観たりしている場面が描かれており、「なんで曲を知っているのか」の回答になっている

あのシーン!そんな意味があったのか!! https://t.co/usq9s4ICBS

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